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珈琲用語メモ>なんと!超臨界二酸化炭素抽出法でデカフェ

 カフェインレスコーヒーをご存知でしょうか。普通のコーヒーからカフェインを取り除いたコーヒーのことです。そして、コーヒーからカフェインを取り除く処理をデカフェと言います。デカフェにはいくつかの方法がありそうです。

 今日はその1つ、超臨界二酸化炭素抽出法のお話です。「超臨界」って名前なだけで、よく分かりませんが強そうです。コーヒー豆に何してくれるんですかぁ?とか、何味ですかとか?もう頭の中は「超限界」です。

超臨界二酸化炭素抽出法
液体二酸化炭素抽出法
水抽出法
溶媒抽出法

超臨界流体の二酸化炭素を使って、生豆からカフェインを吸い出す手法です。

ここまでで、満足して頂けたら、他のページへどうぞ。ここからは、なんて言いますか、、、読むのがしんどいです。☺ 

どこまで詳しく分かるのか??探究ごっこしてみたいと思います。今日は超臨界二酸化炭素抽出法についてメモします。

で、超臨界流体って何ですか?

学校で物質は、個体、液体、気体の3つの状態があると教わりました。しかし、世の中には知らないことが次々見つかるのです。私たちはだいたい1気圧(約1013hPaなんですって)、摂氏20度くらいの、とても穏やかな、ある意味特殊な環境で暮らしています。

この穏やかな環境付近で個体、液体、気体の3つの状態を感じられるのは、水ですね。これなら私でも分かります。

世界は?いいえ、宇宙はと言いましょうか、もっともっと高気圧で、もっともっと温度の高い状態が有り得ます。その環境で3つの状態ではない、もう1つの状態、超臨界流体の状態が発生します。

山の上で気圧が下がると、水の沸点が摂氏100度より下になる話を聞いたことがあります。逆に気圧が上がると、水の沸点が摂氏100度より上になります。この身近な圧力の変化と沸点温度の変化を拡張して想像してみて下さい。

では、気圧をどんどん高めて行きます。今の気圧では摂氏200度くらいで水が沸騰するとしましょう。

もっと気圧を高めて行きます。ある気圧まで高めると、温度を何度まで上げても水が沸騰しなくなります。できなくなると言う方が現象に近いかも知れません。液体とも気体とも区別のつかない状態になります。この状態を「超臨界流体」と言います。

超臨界流体は液体のような溶解性と気体のような拡散性を併せ持つと言う、3つの状態に加えて4つ目の状態、性質を持った何かになります。

で、ちょっとだけ独り言

臨界点に近付くと言うことは、

・気体は圧力が高すぎて、分子が期待するほど自由に動けなくなり、液体の分子間の結合の状態に近づいて行き、
・液体は温度を高くしているので、通常の液体より激しく動きたくなり、期待するほど大人しく出来ずに、気体の分子間の結合の状態に近づいて行き、

液体っぽい気体。気体っぽい液体。両方の性質を持った何かとして区別がつかなくなる。

ってことかなと仮説。

で、二酸化炭素なのは?

先ほどは水で超臨界流体を考えました。いろんな物質が個体、液体、気体と変化するわけですが、様々な物質も3様態に加えて超臨界流体になる臨界点(気圧と温度)があります。しかし、物質によって臨界点がとても低温だったり、高温だったりと扱いにくいのです。ちょうど手ごろなのが、その辺にたくさん有る二酸化炭素だと言う幸運に恵まれたのでした。

二酸化炭素の臨界圧力は7.4MPa、臨界温度は31度。
水の臨界圧力は22MPa、臨界温度は374度。

温度的には圧倒的に水よりは二酸化炭素が圧勝。気圧はピンときません。でも、人類の技術力でなんとかなる範囲だったようです。

他の物質は?
他の物質の臨界点を見てみると、極低温だったり、高温だったり、頑張る気がしないくらいの温度が並んでいます。

で、超臨界流体の二酸化炭素の特徴

いくつか特徴がありますが、カフェインを除去するためにはこのような特徴が活かされるのでしょうか。

1.化学的に不活性で毒性が無いそうで、食品にも使えそう。
2.引火性や化学反応性が無いため安全に使用できます。
3.高純度な二酸化炭素を低価格で入手できるため、低ランニングコストを実現できます。
4.低粘性・高拡散という特性により、短時間で抽出や分取精製が可能です。
5.温度と圧力の調整により超臨界流体の密度をコントロールでき、物質の溶解度を変化させることが可能です。
6.その他いっぱい

 分離抽出、カフェイン除去よりも工業的な活用方法もあるようですが、滅菌に使えたり、安全面で優位な特徴を持っているのは間違いなさそうです。

で、どうやってカフェインを取り除くの

正直、よく分かりません。。。何方か助けて~

ん~ん。上記の特徴の4番目の特徴でもってなんとか出来そうな気がしました。例えば、5番目の特徴があるので、4番目が成り立っている気がします。

ここから完全に予想、妄想、寝言です。

コーヒー豆を容器に入れて、ある圧力の状態にします。

クックパッドか?キューピー3分クッキングの音楽が流れて来ます。

5番目の特徴を使って「特定の温度」にした超臨界流体の二酸化炭素を容器に入れます。「特定の温度」がポイントで、「特定の物質の溶解度」になっていて、なぜかカフェイン(C8H10N4O2だそうです)が絡め取られやすい、都合の良い状態になっています。二酸化炭素のCO2に似た原子を一部に持っていますね。仲良しなんでしょうか。

仮説はここまで。本気の探究の授業で高校生さんはここから検証や調査に入るのだと思いますが、チョロい大人はここまでにしたいと思います。

大人って、いつもそう。

ちょっとだけ追記

ここを見ると、摂氏40度、35MPaでカフェインが抽出できると書いています。また、別の条件で、摂氏20度、10MPaでバニラビーンズの成分が抽出できるように書いてますので、超臨界流体の温度と圧力と対象物を調整して意図した物質の取り出しができるように思いました。



この後は、途中で見た資料などをご参考に。

で、もっと超臨界流体

個体でも液体でも気体でもないなんて、難しいですね。ビデオを見ると分かり易いかな?思ってYoutubeを見てみました。

液体・気体→超臨界流体 のビデオを期待していましたが、ビデオの途中で説明が入っているので、分かり易いです。

お断りしておきますと、「へー」っと思うだけで、カフェインを取り除ける理由はさっぱり分かりません。

で、もうちょっとだけ詳しく知りたい方は

液体・気体→超臨界流体 の向きで、解説音声付き、ちょっとだけ説明フリップ有りのビデオがあります。wmvファイルなので、windowsでしか見られないかも知れません。

このリンクの先の右下にある「超臨界流体利用講座」の中の「量臨界流体ビデオコーナー」をクリックして見て下さい。リンクがデータベースのトップしか許されていないので、不便ですがお許しを。

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