未来を想像するのは得意ですか？

私は妄想スキだけど、先の未来までコツコツ計画を立てるタイプではない。

「点と点が将来線になり、繋がるのを信じなければいけません。自分の勇気、運命、人生、カルマ、何でもいいから信じてください。点がやがて繋がると信じる事で、たとえ皆んなが通る道から外れても、自分の心に従う自信が生まれます。これが大きな違いをもたらしてくれるのです」

これはかの有名なMACの創始者、スティーブ・ジョブスがスタンフォード大学での卒業式での卒業生に向けたスピーチで、私はこの言葉がとてもスキ。

なぜこの言葉を急に思い出したかと言うと働いていると創設者あゆみさんはいつからDYCLEの構想を考えていたのだろうと、ふと思ったからである。小さい頃から環境について関心があったのかな、昔から土を研究することに興味のある学生だったのだろうか。今このように形になるまでにどのような過程があったのか気になったのだ。

なので、あゆみさんがどのような道を辿りDYCLEを作り上げてきたのか、さっさく聞いてみた。

フィンランドのコンポストトイレ体験がきっかけ？！

あゆみさんはもともと日本の大学を卒業後、ドイツのバウハウス大学でコンセプチュアルアートを学びアーティストとして様々なアートプロジェクトに携わってきたそう。

そして2008年にフィンランドでアートプロジェクトを行い、友人宅を訪れた時に初めてコンポストトイレを体験し、この体験が今に繋がっている。

友人と共にコンポストトイレを掃除し、かき集め、裏庭のブルーベーリーの木があるところに捨てた。
そして何気なく友人が発した言葉、

「何年か前に私のお父さんは亡くなってしまったのだけど、お父さんが生きていた頃はブルーベリーの実ができては積み、食べ、そしてコンポポストトイレをかき集めては（排出物：いわゆる尿や便）木に戻していたのよ。もしかしたら、今育っているブルーベリーは、お父さんが食べた種が便になって出てきて、それが発芽して苗になり、実をつけているのかもしれないわね！」

お父さんの消化したものがまだここに存在しているというという何気なく話した友人の話にビビビッっと鳥肌が立ったあゆみさん。

そこから、それって自分の土でできるのかな？自分の体からできたもので野菜を作り食べてみたい！　

その好奇心からコンポストトイレに興味を持ち始め、2010年から自身の排泄物でコンポストを作成し、 その土で野菜を育て、サラダを食すという、
オールマイサイクルというプロジェクトを実施。1年半の歳月をかけたとのこと。

自分の身体を通して野菜を作ることが感動と自信を生み、今のDYCLEに繋がっている。

その過程で当時はまだ有名でなかったテラプレタの土の作り方を研究者に教わったり、ブルーエコノミーの提唱者であるグンターパウリさんとの出会いなど、多くの方の支援を受けながら5年の年月を経て、今に至る。

様々な方の支えを通し、あゆみさんは本当にたくさんの研究を重ねてきた。なぜ、挫折をせずに続けられたか訪ねると　

「一瞬一瞬の取り組みが楽しい。コツコツと実験をすることも好きだし、それを記録するのも好き。」
と語る。

インターネットがあまり普及していない時は、実験をしてはそれをスクラップ記事にして、ドイツから日本に住む友人へ手紙と共に送っていたという。笑

どうしてそこまで土に魅力を感じるのか？
と伺うと、

「 自分がゴミのように無価値だと思っていた事が
実はとても大切な存在という事に気づいた瞬間に感動した。そして、自分が研究している事が思わぬ展開になったり、想像を超える事に楽しさを感じる」と話す。

おもしろい観点だ！

インタビューをする前は昔から構想があったかと思っていた。しかし実際はそうではなく、小さい頃から好奇心のままに行動し、そしてもっと知りたいと思い、思いのままに行動して今があるのだと。

点と点で線だ！！！

興味のあることはとにかくやってみる！興味があれば深掘りする！詳しい人に聞く！いきなり自分の目指す姿に辿りつける訳ではないのだから、少しずつやってみる事がやはり大切なのですね。いきなり成果を出せる人なんていないのだから、焦らずワクワクする方に向かって、興味あることを少しずつやる！それが大事。

私はこの、ワクワクやりたい事を続けてたら、形になった。というのがすごく素敵だと思う。もちろん未来の環境の事を考えて行動する事も大切だけれど、好きな事を続けてたらそれがみんなを幸せにする事に繋がっている。ってとても自然な流れだよなって。いいなと思った。

私が今やりたいこと。臭い生ゴミ。コンポストして、土を作ること。ゴミを循環させる仕組みを自分作ってみたい！ドイツに来てから何かとトマトやバジルを育てるようになった私。買ってくる肥料でなくて、自分で肥料つくってみたい。

そうお願いしたらあゆみさんが伝授してくれました。

このやりたいの行動がどんどん何かにきっと繋がっていくんだろうな。ワクワク。

ドイツでの人生初コンポスト！どうなることやら！

まずは、やってみよう☆