たぶん、タメにならない就職活動②

自分自身振り返ると、出せるコンペはなんでも出していましたが、特に気になる建築家が審査員のコンペは狙ってやっていました。(出せるものを出すのは今も大して変わってません )

運良く一次審査を通過すれば、二次審査で話すことができ、自分が考えた案についてコメントをもらうことができます。思いもよらなかったことに気づかせてもらえたりします。さらに懇親会などが開催されたら、審査後にざっくばらんに良かった点やイマイチだった点など、審査の続きのような機会もあったりします。最近は少ないのかもしれませんが。

そして、顔と名前と作品を覚えてもらうチャンスです。忙しく、日々たくさんの人に会う建築家に名前は覚えてもらいにくくても、作品は覚えてもらえたり、どれかひとつだけでも覚えてもらえたら儲けもんです。

その後、たとえばその建築家の事務所に就職希望でポートフォリオを送ると、かなりの確率で思い出してくれるはずです。そこから面談まで漕ぎつけ、作品の話ができるとさすがに思いだしてくれます。

そんなところから、気になる建築家が審査員をしていれば、積極的にチャレンジすべきです。そこで選ばれなかったとしても、考えていることを知れます。もちろん賞をもらえたり、上位に残ると自信も付き、それ自体素晴らしいことです。ただし、実は勝つとそこで学ぶ意欲が弱まることがあります。これは気をつけないといけないことで、今でも気をつけています。

負けた時は勝った案について自分との差についてプレゼン方法を研究したり、案を出している中で自分が考えた案に類似したりすると、それとの差が何なのか追求したりします。負けて終わりではなく、そこで学び、次への糧にすべきです。公開審査があるなら必ず参加し、何が評価されたのか、議論の的となっているか、その現場の空気を体験したい。

いろんなコンペがあり、知名度、テーマ、賞金などで選ぶことももちろん良いですが、審査員から選ぶのもありです。その際にはいい機会なので、審査員の書いた本や論文や作品について学ぶのは最低限行い、勝っても負けてもよい経験にできるよう取り組みたいです。

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