ガッツそれぞれ

アンゴラ村長に誘ってもらった演劇を見に行った。初めて足を運ぶ劇場で、新鮮だった。
アンゴラ含め出演者の皆さんの、人と声と演出の圧力みたいなのがすごくて、吹き飛ばされまいとするかのようにぐっと座り、ぐっと見てやるぞという思いで、見た。ラストシーン、最後の一瞬の迫力がすごくて、うっかり「わっ」と声が出るかと思った。経験したことのない空間に放り込まれたら、自分が声を出すかどうかなんて分かったもんじゃないから(たぶん大丈夫とは思うけど)、声が出てしまった時の自分を想像して後から緊張した。
劇中で歌われていた歌がとても素敵で、覚えているところを口ずさみながら帰った。

そんなに普段からたくさん一緒になるわけではないアンゴラが、ラフボックスの楽屋というかなり珍しい場所で、ものすごく丁重に、おずおずと「演劇とか…興味あったりします…?」と誘ってくれた。かなりのラッキーが重なっての機会だし、こういう縁は大切にせねばと思った。

刺激的だった。やはり、ともかく面白いと思うものを作って、見てもらって、褒められないとなと、気持ち新たにガッツを燃やした。
あれこれルールがあるように見えるけど、もっともっと縛られている人たちからしたら僕たちが抱える制約なんてよっぽど瑣末なもので、どんどん試してどんどん見せていかないとな、と新鮮に思った。滑るリスク、ちょっとだけ凹むリスクがあるだけ、ともかくガッツが燃えているうちにどんどんやらねばならない。




どんどん試してどんどん見てもらいたいと思う一方で、しっかりどっしり地に足をつけて漫才をしていかねばならないと思った。
我らが兄さんが、1組決勝に上がり、1組敗れてしまった。今日の8組の皆さんが本当にみんなすごくて、かっこよくて、結果如何はもう本当になるようになっただけだなと思うけど、やはり2組が揃い踏んで決勝に上がる姿を妄想していたからちょびっとだけ残念だった。

あとはもう、ともかく大会が盛り上がって欲しい。兄さんのことも応援するし、1組でも多く大活躍する方が新しく生まれたらと思う。
お笑いを見る子どもの頃に戻してもらえたようでともかく楽しい。お笑いを見る子どもの頃のように、新鮮にこの舞台で戦ってみたいと思える。
あとから冷静に、今からこの舞台に立つことを想像する若手ってもう、伸びしろが知れてるんじゃないかと思って慌ててかき消すけど、でもまあお笑いを見る子どもがキラキラした目で見てキラキラ妄想しているんだから仕方ない。出ずに済む未来が良いんだろうけど、ギラギラシルバーを背景に漫才する姿をちょっとだけ妄想するのも許すことにする。

なんにしても、今めちゃめちゃガッツを持って漫才に勤しまねばならない。お笑いを見る子どもとして、かっこいい立ち姿の自分を想像してしまうけれども、大人の自分がしっかり、かっこよさなぞ二の次三の次、ともかく真摯に漫才をするのだと、気持ち新たにガッツを燃やす。



5/8(水)はさぞ、色とりどりのガッツでお迎えできることだろう。毎度新鮮に、ともかくたくさんの人に見て欲しい。兄貴のえんぴつはかっこよく見える。

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