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ART memo. 2022-vol,4

Ólafur Elíasson
『Colour activity house』
金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館の野外常設作品
オラファー・エリアソンの
『カラー・アクティヴィティ・ハウス』

イエロー・シアン・マゼンタ
見る角度・場所で全く異なる
渦巻き状パビリオンの作品で
夜になると中心のライトが光
また違った表情を見せてくれる。
夜の写真また訪れた時に撮りますね✨

Colour activity house
Colour activity house
Colour activity house
Colour activity house

並び:左からマゼンタ・イエロー
見え方:マゼンタ側からイエローと重なりオレンジ。

Colour activity house

並び:左からイエロー・シアン・マゼンタ
見え方:イエロー側からシアンと重なりグリーン。
見え方:シアン側からマゼンタと重なりバイオレット。

Colour activity house

並び:左からマゼンタ・イエロー・シアン
見え方:マゼンタ側からイエローと重なりオレンジ。
見え方:シアン側からマゼンタ・イエローと重なりパープル。

Colour activity house

並び:左からシアン・イエロー
見え方:イエロー側からシアンと重なりグリーン。

Colour activity house

並び:左からマゼンタ・イエロー
見え方:マゼンタが重なりレッド。

✣ 作品概要 ✣

色の三原色ーシアン、マゼンタ、イエローの色ガラスの壁が、一点を中心に渦巻き状のパビリオンを形成している作品です。見る場所や見る人の動きによって光の領域が混じり合い、異なる色を通して人と風景に偶然の出会いをもたらしています。ガラスとガラスの間を通り過ぎたり、ガラスに反射する広場を行き交う人々の様子も、見慣れた街に新しい光景を生み出しています。中央には光源があり、日没から夜明けまでは色のついた灯台のように光っています。

21st Century Museum of Contemporary Art. Kanazawa

✣ Ólafur Elíasson ✣
オラファー・エリアソン

Olafur Eliasson

Olafur Eliasson オラファー・エリアソン。1967 年コペンハーゲン(デンマーク) 生まれ、現在ベルリン(ドイツ)とコペンハーゲンに在住。1995 年ヴェネツィア・ビエンナーレに初参加以来、世界的な国際展に招かれる一方、欧米の主要な美術館で個展を開催するなど活躍が続いています。自然界における様々な現象―光、影、色、霧、風、波などを作品に取り込み、鑑賞者の感覚や認知を揺り動かす作品で知られ、特に2003 年、テート・モダン(ロンドン)のタービン・ホールで発表した《The weather project (ウェーザー・プロジェクト)》は大きな成功を納めました。
インスタレーション、平面、立体、写真、映像など幅広いメディアで活動。既存の立地を利用したサイトスペシフィック・アートも多数手がけ、代表作に「ニューヨーク市の滝」「ユア・レインボー・パノラマ」「氷の時計」などがある。環境や教育といった社会問題にも積極的に活動している。https://olafureliasson.net

作品紹介

照明デザインからパブリックアートの滝まで✨
※画像クリックで関連動画・ページに飛びます。

✣ ユア・レインボー・パノラマ ✣

デンマークのオーフスにあるアロス・オーフス美術館の屋上に設置された
円周150メートルのインスタレーション『ユア・レインボー・パノラマ』

✣ ニューヨークシティ・ウォーターフォール ✣

2008年の夏の間、ニューヨーク各所で行われている滝のインスタレーション
「ニューヨークシティ・ウォーターフォール」

ニューヨークの港エリアに、人工の滝。
ニューヨーク・シティ・ウォーターフォールズ(New York City Waterfalls)。
ブルックリン・ブリッジの真下やガバナー島など滝は全部で4箇所。
どれも全長90~120フィート(27 ~37メートル)と巨大なスケールです。
これだけ大規模だと国とか州の公共事業だと思うところ。でも、そうじゃない!
なんと、市民主導のパブリック・アート作品なんです。
滝そのものは、アーティストのOlafur Eliassonさんが2年前から準備してきた作品で、1977年から続くNPO団体、"Pablic Art Fund"のサポートを受け、主に個人や企業の寄付金で作られたんだとか。総工費は15.5百万ドル(1ドル=110円で約17億円)。

