「仕事にバッファを持たせること」の大切さ

僕の戦略コンサル時代の同僚にざとやんさんって人がいるんだけど、彼が担当するスタディは不思議とジュニアが早く帰れるし、燃えないことで有名だった(多分)。

彼にプロジェクトマネジメントの要諦を聞いた時に返ってきた答えに、この「常にバッファ(余裕、予備の時間)を設けるようにする」というのがあった。

僕の理解では、彼がバッファを設けるために実践していたことは、以下の4つだ。

0.「バッファは不可欠」という発想を持つ

いきなりトートロジーじゃないか!とツッコミを受けそうだが、 そもそもバッファの必要性に気付いていないと、バッファは持てない。彼がスタッフの稼働時間のうちの何パーセントを「バッファ」として想定していたかは知らないが、彼は優秀な人間であるにも関わらず、というか優秀な人間だからこそ、

「マネージャーがプロジェクトを100%コントロールすることは出来ない(そんなこと不可能)」

という前提で仕事をしていたように思う。

「どうせコントロールできない部分が生じ、突発的なタスク(もっと言えば最初は想定していなかったような解くべきイシュー)が発生するのだから、それに冷静に、適切に対処できるよう、 チームに余裕を持たせよう」という発想だ。

この発想があるかどうかで、何か緊急事態が発生した時のチームの対応能力が変わってくる、というのが僕の見解だ。

バッファ無く100%稼働で動いているチームは、どうしても突発的な事態への対応力が弱い。突発的に発生した作業の中で 数字のミスが出て、それが後々のプロジェクトの炎上に繋がる・・・みたいな例を、個人的にはいくつか経験してきた。苦笑。

とにかく、「敢えてバッファを持たせる」。というのが必要らしい。

1.スタディのイシューを削ぎ落とし、本質的な問いのみ扱う。答える必要のない問いを無視する。

彼のプロジェクトは、とにかくイシューを絞る。これは『イシューからはじめよ』で安宅さんも書いているが、世の中リソースの方が限定されているケースがほとんどである。故に、扱う問い・イシューは限定すべきだ。そうでないと「バッファ」は作れない。

にもかかわらず、手持ちのリソース内で課題を解決する、つまり、この「イシュー≒本質的に答えるべき問いを絞る・限定する」ことの大切さ、もっと言えば「答える必要のない問いを見極め、そうした問いは無視する」ことの大切さを、本当の意味で理解し、実践している人は実は結構少ない。

特に日本では、大日本帝国陸軍以来のお家芸として(ry

2.リソースを補充する

これはスタッフィングの話だが、彼はジュニアの補充が上手だった(笑)

という冗談(半分本気だが)はさておき、無理なものは無理と言うことはとても大切だ。

加えて、コンサルティング業界の特殊事情で言えば、「こんな不十分なリソースではプロジェクトは炎上するし、そうなったら結局追加リソース分で絶対損しますよ。確実に行きましょう」とか、「こんな体制で仕事させられるなら辞めますよ」といった、説得力・交渉力を発揮することが大事だ。

プロジェクトを燃やさない優秀なマネージャーということになれば、ファームも無下にできず、スタッフィング時の交渉力も上がるというプラスのスパイラルを生めるととても良い(笑)

3.手戻りを発生させない

当たり前なのだが、リソースが潤沢でも、イシューを削ぎ落としても、手戻りをしていてはせっかくの「バッファ」が無に帰してしまう。まあ「いかに手戻りを発生させないか」というテーマについては世の中に書籍が溢れていると思うので、ここでは詳述はしない。

事業会社でも「バッファを設ける」ことは(多分)大事

当時もこの「バッファを設ける」ことの大事さを学ぶ機会は多かったのだが、いま僕自身が事業会社でまがいなりにもマネジメントに関わるようになってから、この「バッファ」をより重要に感じるようになった。

バッファを持たないと、特にオペレーションを持っている会社では、緊急事態に対応する余力が本当に、ない。もちろん、マネジメントなんだから時に徹夜すれば良いじゃないか!?という話なのかもしれないが、僕個人としては、

・緊急事態(もしくは突発的に緊急度の高いタスクが発生すること)というのは(残念ながら)定期的に生じるもの(そこは諦めるべき)

・その緊急事態に対して、マネジメントとしては、常に冷静に、パフォーマンスを落とすことなく、適切に対処することが肝要

・そのためには、緊急事態がすなわち徹夜発生に繋がるようなスケジューリング・タスク設計をすべきではない

という考えだ。1、3は戦略コンサル時代にやっていたことを、もっと高いレベルでクイックに行っていく必要があるだろうし、2についてはより差別化された事業モデルを作ったり、もしくは儲からない領域には手を出さないようにすることで、ヒトと時間を十分に当てても利益が得られるようにしていく・・・というのが王道だろう。

まあ、もちろん、言うは易し・・・なんですが。

すいません、とりとめない記事なのですが、今日はこのへんで。

(30分で書き上げた記事なので誤字・脱字、分かりにくい点があったらごめんなさい。でもクイックに書けたので個人的には満足。)

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森本真輔

株式会社ソシエテ代表。 東大教養学部(国際関係論)を卒業後、戦略コンサル(NRI、ローランド・ベルガー)、サラヤ・イースト・アフリカ現地代表、キズキの共同経営者を経て現職。 趣味はサッカー(クラブユース出身)、旅行(50ヵ国超え)、読書(月5冊)、映画(月2本)、コーヒー(毎日)
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