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ハンブルク交響楽団@アクトシティ浜松


はじめに

2023年7月14日、アクトシティ浜松で行われた、ハンブルク交響楽団・ソリスト角野隼斗さんのコンサートに行ってきました。これはその備忘を兼ねた感想です。

会場

JR浜松駅直結のアクトシティの地下1階にホールへの入り口があります。私は駅1階北出口から出て、表示に従って階段を上り降りしましたが、何のことはない、浜松駅から地下を通っていけば、そんな運動もしなくて、暑くもなく会場に着くことを後で知りました。まあ、経路はいくつかあったほうが、迷子になる確率が低くなっていいかもしれません。

アクトシティ外観
ちょうどこの自分が立っている場所の真下に、浜松駅への地下連絡通路があった


大ホールへの階段


大ホール


プログラム

ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」op.84 より 序曲
バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119
チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 op.36

演奏

最初、ピアノは舞台袖向かって左側に寄せてありました。指揮のカンブルランさんは、ピアノをよけるようにして登場。舞台袖に戻るときもピアノをよけながらでした。団員の椅子は、普通のパイプ椅子を縦に3つくらい重ねたまま使用している人もいて、高さ調節ができる椅子が足りない様子でした。
エグモントは躍動感あふれる楽しげな演奏でした。しかしやや音量が足りず、その点では物足りない気持ちもあった(満員だったから、リハとは響きが違ったのかもしれない。音量調節の問題だった気もします)。
しかし最初の曲が終わりピアノが中央に運ばれてきて、角野さんとカンブルランさんが登場。お辞儀をして、カンブルランさんは指揮台に駆け上がり、角野さんがピアノの椅子に腰かけたと思った瞬間、すぐさまバルトークが始まりました。オケは、エグモントとは違って、ほぼ満員のホールに響き渡るような大音量になり、エネルギーが炸裂する感じでした。団員一人一人が個性的で、ある人は髪の毛を振り乱し、身体を上下左右に大きく揺らし、椅子から飛び上がらんばかりにダイナミックに演奏する。これだけ個性豊かだと纏めるのは大変かもしれないけれど、それを感じさせず凄まじいエネルギーのうねりを感じました。指揮ももちろんキレがあり上下左右に体を降らし、躍動的です。
バルトークが終わり、2回ほどカンブルランさんと角野さんは並んで舞台袖とステージを往復し、スタンディングオベーションするお客に向かってお辞儀していました。3回目、角野さんだけステージに戻ってきて、アンコールの英雄ポロネーズを弾き始めました。第2ヴァイオリンの男性の方はフレーズに合わせて頭を揺らしながら聴いています。ソリストアンコールが終わりお辞儀して角野さんが舞台袖に戻っても総立ちで拍手し続けるお客さん。照明が明るくなり、強制的に終了です。
後半のチャイコフスキーは、特に3楽章がこれも情熱的で躍動感あふれ、素晴らしかった。演奏が終わるや否や、拍手と歓声とブラボーの声。お客さんは総立ちでスタンディングオベーションしています。アンコールのスラヴ舞曲も叙情的で情熱的、音色が非常に表情豊かでした。
演奏が終わり、ブラボーの声とスタンディングオベーション。指揮のカンブルランさんは3回ほどカーテンコールに出てきて、団員の方が手を振りながら退場、最後にもう1度、カンブルランさんステージに戻ってきて、嬉しそうに客席にむかって拍手し、両手を胸の前で合わせ、投げキスをして舞台袖に引き上げました。

感想など

オケは本当に情熱的で躍動感溢れ音色が表情豊かで素晴らしかった。
ベートーヴェンもチャイコフスキーも、躍動的な楽しい曲で、中学生の時よく聞いていたので懐かしくもありました。アンコールのスラヴ舞曲は叙情的で表情豊かで、これも素晴らしかった。個人的に、トライアングルの音が重厚で表情豊かで、初めて聴く音色でした。

オケは渾身の力を込めてパワフルに演奏する。それであの・・・·角野さん、全体的にもうワンランンクボリュームを上げたほうがいい気がしました。オケに埋もれて聞こえないことが多かったから。pはmp、mfはf、という感覚です。フレーズの捉え方やリズム感は素晴らしかったから勿体ないような気がしたのです。オケの音を聴きながら弾いているのかもしれない。それでオケより若干音量が小さめなのかなと(ffのように思い切りパワフルに弾いているときは聞こえていたので、音量調節の問題かなと)。

おわりに

オケの情熱的な躍動感溢れる演奏は角野さんにも通じるところがあるような気がしました。昨年突然転がって来た角野さんとハンブルク響との共演、本当に素晴らしいオケと演奏できて良かった、更に日本で再演も叶ってそれを聴くことができて有り難いと思いました。
以上、備忘を兼ねた、どうでもよいごく簡単な感想でした。

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