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ARのアイデアが出た時に考えておきたいこと | AR UXデザイン原則

先日のWWDC、Google I/OでARkit2やARcoreのアップデートの発表がありました。
マルチユーザーの拡張現実の同時共有等が著しくAR技術の発展が進み、様々な機能が発表され、今後ARへの注目度が上がっていくことが予想されます。

そんな中で、ARのアイデア出た!でも本当に今回の課題解決に適しているのかな?という疑問が生まれた時に確認しておきたいARの基礎的な部分とUX設計の原則をまとめました。

そもそもARとは

Apple はARkitに着いて下記のように定義しています。

Appleの拡張現実(AR)テクノロジーであるARKitは、仮想的なオブジェクトが現実の世界と違和感なく融合した、没入感のある魅力的な体験をもたらします。ARアプリケーションでは、デバイスのカメラを通して、目の前にある現実世界の風景が画面に映し出されます。この風景に3Dの仮想オブジェクトが重ねられ、それらのオブジェクトが実在しているかのような仮想の
世界が創り出されます。ユーザーは、デバイスの方向を変えてさまざまな角度からオブジェクトを捉えられるほか、該当する体験の場合は、ジェスチャーや動きでオブジェクトを操作できます。
※1

ちなみにARはAugmented realityの略。
書いて字のごとく、スマートフォンやウェアラブル端末を使用して現実に仮装オブジェクトを配置したり、すでに配置されているコンテンツを眺めたり実際に操作したり出来るする技術のことです。

現実に配置できる仮想オブジェクトは

・3Dデータ
・画像や動画の2Dメディア

の2種類が現在サポートされています。

今後どういうことが出来るようになるのか

最近発表された機能としては、

・マルチユーザーによる仮想現実空間の共有

・一度表示したオブジェクトの保存、保存状態からの再開  (現状ARkit2のみ)

・現実の物体の検出、トラッキング


文字で書くより見た方が早い。という訳で参考としていくつかの動画を


いかがでしょうか。リリースが楽しみですね。
ここまでを読んで、動画を見て、アイデアがふつふつと出てきている方々もいらっしゃるかと思いますが、そのアイデアを頭に置いた上で下記の原則を確認頂ければと思います。

ARのUXデザイン原則として考えておきたいこと

ARのUX設計に置いて最も重要になるものはユーザーの環境と言われています。

Pokemon GOがARを利用したアプリとして世界中でヒットしました。
ARがポケモンの世界を現実に近い形で再現し、そこに位置ゲームの概念を
加え、オープンワールド性を持たせることでさらに現実味が増幅されました。

これらのコンテンツとARとの相性は抜群だと思った矢先、Pokemon Goのプレイヤーが交通事故に会うなどの事故が発生しました。
(現在は注意書の表示やPokemon GO plusを代表とするウェアラブル端末との連携などの対応を行われています。)

この件から意識しないといけないとはスマートフォンでのARは完全なる現実の拡張ではないということです。

多くのAR UXデザイナーは下記のように語っています。

Imagine looking through a ‘window’ into an enhanced (augmented) environment.
ARは強化された(拡張された)環境を"窓を通して見ている"ようなものです。
※2

ARはユーザーの視界ではなく、ユーザーの視界の中にあるスマートフォンの画面が映し出している現実を拡張しています。


結局は歩きスマホと同程度の視界しかユーザーには見えていないことになります。
たとえ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を使用してユーザーの視界を全て拡張できたとしても、次はオブジェクトの出現場所を細やかに設計しないといけません。
例えば、ゲームの世界でも現実でも野生動物は車の走っている道の真ん中には生息していませんから。
視界を全て拡張すると、次は現実との整合性の擦り合わせが必要になります。

例えば、人でごったがえっている施設内の案内をARが実際に道に経路を表示して案内してくれた場合、ユーザーはスマホを見ながらスムーズに移動できるでしょうか?
他人とぶつかって嫌な顔をされ、すぐにスマホをポケットにしまってしまいませんか?

そのぐらいユーザーの環境というのはARの体験において重要視されると考えられます。

ARのアイデア思いついた!でも本当にこれARで大丈夫?と思ったらまずはユーザーの環境の調査、確認をすることがアイデアをさらに現実的なものにするヒントになるかと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


参考
※1 ARKit
https://developer.apple.com/jp/documentation/

ARCore
https://developers.google.com/ar/discover/

※2 The principles of good UX for Augmented Reality
https://uxdesign.cc/the-principles-of-good-user-experience-design-for-augmented-reality-d8e22777aabd


イラスト素材
いらすとや
https://www.irasutoya.com/





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Fenrir Inc. プランナー 趣味は野球を見ることとセイバーメトリクス。

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