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寂しさについて

台風が過ぎてからぐっと冷え込んだせいか、昨日からやけに寂しい。
誰かに会いたい、つながっていたい、話したい想いが募っている。

子どもの頃はいつも寂しかった。
友達も多くないし親も共働きで、いつも1人だった。

年を重ねたら寂しくなくなるだろうと思っていたのに、今も寂しさを抱えている。
うまくなったのは寂しさのごまかし方だけで、解消できるようになったわけではない。
時々、大きな波が来る直前のような、風邪をひく予感のような、寂しさが大きくなる気配を感じる。

こんな風に寂しさが暴れそうな時、誰かに連絡をしたり、テレビを見たり、本を読んだりしたって、結局寂しいんだよな。
明るく楽しい時間が過ぎて、はたと1人に戻った時に余計寂しくなる。

それをわかっているから、寂しさを紛らわせるためのことは、しない。
じっと布団の中で寂しさをじんじんさせて、早く寝ようと試みる。

そっと目を閉じる。
寂しさに突き動かされて、これまでたくさんのものに出会ってきた。
楽しそうに見える方向に進む内、面白いことを知ったし、素敵な人にも出会った。

そう、寂しさは、1つの力でもある。
暴走さえしなければ、新しいものに手を伸ばす後押しをしてくれる、ありがたい存在だ。

同時に、寂しさは劇物だ。
取り扱いを間違えると、やたらと人に甘えてしまったり、攻撃的になってしまったりする。
側にいてほしいとか、わかってほしいという気持ちがこじれにこじれないように、優しく扱わないといけない。

とりあえず今日は、もう寝よう。
明日になったら少しはおさまっているかもしれない。
夜と寒さは寂しさを10倍くらいに大きく見せるから、冷え込んだ夜に起きていたっていいことはない。

朝になってもおさまっていなかったら、さっさと明日のタスクを終わらせて、あとはゆっくりしよう。
そう思いながら私は、眠りについた。

最後までお読みいただきありがとうございます。 これからもたくさん書いていきますので、また会えますように。