■はじまり

日々のことを記録するのは精神衛生上すごくいいらしいのでそうしようと思っている。私はめちゃくちゃ心の健康を取り戻したいのだ。何だってやる。しかし何と言ってもまだ健康が取り戻っていないので、「何だってやる」って打ったばかりで恐縮ですが大抵のことができないんです。

最近、ようやく日記とか感想文とか、そういう何の責任のない雑文が書けるようになってきたので、チャンスを逃さず書きたいと思います。乗るしかないこのビックウェーブに。

■おことわり

タイトルを『書けないシナリオライターの書けない日記』としたのは、私がほんとうに全く仕事ができなくなってしまったライターだからで、そうなって半年以上経つ。しかもその間、自分では「今は少し調子が悪いだけだ」とずっと思っていた。無理を言って何度もスケジュールを調整してもらったのに、結局書き切れなかった案件がいくつもあり、仕事先の人にたくさん迷惑をかけてしまった。そのことは今でもどうお詫びしたらいいのかわからない。そして仕事が大好きだったはずの自分が何でこんな風になってしまったのかも。あと、また《書ける》ようになるのかもまったく謎だ。

考え始めると怖くなるけど、この『日記』を続けているうちにいろんなことの答えが見つかればいいなと思う。

そういうわけなので、ここでゲーム業界のちょっとした裏話が明かされるとか、仕事をしていく上で役に立つような情報が提供されることはないです。期待した人いたらごめんなさい。何かタイトルだけ見たらそういう雰囲気あるかもと思って。『渋谷で働く社長のｂｌｏｇ』みたいな。

じゃあシナリオライターとかつけない方がいいんじゃねぇかなと自分でも思うんですけど、書かなきゃいけないのに書けなくて、いよいよ机に向かうことさえできなくなってきた頃の朝方、よく『締め切り　守れない』とか『書けない　小説』とかで検索してたんですよ。あと、作家さんとか漫画家さんのエッセイ買って「書けなくなったけどこれで何とかなった」みたいな情報って落ちてないかな？　って探しまくってました。

いやもう最悪、何とかなってなくてもよかったです。私みたいに人様から依頼を頂戴して仕事をしていているのに、そしてもう納期を破ってしまっているのに、それでも書けないっていう訳分かんない人間が他にも存在してるのか知りたかった。その人がどうしたのか、どうなったのか、何を考えてたのか、マジで教えて欲しかった。

でも当然、ちゃんとしたプロの人はそんな情報ネットに流したりしないんですよね。で、書けないままだった人は恐らくプロじゃなくなっている。もっと上手く探したら、匿名で書いてる人が見つかったのかもしれないですけど、とにかく私が検索した時『締め切り　守れない』で欲しかった情報は出なかったので、自分が書こうと思いました。

まだ仕事に復帰したわけじゃないし、今後、復帰できるかわかりません。（そもそも依頼が来るのか……）

けど、１番大好きだったからこそ仕事にしたはずの《書く》ことが一切できなくなっていたところから、この文章をつづれるところまでは回復したので、そこは少し役に立つ人もいるんじゃないかな、と。

できれば『書けるシナリオライターの書ける日記』になって最終回を迎えたいです。よかったら、お付き合いお願いします。