「ゼロ・トレラント・サンスイ」訳文中に発見されたグッドルッキング化の予言

※本稿はニンジャ学会誌に投稿されたものではありませんが、2018年のニンジャスレイヤー222企画に参加するため投稿されたものです

The Prophecy for Good-looking Cartoon Found in Japanese Translateon of “Zero-tolerant Sansui”

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NJRecalls開発チーム @NJRecalls *

 ニンジャスレイヤー本文にはしばしば神秘的なニンジャ真実が明かされ、読者を驚愕させることも多い。しかしながら筆者は、その内容ではなく一見しただけでは判読できない隠されたニンジャ真実が潜んでいるのではないかと考えるにいたり、もし翻訳チームがそのようなニンジャ暗号を織り込んでいた場合にそれを発見する手法について探求を始めた。本稿ではその手法の一つを、記念すべきTwitter初連載である「ゼロ・トレラント・サンスイ」に適用した結果を報告する。

*: https://twitter.com/njrecalls
Keywords: ニンジャ 暗号 スキュタレー暗号 暗号解読

背景

 ニンジャスレイヤーの元ネタである忍者という存在自体歴史の陰に存在したスパイであり、任務の遂行にあたっては当然何らかの暗号を使用していたと考えられる(忍者文字という伝承があるが、真偽は定かでない)。ニンジャスレイヤーの原作者フィリップ・N・モーゼズ、ブラッドレー・ボンドの両氏もこれを把握していたに違いないが、残念ながら両氏が本文にニンジャ暗号を織り込んだとしても、今日我々が入手可能なものはダイハードテイルズ出版局翻訳チーム(杉ライカ、本兌有)による日本語翻訳テキストであり、これを判別することはほぼ不可能であろう。しかしながら、翻訳チームがニンジャ暗号を織り込んだ場合は話が別であるし、こんなにニンジャニンジャしている作品を翻訳しながら翻訳チーム両氏がおかしな気分になることもありえないことではないと考え、本研究を開始した。

材料と方法

 あまりに高度な暗号技術はその発見の難しさからギミックには使用しにくいであろう。本研究では特定の文字数を飛ばして読む、いわゆる縦読みやスキュタレー暗号の一種を想定して解読ソフトウェアを開発した。このソフトウェアは以下のような処理をするものである。
・1〜139文字を飛ばして文字を拾う処理を、開始位置を必要なだけスライドしながら実行する。ただし、空白文字、句読点、「・」などは数えない。
・拾った文字を結合し、3文字以上のカタカナが連続する部分を見つけリスト化する。

 飛ばす文字数については、Twitter連載という状況を考慮したものである。また、3文字以上のカタカナに限定した理由は作中でカタカナが持つ神秘性、発見のしやすさを考慮したものである。
 解読の対象については、本研究が未だ端緒であることからTwitterで初めて掲載された「ゼロ・トレラント・サンスイ」を使用した。

結果

 結果は膨大であり、その大半には意味がないため、全てを掲載、考察することは難しい。表1ではいくつかの例を紹介する。

表1. 4文字飛ばし、上位9個までの登場頻度の高いカタカナ単語
 「材料と方法」により抽出されたデータをもとに、比較的分かりやすい4文字飛ばし、上位9個までの登場頻度の高いカタカナ単語を例として示した。

 まず目につくのは1文字飛ばしで読んだときに一番登場頻度が高い、「ミッマ」であろう。しかし、容易に想像がつくように、これはゼロ・トレラント・サンスイの登場ニンジャ「ン」である。同様に、「ニー」も登場頻度が高い。本来同数になるべき「ニトン」の数が異なるのは、本手法では別のカタカナ単語と連続してしまった場合長い方でカウントされてしまうためである。

 一見したところ、大半のカタカナ単語はこのように登場ニンジャの名前であったりシャウトが由来で特に意味を成さないものである。しかしながら、筆者は4文字飛ばしのリスト中に現れた「マジヤ」という単語に注目した。「マジヤ」…何がマジなのか?もしやマジに、ニンジャスレイヤー翻訳文には暗号が含まれているのではないか?筆者はこの単語が現れた4文字飛ばしについて、さらに詳しく見て行くこととした。ちなみに、「マジヤ」とは「ミニットンはニンャスレイー」という並びから抽出されたものであろう。

表2. 4文字飛ばしで意味のありそうな単語
 4文字飛ばしで抽出した場合出現したなんか意味のありそうな単語を示した。

 4文字飛ばしで現れた単語のうち、意味の通りそうなものが表2である。ゴ……ゴウランガ!「マジヤ」「ゼンイ」「ミンナ」「ビナン」といった、明らかに意味のある単語が現れるのである。ちなみに、マジヤ以外はそれぞれ「ロ・トレラト・サンス(・を無視)」、「ニットマはパートー」、『「アソ」「アブイ」「ケカ」』から抽出されたものであろう。
 「マジヤ」「ゼンイ」「ミンナ」「ビナン」これらは何を意味するのであろうか。自然な日本語の単語を当てはめてみるならば、「マジや」「善意」「みんな」「美男」というところであろう。解釈としては例えば、「(自分たちは)本当に善意でやっていて、(読者の)みんなは美男(いいやつ)」という読者への感謝がありうるのではないか。連載初期の読者の少なさ、襲い来る虚無の暗黒を思えば自然な解釈であろう。
 しかしここで一歩踏み込んでみると、「(自分たちは)本当に善意でやっていて、(ニンジャの)みんなは美男(グッドルッキング)」という解釈もできるのではないか。ご存知の通り、「ニンジャスレイヤー:グラマラスキラーズ」でも「ゼロ・トレラント・サンスイ」は最初にコミカライズされており、この解釈をとるならばグッドルッキング化は翻訳文中に既に予言されていたのである。

まとめ

 本研究ではニンジャスレイヤーの翻訳文中に暗号化されたメッセージが潜んでいる可能性に着目し、手法・対象ともに限定された範囲ではあるがその解読を試みた。この研究を発展させることにより、任意の翻訳文からあることないこと読み取ることが可能であり、こういうのを信じちゃう人はノストラダムスとか詐欺に気をつけたほうがいい。


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