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西脇工業高校の練習:1995-98当時

朝から驚きのニュースが飛び込んできましたね。私が高校生の時の西脇工業高校顧問の渡辺公二先生が日体大駅伝ブロックの指揮を取ると。(ヘッダ写真は1997全国高校駅伝特集記事切り抜き)

健康にご留意され、務められて頂ければ・・・


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最近、話題になった「西脇工業高校のスピード練習」をもう少し掘り下げてみようと思っていた矢先のニュースでした。

こちらの記事では「思い出」に主眼を置いていますので、スピード練習の詳細が気になる人も多いのではないでしょうか?

大学や実業団で「スピード練習」と言うと、印象としてはインターバルトレーニングが多い気がしますよね。テレビ等で紹介する時はこちらの方が映えますし。

心肺機能を追い込むことと、より実戦に近い形として好まれます。そして西脇工業高校ではレースに近い、特に駅伝時期に何度かあるくらいで。普段はあまり行いません。

ちょっと似たような形式に「回走」というものがあります。毎日(月~土)の本練習の最後に200m☓6を基準に行うもの。高校では300mの校庭で行うので、200mスピード+100mジョグ繋ぎという感じで6本行きます。

この「スピード練」を30秒前後で5本行き、最後は上げてくる感じで行います。力がない時は32程度だったりするので、力のある選手が先頭で、2人1組程度で時間差でどんどん回っていきます。強い先輩に引き離されていくんですよね・・・

でも、この「間」のjogで詰めようとしたらいけない。というより無理です。頑張るのは1本1本の200m。スピードを出せるよう、しかも余裕を持ってに主眼が置かれているのですから。

流石にこのスピードで練習は押していけませんが・・・

400mなら60秒は最低限切れないとインターハイ予選を勝ち抜けませんし、他校にラストで勝てません。その為には200mを上げるという発想ですよね。

ただ、200mもインターバル的に回しているので、ラスト1本くらいしか「全力」を出せません。なので、ウォーミングアップでの150m☓5本「流し」と呼んでいたところでスピードを上げておきます。これも毎日(月~土)です。最初の1-2本は気持ちよく、徐々にスピードに乗せて。最後の1-2本は相当速いです。


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こういったスピードへの意識と取組み、各々の工夫があって、ようやく本格的な「スピード練習」に参戦出来ます。

基本となるのが1000m☓3本

これはレペテーション形式で行い、リカバリーを8分程度取ります。その変わり、1本1本が全力。2分40は切っていきます。最も多い本数で6本があったような気がしますが、基本は5本まで。それもそんなに高頻度では無かったです。2000m☓3というのもありましたが、年に1回か2回くらいでしょうか。


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高校時代の私はとにかく練習ではこの200m、400m、1000mの自己ベスト更新をメイン目標に置いてスピード練習に臨んでいました。3年間でこの3つは大幅に伸びましたね。だからレースでも力を発揮し、自己ベスト更新と実績を作り出せたと思います。

全体の練習の印象としてはこのスピード構築に主眼があり、それ故に距離はあまり踏まず、余裕をもって取り組む印象です。もちろん、公立高校故に通いでしたし、時間もありません。距離を踏むより、スピードを上げるという選択、工夫が為されているとも思います。


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具体的なお話、如何だったでしょうか。合同合宿なども通じ、当時の西脇工業高校の取り組みは知っている人は知っているので、隠すことはないです。渡辺先生の方針は良いと思って頂けるならどんどん真似、取り入れてもらえれば良いという「普及」にも目が行ったご指導でしたので。

一連の流れで興味関心を持って頂けた方は参考にして頂ければ幸いです。


(余談ですが入学当初は800mや1500mなど短い距離での代表選出頂いたりもあって、300mや500m、600mなどの練習も頻繁に行っていました。その経験も後々に活きてきたと思います。)




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