デキル嫁

こう言えるほうがマジョリティなのである。

主婦が家事をやらなければその家事をやるのは誰になるのかを考えればわかる。仕事の総量は減ることはないのである。誰かがそれをやらねばならぬ。そりゃそれを家政婦さんやお手伝いさんににアウトソーシングできれば一番良い。かつての中産階級では住み込みの女中さんがいて奥様は家事や育児など何もやらなかったのである。

けれども、今はそんな住み込みの女中さんなどという職業はなくなった。家政婦さんにお願いするなら1日に1万円近くかかるだろう(実際の相場は知らんけど)。そんな人を常雇いできるのは大会社の社長くらいであろう。

じゃあ祖父母は?となるが、今は核家族である。祖父母の方も「自分たちにも仕事があるのだからそんな面倒は見られません」ということも普通になっている。そもそも都会に出てきた夫婦では実家と距離が遠すぎるので日常の家事を頼むのは無理ということになる。

そうなると使えるのは夫である。夫には男の性役割分担として家族を養う賃労働を担わせるのは当然視されている。その上に家事育児というアンペイドワークを上乗せさせればいい。嫁は監視である。夫が仕事で疲れたとか言わせてはいけない。休息など与えずに次から次へと仕事をさせるわけである。怠心は良くないであろう。たとえ夜中の3時であっても思いついたら夫を叩き起こして家事をさせよう。朝まで寝かせずに働かせたらそのまま会社に行かせればいい。それでこそデキる嫁ではないか。

食費も無駄なので食事は無しにする。小遣いも廃止しよう。仕事場で働いて帰ってくれば休ませずにガンガン家事をさせる。夫の経費を極限まで切り詰めることで浮いたお金で自分は高級レストランで美味しい食事ができるだろうし、欲しいと思っていたものを自由に買うことができるだろう。

もし夫がキレて暴力を働くようであればDVではないか。夫なら自分が餓死しても女性には従順に犬のように従うものである。反抗など奴隷に許されるものではない。

もし過労死したら労災申請して生命保険も入る。夫の遺産も貰えるわけで嫁にとって損はない。

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