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急に「積木くずし」のことを思い出した2024

「大量にブログを更新したり、いつでもどこでもSNSをしまくっているヤツはバカにされる」と相場が決まっている。

これを書いているのが午後11時15分で、あと45分で日づけが変わるので、45分待とうと思ったが、イライラして待てない。

そんな心境の午後11時45分です。

といっても、これを書き終わっている頃には11時45分ではなくなっているんですけどね!!(当たり前)

突然、関係のない話なのだが、Mr.マリックが、けっこう前、20年以上前か?
「娘がグレてしまったが、今はアルバイトなどをして立ち直っている。歌手を目指してがんばっている」
とテレビでコメントしていて、それがすごく気になっていたのだ。

というのは、1982年に「積木くずし」というベストセラー本がありまして、それは俳優の穂積隆信の娘が不良になった後の家庭内のなんやかやを、穂積自身が書籍化したものだったのだが、結局、娘は更生できたかどうかよくわからなかったのだ。
ウィキペディアを観ると、娘はどうもその後もケツが落ち着かないというか、薬物もやってたし、どうも「完全に更生した」とは言えなかったようだ。

で、まったくの憶測だが、私は「積木くずし」の出版が、その後の穂積隆信とその娘の不幸の原因だと思っていたので(当然だが、娘が不良になったのは本の出版前。当たり前だな)、
「本の出版後も娘さんが更生中だったのなら、あまり家族のことを話すものではない」
と、Mr.マリックが娘について言及したとき思っていたのだ。

だが、Mr.マリックの娘はラッパーの「LUNA」として、売れているかどうかはわからないし親の七光りを利用しているのかもしれないが、それにしたってけっこうな知名度をもって現在、やっていると思う。
それで、自分はまったくマリック一家に無関係なのにホッとしたのを覚えている。

それよりも驚いたのは、このテキストを書くにあたって検索した穂積隆信やその一家の不幸である。
娘さんが芸能界デビューして売れなかったのは仕方ないし、病気で早世してしまったのもどうしようもないこととして、穂積隆信が2010年代になっても「積木くずし」関連の著書を出していたことや、その他モロモロ、ドロドロしすぎていて仰天してしまった。

めちゃくちゃ暗い気持ちになった。

ちょっと呆然としたな。

呆然としすぎたので気を取り直すと、「積木くずし」は一行も読んでいないのだが、「グレる側にも言い分はあったし、不良や暴走族にも上下関係や秩序があった」と擁護する80年代ヤンキーカルチャー本とは対象に位置する存在だと思う。

なにしろ「積木くずし」の映画版は「エクソシスト」にインスパイアされている、と言われているくらいですからね。

「わが子が不良になったら家庭内がどんなにメチャクチャになるか」ってことを書いてベストセラーになった、という点は現在でも意味があるとは思います。
ただし著者の穂積隆信の人間性があまりに問われることもあり、だからといって「まともな本」ってわけでもないらしいんだよね。続編も含めて。

現在、たとえば福田雄一脚本・演出のドラマ版「今日から俺は!!」みたいに、あるいは「なめ猫」が繰り返しテレビに出てくるみたいに、80年代ヤンキーカルチャーがポップに取り上げられることが多い中、「積木くずし」シリーズは、80年代に書店の一角を占めていた不気味なひばり書房ホラーマンガのように、「ポップなヤンキー文化」に浮かれている我々を思いがけない角度から、刺してくるのであった。

と、突然締める。

おしまい

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