✣ ウェザー・プロジェクト ✣

▲「ウェザー・プロジェクト」(2003年)。テートモダンの巨大なタービンホールにつくられた人工の沈まぬ太陽と加湿器が生む霧という環境に、来場者は自然と横たわり、見知らぬ者同士が並んで静かに日光浴を楽しんだ。エリアソンはデザイン・インダバのスピーチで、「それは潜在的な友情のアンプリファイア(増幅器)でした」と振り返った。Photo by Andrew Dunkley & Marcus Leith Courtesy of the artist;neugerriemschneider, Berlin; and Tanya Bonakdar Gallery, New York ©Olafur Eliasson

こちらの作品とともにオラファー氏の映画も公開されております。
知らなかった!!
コレは見たい!!
『オラファー・エリアソン 視覚と知覚』
同じ現実、違う世界。
貴方には何色に見えるだろうか?

✣ アイス・ウォッチ ✣

▲「アイス・ウォッチ」(2015年)。COP21開催中のパリのパンテオン広場の石畳に、グリーンランドのフィヨルドから運んだ80トンの氷を設置した。時計の文字盤のように並んだ12個の氷が溶ける様を通して、エリアソンは温暖化問題に警鐘を鳴らした。Photo by Martin Argyroglo ©Olafur Eliasson

✣ リトルサン ✣

AXIS 2020,8,6より引用
リトルサンについて詳しくこちらに掲載されております。
※クリックで詳細ページに飛びます。

オラファー・エリアソンは世界的に著名なアーティストだが、2012年に創設者のひとりとしてリトルサン社を設立したことはあまり知られていない。リトルサンは花の形をした黄色いソーラーライト。エリアソンは2017年3月に開かれた南アフリカのカンファレンス「デザイン・インダバ」のスピーチの締めくくりに、リトルサンを用いて会場を埋め尽くした観客全員とパフォーマンスを繰り広げた。

AXIS 2020,8,6
▲上から「リトルサン・オリジナル」「リトルサン・チャージ」「リトルサン・ダイアモンド」。2017年撮影当時の「リトルサン・ダイアモンド」はプロトタイプだった。Photo by Makoto Fujii
▲デザイン・インダバのスピーチの最後には、観客にリトルサンが配られ、全員でパフォーマンス。
「動きやフィジカルな活動こそが知性に訴え、人々の記憶により強くメッセージを残すことができる」
とエリアソンは語る。©2017 Design Indaba
▲エチオピアでのリトルサン。Photo by Michael-Tsegaye ©Little Sun

地球温暖化の問題とマイクロ・エコノミー

リトルサンは2012年のロンドンオリンピック開催時の文化事業の一環として開発されたと、英国では一般的に言われていたが、オラファー・エリアソンはデザイン・インダバの壇上で、「聖火トーチの対極にあるもの、ひとりが持つものではなく、大勢が共有できるものとして考えた」と暴露した。当時、彼はこのトーチの考え方を提案したが実現に至らず、テートモダンで開かれた自身の展覧会に反映され、それがリトルサン社の設立のきっかけになったと語った。
「私はアフリカの夜の暗闇に、かねてから取り憑かれていました。郊外は信じがたいほど暗く美しいのですが、多くの難問も潜んでいます。10億もの人々が焚き木で調理し、その際、灯油ランプが使用されるのです」。
彼は2015年にパリで開かれたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)に際しては、グリーンランドから流氷をパリへ運び、2016年のマラケシュにおけるCOP22では参加国の政府要人にリトルサンを配り、地球温暖化への警鐘を鳴らした。

