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そもそも「兵法」って?

シリーズとして「兵法」を扱っています。「兵法」と聞くと真っ先に浮かぶものってなんでしょう?「孫子」?それとも「三国志」?「戦争」?実際に「戦争」のイメージがあっていい感情を喚起しないかもしれません。

ですが、サッカーなどでは良く出てくる用語「戦略」や「戦術」、「数的優位」などなど全て元を辿れば「軍事用語」であり「兵法」に辿り着くと思います。

「日本人指導者」には戦略がないなどと言われる場合、原因の一つにそういったイメージ、価値観などがあるかもしれません。

サッカーでの「戦略論」で外国からケーススタディで学ぶことは多いでしょう。しかし根本にある「兵法」や「戦略論」をきちっと修めた人、学び続けている人はどの程度居るのでしょうか?

歴史から学ぶと言いますが、そこで学べるのは「人」や「地域」などの営み、活動記録とともに、政治が大きな要素を占めるでしょう。そしてその「政治」の中に「戦さ」も含まれます。

「人の営み」の一つに「政治や戦」が包括され、それをどう扱っていくかが「兵法」なんですよね。だから必ずしも「兵法」では戦い方そのものだけを説いたりはしていません。そこには政治も経済も経営も心理学や情報などについても扱われています。

歴史から学ぶことの大部分に「兵法」が大きく占めるはずなんですよね。

でも基本的に「兵法」はそういった表舞台に立たず、趣味やビジネスパーソンのたしなみのような形で残されているにすぎません。


そのような状況なので指導者も「兵法」を学ぶ機会がどれくらいあるか?という疑問があります。

スポーツ指導者で「兵法」とはっきり使っていた人がノムさん。

自分も沢山そういった本を読みましたが、自分には実験の場がありました。それが「囲碁」。囲碁にも大局観や戦略、戦術、駆け引きなど多くの「兵法」にちなんだものが出てきます。

他にもビジネス書やサイトを読んでいると多くの用語が出てきますね。

こういったものが日常に溢れているにも関わらず、どうしても忌避されやすいのかもしれません。でも日常的にこんな言葉は使っていませんか?

「王道」「正攻法」「意表を突く」「奇抜な発想」「強み」

ちょっと「いかつめ」に書いてあります(笑)


★ちょっとこちらも古くて、固いですが(笑)

目標思考も古の「兵法」から誕生しているんですよね。ただ「目標思考」の注意すべき点はそれだけが単独で語られること。

しっかりと基礎基本となる「兵法」の考え方をベースに置いておかないと間違える、迷い道に入ってしまうことも考えられます。


★例えば・・・

「目標:箱根駅伝出場」だとすれば目的は何でしょうか?

「兵法」的には目標が戦闘での勝利だとしても、その根本には目的として「国を守る」があるとします。ならば目標は何時でも替えられるものでなくてはいけません。

「国を防衛する為に」経済的に圧倒する(伍する)ことで防衛力を高めておく。政治力、交渉力、システム、人材・・・全ての方法を優位に創り上げることが先決で。あくまで「戦闘での勝利」はこの目的に沿う為の一つの方法でしかありません。

だからそもそも何故箱根駅伝出場を目標にしたのか?がないと「とにかく勝てば良いんだ!」という風になって「目的」がどこかに行ってしまいます。

目標に支配された状態になるんですね。

そうなるとそこに従うべき「戦略」も「戦術」も活きてきません。もっぱら「勝利する為」だけに使用されることになります。孫子で言う「百戦百勝は最善ではない」「最善は戦わずして勝つ」なんですよね。

もちろん、競技スポーツには勝ち負けがないと面白くないですが、「勝利」だけを絶対条件にしてはいけないんですよね。というところ。往々にしてここがズレてきてしまいがち。


★そもそも

スポーツだってそのものが「目的」ではないと思います。もちろん有名になるも「目標」であって「目的」ではない。ここでよく出てくる社会を良くするや豊かな人生をという部分に繋がりますね。「理念」「使命感」。

こうやって構築していかないと「戦略」や「戦術」ばかり駆使する指揮官を野放しにしかねません。

全てを併せ持つ人材なら良いですが、そうでなければやはり得意分野や強みを把握し、起用するなり、その上位思考は別の上官が担わなければいけません。

ここはフラットな組織、フラットな関係ではダメで、しっかりとした構成が必要なんですね。もちろん話し合いで創り上げることも大事ですが、そこにそのような人材がいなければ成立しません。


★★★

ちょっと長くなりましたが、シリーズ化してきた中で一度立ち返って話を書いてみました。

もし兵法をしっかり勉強してみよう、勉強会やろうよという方が居られたらご連絡くださいね。オンラインでも結構充実したものが出来ると思います


★元ネタはこちら


★お勧め本★

馴れていない人は読みにくいかもしれないけれど、どの解説書、ネタ本を読むにしても基本になるので1冊手元においておきたい。

この辺が活用しやすい。

マンガなどで解説

三国志の諸葛孔明

呉子:孫子と並び称される兵法家。

中国の古の兵法と言えば孫子、呉子、司馬法、李衛公問対、尉繚子、六韜、三略:武経七書。


他にも色々あります。絶版も多いですが、古いやつほど電子辞書で残してほしい。多くの人が手に取るようになれば・・・


ところ変わって日本。日本の場合、ちょっと色合いが変わってくるんですよね。

兵法そのものは中国から輸入し、それを教養として修めていれば良しという部分もあったのか、「道」のような形で独自発展したかのようです。


ではヨーロッパはというと。「戦略」という言葉が溢れていますし、分厚く研究され続けています。



総合的に「戦略」を知りたいならこういうのも如何?


現代のものならばこういった特集本が出てきます。


こういった書物に多く出会えたのも歴史学科卒の効用ですかね!いつかは勉強会を開催して次代の指導者育成に役立てたいですね。

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