三崎尚人

同人誌生活文化総合研究所というWebサイト&サークルをやってます。まんが評論家・同人誌…

三崎尚人

同人誌生活文化総合研究所というWebサイト&サークルをやってます。まんが評論家・同人誌研究家を名乗ってます。その活動は、個人としての意見表明です。

最近の記事

『グッドバイ、バッドマガジンズ』

【前置き】  書くだけ書いたけど、発表するタイミングを失したテキストなのですが、『邦キチ!映子さん』がネタに取り上げたので、便乗する次第……。 (ネタバレという程ではないですが、本編内容に触れています)。 【本文】  東京オリンピックで、コンビニからエロ雑誌がなくなる2010年代後半を舞台に、エロ雑誌の編集部の落日を描いた作品。基本的には佳作。俳優陣は皆さん芸達者だし、エロ雑誌の編集部のダメな退廃や、エロ出版社のブラックな雰囲気が良く出ている。小ネタやギャグも悪くない。

    • BOOTHガイドライン変更(実写AVは事実上販売NG)についての考察

       2021年7月20日、BOOTH事務局から利用者へのメール及びWebで、BOOTHのガイドライン変更についての発表がありました。BOOTHのガイドラインは2013年12月27日に制定され、これまで変更がありませんでした(Internet Archiveで確認済)。しかし、この変更たいへんわかりにくく、Twitterをみていると、まるでトンチンカンなことを言っている人も少なくありません。ということでこの記事では、現行ガイドラインがどのように変更されたのか、その主な内容について

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      • 東京オリンピック/有明・台場を巡って(小ネタ・番外編)

         『東京オリンピック/有明・台場を巡って』では、2021年7月11日に半日かけて、有明・台場地区の競技場や東京ビッグサイトを回ってきましたが、こちらは、その記事に載らない小ネタを集めてみました。 カメコ プレスや放送センターの宿泊施設とビッグサイトとの間の交通は、借り上げの観光バスが多数運行されているようです。関東近郊(?)の様々なバス会社のバスが集まっているので…。  ビッグサイト交差点には、バスの写真を収めようとしているとおぼしきカメコの皆さんが…。確かにここで待って

        • 東京オリンピック/有明・台場を巡って

           2021年7月8日、東京都をはじめとする1都3県で、東京オリンピックにおける無観客開催が決まってから3日後の2021年7月11日。東京ビッグサイト青海展示棟での買い物を終えた後、ここのところの恒例行事として、夢の大橋のたもとに作られるオリンピック聖火台の工事進捗などを確認すべく、移動を始めたのでした…。 聖火台 東京オリンピックでは、開会式と閉会式だけ新国立競技場で聖火が灯され、それ以外の期間はこの場所が聖火台となります。  TFT側からみた聖火台。  夢の大橋側から

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        『グッドバイ、バッドマガジンズ』

          「講談社作品なのに太っ腹!!」~漫画賞受賞広告について考える~

           まず、『ハコヅメ』の小学館漫画賞受賞・TVドラマ化おめでとうございます。そこは、ちゃんと言っておきます。  で、この『ハコヅメ』の受賞広告を秋葉原駅で見かけて、ものっそ衝撃を受けたわけです。単に小学館漫画賞受賞をアピールするのはもちろん無問題なのですが、「講談社作品なのに太っ腹!!」とアオリが入っているのは……、「え? これいいの?」と(だから、この文章を書いています)。  こういうある意味ヤラカシ系の広告は、やっぱりアキバだけなのかな? と思ったりもしまして、念のため

          「講談社作品なのに太っ腹!!」~漫画賞受賞広告について考える~

          「白泉社らしい漫画」とは? 『大奥』完結に寄せて

          2004年の連載開始より16年の長きに渡り続いた、よしながふみさんの『大奥』が見事に完結し、先日最後のコミックス第19巻が発売となりました。まずはめでたい!  完結を記念してか、第19巻にはビジュアルファンブック『没日後録』が付属する特装版が刊行されました。これには、多くのカラーイラスト、マンガ家さんの寄稿、年表、堺雅人氏や磯田通史氏との対談が収録されていますが、その中で、福田里香さんとよしながさんの対談の一節がワタクシの目を惹いたのです。 福田 「『大奥』では、よしなが

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          「白泉社らしい漫画」とは? 『大奥』完結に寄せて

          幸せな一夜~グスターボ・ドゥダメル初公演

          【前書き】 ベネズエラの指揮者、グスターボ・ドゥダメルが、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラと一緒に初来日した、2008年12月17日のコンサートレポです。 2008年4月のTBS深夜の『CBSドキュメント』で、若干26歳にして、ロサンジェルス・フィルの首席指揮者就任が決まった、グスターボ・ドゥダメルの特集が面白くて、気になってCDを買ったら、とんでもなくすごくて(ベートーヴェンの交響曲第5番&第7番)。 で、12月17日などという無茶な日付なのに

          幸せな一夜~グスターボ・ドゥダメル初公演

          『ボーイズラブの勃興と同人誌』-BL初期に同人誌の果たした役割

          0.はじめに  このテキストは、ボーイズラブ初期のキーパーソンだったマンガ家、小説家、編集者へのインタビュー集、「あの頃のBLの話をしよう」(2016年7月/桜雲社)に、コラム(?)として収録されたものです。  <BL初期に同人誌の果たした役割>というサブタイトルは、noteに掲載するにあたり、見出しとしてのわかりやすさとして、付与しましたが、もう少し具体的には、<BL初期に、同人誌、特に二次創作・パロディ同人誌の果たした役割>ということになります。 1.前史  1978

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          『ボーイズラブの勃興と同人誌』-BL初期に同人誌の果たし…