AXIS 2020,8,6

✣ OEクワジライト ✣

サローネ・デル・モビーレのフィエラ会場で、新作を説明するオラファー・エリアソン。

オラファー・エリアソンがデンマークの〈ルイスポールセン〉から初となる照明器具を2019年春のミラノサローネで発表した照明《OEクワジライト》が同年10月、日本にもお目見えした。三角形を一つの面とする正20面体のなかに、五角形を基本とした正12面体を内包した、幾何学的なフォルムが特徴のプロダクト。

「ルイスポールセンは伝統的な職人技を大切にしながらも、常に新しいデザインの可能性にチャレンジしてきたメーカーです。技術的な知識はもちろんのこと、クリエイターの思想をつぶさに感じ取り、いかに具体的に、そして確実にプロダクトへと落とし込むかという感覚は非常に研ぎ澄まされていると思います」と本人は振り返る。

開発には2年の月日が費やされたが、話し合いの最初は、何をつくるかではなく、「なぜつくるのか」という問答からスタートしたという。

「アートとデザインに境界線を設ける人もいますが、僕自身にとっては、この照明も完全なるアートワーク。照明の機能を問うのではなく、光と人の関係について改めて考えるところからスタートしたものなのです」

Casa BRUTUS 2019,9,28
外側からは光源が見えないため、中の白いパーツが発光しているようにも見える。
《OE クワジライト》は直径90センチと、なかなかの存在感。

《OEクワジライト》は、外側にあるアルミニウム製フレームの頂点の内側にLED光源が隠されており、それが内側の白いポリカーボネイトの12面体をぼんやりと光らせる。

「真っ暗ななかに、ぼんやりとした光を見つけるだけで、気持ちがぱっと明るくなります。光には、このようにモノを見えやすくするという機能だけでなく、人の心に直接作用し幸せをもたらすこともできる。僕たちが求めたのは、いかにミニマルな機能で人の心に響くものを表現できるかということでした」

これまで多くのメーカーとワンオフのコラボレーションを行ってきたオラファーだが、量産することに躊躇はなかったのだろうか。

「いわばアートは狭い世界。美術館や特別な場所にいかなければ、体感できないものです。《OE クワジライト》は、誰でも手に入れることができる小さなアートのようなもの。もっと多くの人がアートに触れ、感覚を豊かにできると嬉しいです」

Casa BRUTUS 2019,9,28
再生可能な素材を用い、パーツの分解、交換にも対応している。

プロダクトもようやく完成を迎え、今後ユーザーに。

「作り手が提案することを鵜呑みにするのではなく、ユーザーそれぞれの感覚で物事をきちんと判断する必要があると思うのです。僕はConsumer(消費者)もCoproducer(共同生産者)であると考えています。より意識的に自身を取り巻くモノや空間を捉えてもらいたいです」

Casa BRUTUS 2019,9,28
《OEクワジライト》外側は90%再生アルミ、クリアラッカー仕上げ。
内側は射出成型ポリカーボネート、マットホワイト。
組込式LED 12×8.5ワット、2700K・3000Kの2種。 
Φ900mm。22kg。1,470,000円。
多面体、球、曲線にたいするエリアソンの関心は、
彼のスタジオチームの何年にわたる幾何学の探求に見られるように、
現代建築、アート、デザインに支配的な硬直思考に取って代わるものを創りだし、
人間を五感の麻痺から解放する形式を見いだしたい、という欲求から生じています。
環境がもたらす感情的・身体的効果への関心を深めることが、
エリアソンがルイスポールセンのために作りだしたランプの核心です。
OE Quasi Light nominated
※画像クリックで詳細ページへ。

ずっと気になっていた
オラファー・エリアソンの作品。
構築的なデザインや思考。
私が大好きな系統の方であり
今後も追っていきたい人物✨

デザイナーとしてもアーティストとしても
現代を生きる一人の人間としても
アイデアや活動へのアプローチは
エネルギーに溢れており
敬意を払います✨

知れば知るほど
コンセプトから仕上がりの形状まで
センスが光る✨

無駄の無いダイナミックな彼の作品と活動に
ますます目が離せません👀✨

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