バントもできない2番バッター
彼は、いつも二番煎じだった。
茶気もない。
そんな男だから、なんの一番にもなれない。
彼が、声をあげることは何もない。
負け癖のついたしょーもない男だった。
だが彼は、心底思っていることがある。
奴にだけは、このことをわからせたい。
じゃないと、死ねない。
彼が、生きている唯一の理由であった。
みんな、
そのことについてだけは、
口にすることは絶対になかった。
その時だけ彼は、孤独であった。
そんな彼の日常は、
内なるものそれを追求することにあった。
地道になにかをすることが苦手な彼であったが、
それだけは毎日コツコツとやることができた。
そうそれは………
おっおおお………
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?