ロブスターバースの異なる発展形、クラスタシアンバース(甲殻次元)について

※この項は雀bot氏の提唱したロブスターバースにインスパイアを受けて執筆されました

 「過去に発表されたニンジャスレイヤーの有名なスピンオフシリーズ」に述べられているように、ニンジャスレイヤーの公式スピンオフには「フィメール次元」「ティーンズ次元」「オスモウ次元」「どうぶつ次元」といったヴァリアントが存在する。ならば「ロブスター」なるニンジャが確固たる地位を築いた次元も許容できるといった着想の下に雀bot氏は「ロブスターバース」を提唱した。居酒屋でこれを宇宙猫の顔になりながら聞いていた私だったが、実をいうと「ロブスターバース」という言葉から私が想像したのは、「本編で言う『ニンジャ』存在が全て『ロブスター』存在となっている世界」であった。当然そこにはダークロブスターがいてフユコとトチノキをハサミで殺害し、ロブスタースレイヤーが誕生するのである。これを「ロブスターバース(海老)」と呼称しよう。

 しかしながらこの仮定にはいささかの不都合がある。ニンジャネームが「ニンジャ」そのままのニンジャはいないので、ロブスターバース(海老)のロブスターたちがロブスターネームを名乗る時「ロブスター」とは名乗らないであろう。大事なロブスター、つまりキーロブスターが一尾この世界からは消えてしまうのである。これはあんまりだ。そこで本項で私は、ロブスターバース(海老)を雀bot氏とは異なる方向にさらに発展させた、クラスタシアンバース(甲殻次元)について考察を行い、なんか結構スッキリハマるんじゃねえかと思ったので公開する。

クラスタシアンバース(甲殻次元)とは?

私が誤解したロブスターバース(海老)同様、クラスタシアンバースでは本編でいう「ニンジャ」存在が全て甲殻類になっている。以下に登場組織・甲殻類の例を挙げよう。

ラオモト・カニ
堂々とした巨大ガニの姿を持つラオモト・カニは、シーサイタマを裏から私する組織「ソウカニヤ」のトップに君臨する甲殻類だ。7つのクラスタシアンソウルには、「サソリクラスタシアン・クラン」のソウルも当然含まれている(サソリは甲殻類ではなく鋏角類だが、親戚みたいなもんなので気にしない)。

ダークシュリンプ
ラオモト・カニの懐刀として、あのマクノウチ抗争に参加し、フジツボの妻子を殺めた無慈悲なるエビだ。オブシディアン色の殻に身を包み、妖刀キッチンを振るいイアイドを繰り出す。

キチンスレイヤー
妻子をクラスタシアンに殺されたサラリマン、フジツボ・ケンジに謎のクラスタシアンソウルが憑依し、復讐の海老キチンスレイヤーとなった。キチン質全てを激しく憎悪し、ソウカニヤそしてシーサイタマの甲殻類を次々とハサミにかけていく。(フジツボは甲殻類だ)

ブラックタイガー
ガンメタル色の殻に身を包んだ傭兵海老だ。

フォレスト・サワガニ
ヨコエビサン製薬の下級研究員にクラスタシアンソウルが憑依、数匹のバイオクラスタシアンを連れて脱走した。危険な淡水域妄想に取り憑かれており、しばしば周囲をメコン川と誤認して泡を吹く。メンバーはサヴァイヴァー・ギョショーを名乗り山賊めいた存在となっている。

ロブスター
ロブスター

ユカニ
キチンスレイヤーにインストラクションを与えたシードラゴン・ゲンドーソーの娘。その頭胸部は豊満であった。シードラゴンは魚だろうが。

タラバ・ガンドー
鋏都共和国のアンダーガニオンに探偵事務所を構えるタラバ・ガンドーは、第二部のキチンスレイヤー協力者だ。非外骨格でありながら暗黒武道ピストルカラテを操る。

シオマネキー
鋏都共和国でハサミの力を治療に用いていた甲殻類。彼の振るハサミはカラテに乏しいが、強力な精神干渉能力を持ち第二部のキーマンになっていくぞ。

ザリガニ・シャドーギルド
鋏都共和国を裏で支配する謎のクラスタシアン組織だ。シーサイタマ進出を目論み、ソウカニヤとの間でマクノウチ抗争に発展した。第二部ではキチンスレイヤーは彼らに立ち向かっていくことになる。

アノマロカリス
現実世界のアノマロカリスは甲殻類というか節足動物でいいのかもはっきりしていないが、「奇妙なエビ」という意味の名前なので当然クラスタシアンバースにも登場するだろう。

ロード・オブ・ザリガニ
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クラスタシアンバース(甲殻次元)の適合性

さて、このように多様な甲殻類が登場するクラスタシアンバースであるが、いくらなんでも無理があるだろうとお思いの読者も多いことだろう。しかし、本編のいくつかの概念とクラスタシアンバースの解釈は奇妙な符合を見せるのである。続けて見ていこう。

カラテ
クラスタシアンバースにおいて「カラテ」とはつまり「殻」「手」であり、強靭なキチン質の殻から繰り出される攻撃が非外骨格のクズとは比べ物にならない力を持つことを言っているのだ。

メンポ
クラスタシアンソウルに憑依された者は半ば無意識のうちに、自らを殻で覆いたくなる。顔面の場合これをメンポと呼ぶのだ。本編でも謎めいた衝動であったものが、クラスタシアンバースでは見事に説明がつくのである。甲殻類を模しているので当然、横開きである。

スリケン
スリケンのスリとはシュリンプがなまったものであり、元はシュリンプの剣という意味であった。

爆発四散
本編のニンジャは致命傷を受けると体内のエネルギーが行き場を失い爆発四散するとされている。人型の生物であればこれは不可思議な現象であるが、甲殻類であれば電子レンジでチンした時を思い浮かべることで、どうして爆発四散するのか自然に理解できるであろう。


終わりに

本項では雀bot氏の提唱したロブスターバースを呼び水に、クラスタシアンバースというさらに異なる発展を遂げた二次創作スピンオフ世界を考察した。なんかありうる気がしてきたのではないだろうか。著者はこれを書いているうちに非常にお腹が空いてきた。カニ食べたい


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