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安倍政権が長期に継続したのは

安倍支持派の私としては、安倍首相のモリカケサクラの追及は理解できなくもない。けれども、「アベシネ」「アベヤメロ」の叫びは理解できなかったというのが真実のところである。

もしかすると、反アベのリベラルにはこういうところが理解できなかったのかもしれないと思い直してもう一度書いておこう。

安倍首相は単に権力者というだけでなくて「日本丸」という国を操縦する船長でもあった訳である。モリカケサクラで安倍首相を失ってしまうと操舵手を失った日本丸は漂流しかねない訳である。

それを左派リベラル達は「アベサエヤメレバスベテハヨクナル」というだけで、安倍退陣後に日本をどうやって操縦してゆくかについて一切答えなかった訳である。確かに現在野党にいる元自民党幹事長氏は「神輿は軽くてパーが良い」と言ったとか言わなかったとかされている。

けれども、彼が政権交代に尽力した民主党政権ではリーマンショック後の経済回復も他国に比べて緩徐であったし、原発事故対応に関しては首相自ら現場に行ったり、当時の官房長官は寝ずに対応したという一定の評価はあるが、東日本大震災の復興も緩徐であり、初期対応を決めた時点で悠々と夏休みを取るなど国民の感情を平気で逆撫したものであった。経済政策にしても、超円高を演出して歴史的株安を放置し、国内製造業の空洞化を促進した。

結果的に民主党政権が国民から総スカンを喰らったからこそ、自民党が再評価され、安倍政権が成立した訳である。安倍政権はとにかく円高を是正し、株価を上げたのである。求人は増え、失業率は低下し、人心は安定したといえる。左派リベラルはなぜ安倍政権が支持されたのか本気で理解していないかもしれなかったけれど。

民主党政権の3年間を通じて国民は「神輿は軽くてパーが良い」ではいけないことを学んだ訳である。日本丸を操るためにはそれなりの戦略を持つ必要があり、それを持たない集団が政権についても混乱と停滞をもたらす可能性が高い訳である。「神輿は軽くてパーが良い」ということと「アベサエヤメレバスベテハヨクナル」は同じことと受け止められた訳である。

おそらく、元自民党幹事長氏は民主党政権の首相が無能でも自分が後ろで操るから大丈夫という自信があったのであろうが、結果的にはそう上手くはいかなかったということであろう。

左派リベラルは「自民党の独裁政権」という擬制を行い、それにより自分たちの「正義」を担保できると考えていたのであろうが、第二次安倍政権の間にも衆院選も参院選も行われ、国民は安倍政権を信任していたし、自民党内で総裁選も行われ、安倍氏が当選していたという事実は尊重されるべきだと思う。

モリカケサクラの追及については理解を示す国民も多かったという各種世論調査もあったが、一方で国政選挙において国民は安倍政権の継続を望んだということは、モリカケサクラで安倍政権を追及することを国民も望んだが、それが安倍政権の打倒や政権交代につながることまでは国民は望んでいなかったということだろう。

某有名経済学者氏は「若者は貧乏になる自由を持っている」と述べたそうだが、国民は「貧乏になる自由」など行使したくなかったということだろう。つまり、週刊誌の記事的な興味として「モリカケサクラ」に対する興味を持つ国民は多かっただろうけれど、そのことで政権交代して「軽い神輿」を担ぐことでより貧乏になるなんてとんでもないということであっただろう。

仮に国民が政権交代するとしたならば、交代した新政権が安倍政権より国民を豊かにする戦略を持っていた場合ということになる。そこで、政権交代の実現性を測るためには、野党勢力の戦略、政策を知る必要があった訳である。当時の野党党首は少なくとも国民を豊かにする政策など言っていなかった。そこでモリカケサクラを叫ぶ人に聞いて見た訳である。モリカケサクラを叫ぶみなさんは「アベヤメロ」とは叫んでいたが、国民を豊かにする戦略など一言も言わなかったので、私は安心して安倍政権を支持していられたということである。

もう、安倍首相は退陣したのでまあ喋っている訳である。自民支持の人は「そんなことを言えば野党を利するだけじゃないか」と思うかもしれないが、おそらくリベラルや野党支持者は今は菅新首相の足を引っ張るために悪口を言うことに夢中であろうし、間違ってこの文章を読んでも、所詮はネトウヨの戯言としてまともに取り合わないから大丈夫である。

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