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寒すぎる季節がやって来た2024

とにかく寒い。
若い頃は、寒さなんてたいして気にしていなかったと思う。
「今日、雨が降るかどうか」なんてこともあまり気にしていなかった。
自転車で土砂降りの中、帰宅していた。
今はとにかく、夏はめちゃくちゃ暑いし、冬はめちゃくちゃ寒い。

とくに精神が乱れるのは冬の寒さ。
いつも、だれもいない地下三千メートルのところにあるゴーストタウンにいるような気分になる。
ゴーストタウンにある無機質な家のひとつに入ると、
そこではだれもいないのにターンテーブルの上のレコードが回っていて、聞いたこともない音痴みたいな曲を、音のはずれたソプラノ歌手が朗々と歌い上げる曲が流れている。

鉄でできた、デザイン的にはおしゃれだが何とも言えぬ冷たい感じの本棚があって、そこに数冊だけ、本が入っている。
それのうち三分の一が観たこともない海外の文字で書かれた本で、残りはすべて、半世紀ほど前に書かれた、知らない哲学者の書いた知らない哲学書。

廊下にはポツン、ポツンと小さい絵画が飾られているが、どれもこれも意味不明な抽象画。
それと、これまた無機質な、変な仮面がところどころに飾られている。

ここまで書いて、虚しくなってきた。
あまりに虚しいので、両手をバタバタさせながら走り回っていたら、だんだん人が集まってきて、最終的に何十人もが手をバタバタさせながら走り回る事態に。

そこにウルトラマンがやってきた。

これが初代「ウルトラマン」の前日譚である。

「ウルトラマン」の第1話「ウルトラ作戦第一号」は、このことを念頭に置いて観ると、すべてが読み解ける。
(ウソです)


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