デジタルイノベーションに関しての現時点での状況や取り組み方などがまとめられた本。デジタルイノベーションとは何か？という基本的な部分からいかにそれを進めるかという内容まで、網羅的にまとめられている。

前半部分では日本と世界におけるデジタルイノベーションの現状、そして何故これからデジタルイノベーションに取り組んでいく必要があるのかという内容が、まとめられている。

中盤部分ではデジタルイノベーションの方向性と分類がコンパクトにまとめられている。一口にデジタルイノベーションといっても範囲は多岐に渡るので、この部分で整理された知識を学べるのはとても良いと思う。

以降、ビジネスモデル・イノベーションの推進方法・環境の整備・企業改革をいかに進めるかといった内容が、それぞれきちんと分類をされつつ、かつコンパクトかつ過不足無く説明が付加されてまとめられている。

個人的には後半の第六章の「イノベーションのおける環境整備」と第七章の「権限とプロセス」の節が大変参考になった。この部分は実際に適用していく際に何度も参考に出来そうで、実に役に立ちそうな内容だと感じた。

昨今また組織におけるイノベーションが話題にのぼることが多いが、イノベーションに関して現時点での最新動向とアプローチ・実践的内容が網羅的にまとまっている良書。経営・マネジメント層の方は特に読むと得をする本だと感じた。