アンドロイドのこと。

○です。

今回は、アンドロイドについて。

最近、アンドロイドにちなんだ作品を多く目にしており、ちょっとアウトプットしておきたかったため、この場をお借りします。

ネタバレもするので注意です。


・A.I

A.Iとは、2001年に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督のSF作品です。

スタンリー・キューブリック監督の意志を引き継いだ作品なんだとか。

難病を患った息子を持つ夫婦が、子どものロボットであるデイビッドを息子の替わりに迎え入れるところから作品は始まります。

デイビッドは、愛し愛されるといった、愛情を持つ存在であり、母親の愛情をインプットされます。

しかし、難病の息子が奇跡的に回復し、家に戻ってきてから、彼の居場所はなくなってしまい、実の息子を(意図的ではないものの)殺しかけたことで、母親に森に捨てられてしまいます。

デイビッドは、人間になればまたあの家に帰って、母親の愛情を受けることができると信じ、自分を人間にしてくれる存在、ブルーフェアリーを探しに長い旅に出ます。

物語の大筋はこんな感じです。

主にこの作品では、ロボットの愛が主軸に置かれています。

セックスロボットなる愛玩ロボットが多数出てくるのですが、このような薄っぺらな愛に対しての、母の無償の愛。

この比較対象があることで、デイビッドの愛の儚さがとても上手に描かれていました。

共通して愛を与えるロボットであるけれど、愛の重みが違う。

それと、人間はとても残酷な生き物だってすごく思いました。自分から愛情インプットしておいて無責任だ、、、

旅路の果ての結末は悲しい。でも、彼にとっては報われた最後だったかに思えます。

結果的には、無償の愛にたどりつけたのだから。


・アイロボット

アイロボットは、2004年に公開された、アレックス・プロヤス監督によるSF映画です。

ロボット工学三原則の元、ロボットが開発され、生活にロボットが溶け込んだ時代。そんな中、開発の第一人者である博士が殺害され、その事件をロボット嫌いの刑事が追うというストーリーです。

事件を追う最中、博士が開発した人間の感情を持ったようなロボット、サニーと出会います。

とても印象的だったのは、サニーを職務質問するシーン。サニーは博士を殺したのはお前だろという尋問に対し、機械であるにもかかわらず、ぼくはやってないと怒りをあらわにする。感情を持つことがとてもわかりやすく表現されています。

A.Iは愛情を持つ子どもの役割を果たすロボットでしたが、この作品には、人間の言うことを聞き、分析し、実行するいわばお手伝いロボットが普及しています。

刑事は過去に、事故に巻き込まれ、自分自身と少女の命を天秤にかけられました。そこで助けに来たのがお手伝いロボット。生存率の高いほうを優先的に助けようと分析し、結果刑事を救いました。そのため刑事はロボットを嫌っています。

しかしサニーは、考えることができたのです。最終決戦の際、刑事を救うか、一緒に捜査していた博士の愛弟子を救うかの二択を迫られた際に、刑事の愛弟子を救えの一言で、分析を放棄し、反射的に愛弟子を救いました。

これが、感情を持つロボットとお手伝いロボットの違い。

考えることができるロボット、つまりそれは新たな種族の誕生だと思うわけです。詳しくは次の作品で述べていきます。

・Detroit:Become Human

クアンティック・ドリーム社による、アンドロイドを題材にしたアクションアドベンチャーゲームです。

ぼくはまだ全部見切れてないので結末はわかりませんが、初の事件捜査アンドロイドのコナーと、お手伝いアンドロイドのカーラとマーカス、この3体のアンドロイドに焦点を当てたゲームです。

この時代のアンドロイドは、基本お手伝いアンドロイドです。しかし、あることがきっかけで人間に牙をむき、事件に発展していきます。たとえば、買い替えられる恐怖から、少女を人質に立てこもるアンドロイド、主人からの不条理な虐待を受け、壊される恐怖から主人を殺すアンドロイド。かれらは変異体と呼ばれ、数々の事件を起こしていきます。それを追うのがコナーです。

ちなみに、コナー対変異体の尋問があったり、アイロボットに影響を受けているシーンがいくつかあります笑

さて、この変異体には、完全に自我、心、感情、愛が芽生えています。

カーラは、ある父子家庭のお手伝いアンドロイドとして購入されます。その家で、父親が娘を虐待している光景を見て、守りたい想いから自我が芽生えます。そしてその娘を連れてその家から逃れ、あてもない旅を始めるのです。

逃避行の最中、カーラは娘に母親のような愛情を注ぎます。これはA.Iのデイビッドとは逆のような感じですね。

子供がアンドロイドなのに対し、母親がアンドロイド。

ただ、どちらも人間に対し家族のような愛情を与えているのです。

マーカスは、画家のおじいさんのアンドロイドです。

おじいさんは、マーカスを人間のように扱い、人間のような価値観を教えていきます。

しかし、おじいさんの息子が金銭目当てに押し掛けたことで、おじいさんは病気を悪化させ命を落とし、マーカスは息子にはめられて廃棄寸前まで追い込まれます。
その後、マーカスは地獄の淵から這い上がり、のちにアンドロイドを導くリーダーとして、行動していきます。

マーカスの中でのお気に入りのシーンは、おじいさんがマーカスに絵筆を持たせ絵を描かせるシーン。命令に従うことしかできないアンドロイドは、どんな絵を描くのか。選択肢によってどんな絵かは変わってくるものの、とても興味深いです。

このゲームで多く出てくる変異体。これが考えるアンドロイドです。

普段人間に従うだけのアンドロイドが、突然自由を手にした困惑が、とてもリアルに描かれています。
人を殺したアンドロイドが、暴力から逃れるためにナイフで人を刺してみた、と言うシーンがあります。
刺す。じゃないんです。刺してみた。なんです。
これは自衛を考えた結果、こうしてみたということです。考えたんです。恐怖から逃れるために変異体となり、考えた結果。なんかリアルです。


これらの作品に触れて、人間の畜生な面、アンドロイドが知能を持ったらこうなるという予測を知りました。

アンドロイドは人間のストレス、快楽の吐口になることをだれしもが予想しているのです。

たしかに開発されたらすごいですが、もしアンドロイドが誕生したら、付き合い方を慎重に考えないといけないなあと思います。

でもアンドロイドの思考ってとっても興味深い。

アンドロイドのつくる芸術
アンドロイドの価値観
アンドロイドの愛

もし、これらが認められる世になったら、アンドロイドという新種族が誕生するわけです。

滅ぼすか滅ぼされるかは、ぼくら次第なんですよね。

ぼくはちょっと、マーカスみたいにアンドロイドに価値観を教えていきたいなあなんて思います。

アンドロイドとの生き方をなんか考えてた休日でした。


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