今年の10曲を決める2023

今年の10曲を決めるというのを毎年趣味でやっている。
一番聞いたとかそういう尺度じゃなくて、なんかこれすごいわ!という曲を勝手に選ぶ。

ルールは1個『2023年にリリースされた曲』ということだけ。

それでは行ってみよう。

ひめごと*クライシスターズ/ONIMAI SISTERS


これ、1月リリースなんですけど、その時には既に「あ、この曲は今年の10曲入り確定だわ!」という確信があった。令和にしっかり由緒正しいキャラクターソングEDが飛び出してきて本当にひっくり返った。びっくりしたわ本当。単純に曲がノれるってのも大きくて、作品を知らなくても自然と身体が動く感じ。可愛くてずっと聞いてられる。頭を空っぽにしてただただ楽しいという気持ち一つ持って身を委ねられる。最近のアニソンはJ-POPのアーティストを起用して、最早アニソンとJ-POPのメインストリートの境目がないように思う。でも、こういうサブカルサブカルしたアニメのエンディングは、こういう電波ソングっぽさを残したキャラソンであってほしいと強く願う。なんて素敵なんだ。しかも、オープニングテーマを歌っているのが、えなことP丸様。なんやこのインターネット文化詰め合わせセットは。そう、こういうのでいいのよ。というか、こういうのがいい。あと、曲関係なくいいのが、これ『お兄ちゃんはおしまい!』というアニメの主要キャラ四人による歌唱なんですが、キャラクターソロバージョンも存在していて、それぞれ台詞パートがちゃんと変更されている。細かい。
多分来年も聞いている予感がします。素晴らしい

Shangri-Ra/GEZAN


何かの拍子で耳にしたときに、これだ!!!!と思った。絶妙な心の隙間を埋めてくれる感覚がこの曲にはある。パズルの最後のピースをパチッとはめ込むような気持ち良さ。サウンドが凄く明るい感じだし、クラップはあるし、コールできそうなところはあるしでお祭りみたい。夏っぽい、というか夏リリースなのでめちゃくちゃ青空が映える。この曲を聴いていると自然と踊り出してしまうような力があって、この一曲だけ持って全く言葉が通じない国に行ったとしても生きていけるような気さえしてしまう。あと歌詞のこの部分、最高すぎる。

10年後の8月まで待てない 明日会おうよ

GEZAN – Shangri-Ra Lyrics | Genius Lyrics

なんて強欲で、なんて素敵な願いだろうと思う。友だちと遊んだ帰りの電車でもう会いたい、遊びたいと思うし、ライブが終わったらその瞬間からもうライブに行きたい。その思いこそが生きる活力のような気がしている。未来の楽しみは生きる目標になる。それをめっちゃ端的に表現したのがこの一節。あの有名な曲みたいにじっとはしてらんないんすよ。会いたいと思えば会えばいいんだから。めんま見つけたい放題。

口の花火(Mouth Flash)/長谷川白紙


これも何かの拍子で耳にした一曲。ラジオで聞いたか、友人から教えてもらったかのどっちか。これも身体がつい動いてしまう一曲。歌詞もあんまり気にしながら聞いていないので、洋楽みたいにサウンドを楽しんでいる。この曲に関しては、聞いていて心がとてもざわつく。音の感じなのかは分からないけれど、不安になる瞬間がある。あと、嬉しいのはアウトロが長い。アウトロが長い曲はとてもいい。イントロもあればあるほどいいし、間奏もなるべくあった方がいい。
GEZANも長谷川白紙も正直パーソナルな部分や音楽への向き合い方をあまり知らないので、曲そのものを純粋に楽しめているのかもしれない。

Let you know!/i☆Ris


一聴してこれ好きな奴じゃん!とぶちあがった奴。私、格好いいi☆Risさんが大好きで。Spendingとか、Queen's bluffとか(両方サブスクで聞ける。聞け)その様子があってめちゃくちゃいい。あと曲を作ってるのがTeddyLoid。そりゃあいい曲書くに決まってる。踊れてぶち上がれる一曲。個人的にはこの曲はi☆Risさんの新しいキラーチューンになるんじゃないかと思う。はじめましての人にこの曲をぶつけるだけで、興味を持ってくれる人が多いように思う。それでいて、アルティメット☆MAGICとか、FANTASTIC ILLUSIONとかいうかわいくて盛り上がれる曲も持っているんだから敵わない(これもまたサブスクで聞ける。MVもカワイイ)。こうした格好良くて、その凛々しさに圧倒されてしまうような曲を乗りこなせるのも11年活動してきたからだなあと思う。後追いの身だけれど、これからもどんな曲が飛び出してくるのかとても楽しみ。

