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「追い込み練」という言葉

長距離選手の練習でやたら使用される頻度が高いのが「走り込み」と「追い込み」の2つ。恐らく前者は月間走行距離や合宿、距離走を指していると思われます。後者は恐らくいわゆるスピード練習。インターバルやレペを指しているものと思われます。

最近はどうか解りませんが、ちょっと前は「全米最高」「全米が泣いた」などのキャッチコピーが飽くこと無く無数にありましたよね。目が肥えてきた現在に置いては情報共有も簡単になり、そういったコピーはシラケを生むような気もします。

本当にそうなのか?と検証されてしまいます。期待はずれの場合もあるし、誇大広告だと認定されることもあるでしょう。同じようにスポーツチームでも「過去最強」などの言い方も一昔前はいざ知らず、最近はあまり使われなくなりました。

とはいえ、上述のように何となく使用されているケースも散見されますが。


出来れば「走り込み」も「追い込み」も中身をしっかり考えるようにはしておきたいところです。どんな目的で、どんな目標と課題を掲げクリアしているのか。どんな設定を立て、どのような効果を得たのか?

そういった内容を理解しないまま、キャッチーなコピーだけで終わらせてはいけませんよね。今やファンもそうですし、指導者側がこのような思考レベルでやっていれば選手側はすぐに気付きます。そして選手側にこのような単純なレベルでしか考えないようにさせてはいけません。

別に言葉狩りをするつもりはないですが、シンプルな言葉は楽なので、どうしても蔓延します。ですが、そうすることにより本来思考されるべき領域まで全く到達できない恐れもあります。

「ヤバイ」などと同じで、汎用性が高いと「追い込み」もスピードトレーニングだけでなく、起伏走でも、体調不良でもウエイトトレでも、技術練でも使えちゃうんですよね。どんどん何でも「追い込み」になってしまう・・・


★★★

解りやすい言葉で説明していくのは大事です。ただ、あまりに抽象的な言葉が習慣付いてしまうと、もうVO2MAXやLTがどうのとは使わなくなってしまいます。そうなるとせっかくの研究、知見が使用頻度低下により広がっていかないんですよね。下手したら衰退し兼ねない。

出来るだけ日頃から使って、当たり前のように馴染むようにしていきたいところです。そうすることで、陸上中長距離のレベルも言語化、言葉の面でも1段、2段も上がっていくことが出来るのではないでしょうか??

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