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歯の矯正を途中で諦めた女の話

Twitterのタイムラインを熱く見つめていたら友達が歯の矯正の話をしていたので、自分の矯正体験をメモっておこうかと思った。

私が矯正を始めたのは今から6年前。1年後に結婚式が迫ってたし、その頃は微弱ながら『美』を求める気持ちがあったので、「矯正したらちょっとはマシな御面相になれるんじゃねぇか?」という淡い期待もあり決断した。

当時住んでたアパートの最寄駅に入ってる歯医者でやったんだけど、担当の人が女医さんで、なんか最初からイマイチ性格? 会話のリズムが合わず険悪な空気になったっけな。まぁそれは大した問題じゃないんです。その頃私は仕事もバリバリ頑張っていたし、前歯だけの矯正でいけそうな気配だから30万でやれますよって言われて「ふーんじゃあ高いパソコン買ったと思えばいいや」ぐらいの意識で(私は何でも高いパソコンを買ったと思って済ます習性がある、脱毛やり放題プラン50万やった時も「高いパソコン2台」と思ってやり過ごした)セカンドオピニオンしたり、特に他の歯医者に相談に行くこともなく治療開始。

ワイヤー貼られてゴムをピーンとされて激痛を味わったり、矯正の痛みだけじゃなく食事の度、器具にほっぺた裏の粘膜が引っかかってビリッと裂けてイッテェエエエエ!!!! みたいな『矯正あるある』の苦痛を味わいつつ、結婚式寸前でなんとかギリッギリ、ワイヤーが外せた。

誰でもそうだろうけどワイヤーどもはマジでウザいので(矯正の痛みは時と共に和らぐし口内の粘膜が器具に引っかかって裂ける→流血も時とともにほっぺたが順応するのか? なくなってくるんだけど食べ物のカスも引っかかるし着色もして見た目汚いしほんとめんどくさいから)(それが嫌なら歯の裏側にワイヤーつけるタイプの矯正にしろや、という話ですが私は人に会わない仕事ということもあり、そこにお金をかけたくなかったのでした)、ワイヤー外せたヤッタヤッタ、歯並びも良くなってる~! と思って嬉しかったのだけど、ご飯の時以外、ずーっと透明のマウスピースをしててくださいね、と言われ、「なるほど! まだワイヤー外したばっかりだからしばらくはこれで抑えてないといけないのね、了解了解」と思っていたら「いや一生涯の話ですよ」と言われ、は??????????????? となった。

これは矯正についてちゃんと調べている勢の皆さんからしたら当たり前のこと、もしくは私の行った歯医者さんがとんでもないローテク、力技で矯正をモノにする流派だった為なのかもしれないですが、私、矯正が一生そんな枷を背負う必要になるものだって事前に一言も聞いてない。というか聞いてたらやってなかったかもしれないぞ……???? と唖然呆然する。

だってマウスピースって……あ、正式名称忘れたんですけど、なんかインデザインみたいな名前だったかな? とにかくソレって私の歯型に合わせて作ったうっすいヤツなんですよ。足で踏んだら一発アウトだし、それなのにご飯の時は外さないといけないし、外す姿が入れ歯を外す老婆そのものだから人前では外せなくてご飯の前にいちいちトイレ行かなくちゃいけないし。

私なんかはスーパーガサツ人間なので「忘れないようにティッシュに包んでおこうっと」っつって包んでカバンに入れといたのすっかり忘れてて、「あ、ゴミ入ってるわ」つってうっかり捨てちゃったり……一個一万近くかかるんだよアレ作るの! 私はそれ、いろんな理由で3回ぐらい壊したり捨てたり紛失したりした。しかし運良く無事に日々が過ぎていっても、だんだん見た目が汚くなっていく……。やっぱずっと口の中に入れてるだけあって、毎日頑張って洗っててもかる~く傷がついたりしてどうしても不潔感が出てくるんだよ。

ちゃんと透明なので人から見る分にはそれほどでも……って感じでも、やっぱ自分で見てあんま最高に綺麗! って感じじゃないな……ってものを口にぶち込んでる生活はテンションが下がった。壊れてなくても新しいのを作ってもらえばいいんだけど、矯正30万で完了したぞヤッターって思ってたのに、こんなの無限大に金吸い上げられ続けるじゃ~~んって考えると落ち込んでしまったので……。

それでも一年半ぐらいはそのまま頑張ってて(私も歯が戻っちゃうのを恐れていたんで)何とか「夜寝る時だけつけてりゃいいですよ」って段階までいけたんですが、もうその頃には完全に矯正から心が離れていて、

矯正が容姿に与えた変化で得た喜びその維持にかかる精神的苦痛の天秤が完全に『苦痛』側に傾いており、大して悩むことなく「やーめよっと!!!!!」という結論に至ったのでした。

それからもう3年ぐらい経ってるので、歯並びは矯正前に近い感じに戻ってしまってるんですが、一応結婚式の写真は若干整った歯並びだし、顔面クオリティも私が期待していたような向上は全然しなかったので(\ドッ/)30万ドブに捨てちゃってはいるけれど、続けていたらその後も延々お金がかかったことを考えると&めっちゃくちゃ面倒だし口の中にもの入れて寝たくなかったという希望を叶えられたと思うとまぁこれで良かったの……カナ……と思ってます。

という訳で、『歯の矯正を途中で諦めた女』なんてnoteをわざわざ見に来てくれている皆さんに伝えたいことは、

①お医者さんは一軒で決めたらヤバイかもよ

②器具外した後、どうやって矯正を維持するかも一応聞いといた方がいいかもよ

③「矯正したら美人になるんじゃね!!?」みたいな期待はもちすぎない方がいいかもよ

ってことかもです!! ③はごめん! 私の顔がアレなだけかもしれん! でも、一時整形で話題になってた有村藍里さんって、整形前の段階で歯何本も抜くマジの矯正をバリバリしてたとのことで(ソースは千鳥の冠番組キングちゃんのドラマチックハートブレイク王)なんか、矯正とかじゃないんじゃね!? と個人的には思った! 私、矯正であの整形レベルの変化があるんでは? みたいな甘っちょろいこと考えてたんで! 読んでくれてるあなたがそうじゃないなら余計なこと言ってすみませんですが。

というかやっぱりこれくらいの情報って真剣に矯正したい人たちからしたらあったりまえの話なのかな~~~!!! 私は美に全然一生懸命じゃない、言うたら古のキモオタなんですが「とにかく楽して綺麗になれたら御の字」と思って矯正に手を出しちゃったんです! こんな話でも、少しでも誰かの役にたったら嬉しい……。(ほら最近Google検索するとアフリエイトみたいなページしか出てこないから、生の人間の体験談って多少は需要あるかななんて思っちゃったりしちゃったり)

★余談★

引っ越して歯医者を変えたので、初診の時、前に矯正してたんすよ~みたいなことを話したら「確かにちょっと動いちゃってるけど、この状態ならウチでもっとしっかり格安で矯正できるかもだよ!」と言われ専門の先生に見てもらう流れになったんですが、そしたら「口蓋に杭ぶっ刺して、それで歯を引っ張って矯正する最新のヤツ」70万を勧められて速攻で断りました。いや技術すごいし、もしかしたら私の嫌いなマウスピース? インデザイン? 入れて寝ないで済むのかもしれないけど、もう矯正過酷すぎるわ!!

意識の低い者が気軽に手の出せるものじゃないと分かったので、大人しく歯石&歯周病ケア&軽めのホワイトニングで口は放っておいてます。それだけでも大変だから……もう……ほんと大変ですね、キレイになろうとするのって……。

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