リクエスト/イヤホンズ


これは凄い。本当にすごい。イヤホンズはちょこちょこ変な曲を出して来るので、変だなと思いながら聞いている。この曲は記憶を初めて聞いたときのその衝撃を思い出す強さがあった。この曲は変というより、ラジオリスナーとパーソナリティの関係性を描いた曲で、人と人との関わり合いから逃げない強さがある曲だと思う。最近ラジオをテーマにした曲は多くあれど、ここまでラジオを前面に押し出した曲はないように思う。15歳のリスナーの悩みを受け取るパーソナリティ。そのパーソナリティが投げかける言葉がこれ。

君の本名も顔も分からない。君を助ける言葉も知らない。

イヤホンズ リクエスト 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com)

私もそうだけど、人は分かった気になってそれらしい言葉は言えてしまう。全部わかったふりができる。だけど、この曲のパーソナリティは、お前を助ける言葉は持ち合わせていないという。悩みは人に相談して解決できることもあるけれど、多くの場合、そいつ自身が頑張らんことには解決しないと思っている。もちろんその限りでないことも重々承知している。悩みに対するアンサーとして一番誠実な言葉がこれなんじゃないかなと思って震えた。しかもこの曲を作っているカモシタサラさんは自分より年下。びっくりする。俺の負けだよ。たった3分半で心がここまで動かされるとは。

来世なんて待ってらんない/DIALOGUE+


いじらしすぎる。なんて健気な歌だ。これをおじさんが書いていると思うともっとかわいい。曲の話するときに他の曲に例えるのは不適切だと分かっているけれど、じんの『夕景イエスタデイ』に感じた青春の色を感じる一曲だと思う。『夕景イエスタデイ』は不可逆の日々を描いた一曲だとしたら、来世なんて待ってらんないはその日々を現在進行形で描いた曲のように思う。多分深層心理で、こういういじらしさというかキュートさの溢れる曲が好きなんだと思う。誰かが誰かを思うとか、ちゃんと誰かを好きでいる気持ちって一番尊いものだと思う。自分がそういう対象になることは極めて少ないけれど、そういうものを見るのは好きだ。アオのハコ読め。

POPPIN' TIME/うたごえはミルフィーユ


声優さんがガチでアカペラをやっているコンテンツの新曲。やってる方は大変だろうなあと思いながら、企画そのものは滅茶苦茶面白い上に、やっている人の歌が上手い。他コンテンツでも歌うまキャラをやっていたり、そもそもの歌が上手い。で、この曲も例に漏れず嘘みたいにアカペラをやっているんだけど、この曲からすごくシティ感を感じ取った。これまでの楽曲と比べても一段階大人の雰囲気を醸し出しているのが、そういう風に感じ取らせたのかもしれない。面白コンテンツだし、アニメもやるらしいので売れたらいいなあ。青田買いするなら今!!

天体図/サンドリオン


今年満を持してメジャーデビューしたサンドリオンさん。去年もコン!ソン!ドン!を選んでいたかと思うが、それとはまた違う面白さ。4人のハーモニーがきれいで素晴らしい。骨太音楽ファンしかついてこないようなことはなく、誰でも入りやすいのに、なんか変ってのがいい。メジャーデビューしてアニメタイアップがついて、確実に目につく機会が増えているのでガシガシ売れていってほしい。売れるべきだろ。それはそうとして、俺が買った天体図のCDどこ行ったん?家の中で行方不明やけど。

いけないfool logic/UNISON SQUARE GARDEN


ハッピーすぎる。ハッピーの爆弾だった。なんて曲を作っとるんだ。USGは多幸感がある曲を書かせたら世界一だと思っている。それが証明されたような気がして一オタクとして大変誇らしい。この曲をどう表現しようかなと思っていたんだけど、上手に表現ができない。悔しい。とりあえず聞いてくれよ。これをライブで聞ける日が楽しみ。個人的には多幸感度で言ったらシャンデリア・ワルツくらい好き。あの曲も大概楽しい。

真夜中の怪獣/東山奈央


去年くらいからしっかりワークスを追い始めている東山さん。ポップしなないでによる提供曲で、リズムがとても気持ちがいい。踊れる。3分15秒なところがすごく現代っぽいなと思う。さっきイントロもアウトロも長い方がいいとか言ってたけど、全然3分で人は楽しくなれる。でもこの曲ちゃんとイントロもアウトロもあるんだよ。助かる。ありがたい。

おまけ


選出した10曲は全てサブスクで聞ける曲なんですけど、まだ配信されてなくていい曲があったので番外編としてこれを。
ライカヒューマン/学園祭学園

『瞬きの合間に見えた曇り空の愛おしさ』という歌詞。今年一番かもしれない。曇り空って思ったより悪くないよなと思っている。晴れ渡る青空だけでは人の心は疲れてしまうから。それをなんか言い当てられたような気がしてすごくうれしかった。彼らは自分たちで「死ぬとか終わるとかそんな曲ばっかり歌ってる」というが、そういうバンドだからこそ自分は好きだなと思う。

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