もうとりあえず売れてるやつから見てけばいいんじゃないかな。 -SUMMER SONIC 2018出演アーティスト Spotify再生回数ランキングベスト12-

はい。タイトルそのまんまです。「今年のサマソニは豪華!」とか「注目の若手が大集合!」とか「Chance the Rapperを観ないなんてどうかしてる!」とか色々な人が色々な事を言っている今年のサマソニですが、知らない人からすれば「???」だと思うんです。だったら、実際売れてる人がたくさん出てるんだから、いっそ売れてる人を見れば良いと思うんですよね。というわけで、人気の指標としてSpotifyの再生回数を使ったランキングを作ってみました。観るものに迷っている人は、このランキングを元に決めてもいいんじゃないかな?と思います。

ちょっとした都合によりベスト12という、何とも中途半端な数字のランキングになっていますが、その理由は見れば分かります。

ちなみにランキングについては、アーティストごとの最も再生された楽曲の再生回数を元に算出しております。また、クレジットが違う場合もありますが、本人がライブでパフォーマンスしていればOKとします。

では、ランキングに行ってみましょう。

12. Nickelback [8/19 MOUNTAIN STAGE 20:10-]
- How You Remind Me / 2.18億再生

カナダが誇るモンスターバンド、Nickelback。世界中のロックファンが目の敵にしている事でも有名。ただ、一人のリスナーとして言っておきたいのは、そもそも彼らが嫌われているのは、スタジアムを歌声で埋め尽くすレベルの超キャッチーなメロディがあるからこそ。ゼロ年代から現代におけるラウドロックの源流はここにあると言い切っていいだろうし、それでも彼らを否定するなら上の曲を聴いてみてほしい。

11. Petit Biscuit [SONIC MANIA SONIC WAVE 2:30- + 8/19 SONIC STAGE 13:10-]
- Sunset Lover / 2.80億再生

Daft Punk~Justice~Madeonと受け継がれてきたフレンチ・ダンスミュージック。その系譜の最先端に静かに立っているのがPetit Biscuit。トロピカル・ハウスやFuture Bassの流れを消化した、浮遊感と透明感のあるサウンドは普段EDMを聴かない"知性を求める"層にも確実に刺さるはず。EDMは常に進化し続けているのです。そして例によってライブは人力です。

10. Mike Shinoda of Linkin Park [8/18 MARINE STAGE 16:00-]
- In The End (By Linkin Park) / 4.32億再生

かつてサマソニと相思相愛関係にあり、複数回ヘッドライナーを務めてきたラウド・ロックバンドLinkin Park。そのメンバーであり、現在は元のハイブリッドな音楽性を引き継ぎながらソロ活動を始めたMike Shinoda。
正直なところ、楽曲やパフォーマンスを見ていても常に"不在"を感じ続けるのは認めざるを得ない。でも、それを最も感じているのは他ならぬ彼自身で、だからこそ無理やりにでも動き出したのだろうと思う。ライブでは勿論Linkin Parkの曲も演奏するけれど、"彼"のパートは全てオーディエンスに委ねられる。多分、今はそれが一番正しい形なのだ。

9. Portugal. The Man [8/19 SONIC STAGE 17:15-]
- Feel It Still / 5.07億再生

今、最も勢いのあるロックバンドといっても全く問題無いのではないかと思う。"Feel It Still"が大ヒットを記録し、グラミー賞で最優秀ポップ・パフォーマンスを授賞。その勢いで今年のコーチェラではメインステージの準々トリに大抜擢。他の日の同枠がKygoとTyler, the Creatorであることからも彼らが今どれほど期待される存在なのか分かるのでは。
しかもライブは、音源を遥かに超えるダイナミックさで、いわゆるFoster the Peopleパターン。ご安心を!

8. Noel Gallagher's High Flying Birds [8/18 MARINE STAGE 19:30-]
- Wonderwall (By Oasis) / 5.12億再生

90年代を代表するUKロックバンド、Oasisのリーダーであり、解散後も精力的に活動を続けるノエル。いや、まぁ違和感は分かる。ベスト12にしたのも、「だからってLinkin ParkとOasisをカウントするのはどうだ..?」という疑問があったからだし。そもそも去年リアムが歌ってるの聴いたし。
でも、ヘッドライナーとして大団円を生むにはやっぱりオアシスが必要なんですよ。そもそも昨年の新譜が良かったのは、そういうスタジアム性を無視してソングライティングに徹したからだと思うので。だからドンルクがピークになるのはしょうがないんだ。

7. Walk the Moon [8/19 MOUNTAIN STAGE 13:50-]
- Shut up and Dance / 5.55億再生

2012年にデビューしたシンセ・ポップバンドで、今回は2度目のサマソニ出演。まず断言したいのは、もしもあなたが「やっぱり楽しく踊りたいよね」と思っているのであれば19日の昼は迷わず、彼らのステージに足を運ぶべきだということ。
The 1975が霞むほどポップに突き抜けた彼らは、大ポップ博覧会と化した2015年のサマソニでも、多くの人がベストアクトに挙げるほどオーディエンスを踊らせまくった実績の持ち主。"Shut Up and Dance"の一発屋で終わらずに再びサマソニに戻ってきたのには意味がある。

6. Marshmello [SONIC MANIA + 8/18 MARINE STAGE 17:40-]
- Silence (with Khalid)  / 6.06億再生

EDM界に突如現れた謎の覆面マスコットが、今ではポップシーンにおける最重要プロデューサー。だからといって彼に転機があったかというとそういうわけではなくて、やっている事はsoundcloudで話題になり始めた頃から変わっていないと思う。
彼が鳴らす、「寂しさの裏返しとしてのキラキラした弾けるようなサウンドと、機能性抜群のトラップ・ビートの融合」が、時代のムードと完全にシンクロしていたのだ。辛いのが平常運転なんだから、この日くらいはパーティしたっていいじゃないか。現実逃避としてのEDMの最新系はここにある。

5. Shawn Mendes [8/18 MARINE STAGE 15:50-]
- There's Nothing Holdin' Me Back / 6.39億再生

カナダ出身、YouTubeにアップされた動画でブレイクと、何かとJustin Bieberと並べて語られがちで、そのおかげで所謂音楽好きが見事にガン無視している感のあるショーン・メンデス。ただ、彼はシンプルに曲が凄く良い。そして声も少ししゃがれた感じで凄く良い。そしてそれを武器にギター一本でもパフォーマンスを成立させる地力の持ち主。つまり最強。だからこそ、実はGovernors Ballを含む世界中のフェスに出まくったりしているということは意外と知られていない気がする。アイドルだからってナメて見逃してる場合じゃない。

4. Alessia Cara [8/19 MOUNTAIN STAGE 16:40-]
- Stay (with Zedd) / 6.58億再生

2017年を代表する大ヒット曲、"Stay"。The Chainsmokers以降、EDMとポップシーンが完全に一体化した時代における一つの完成形とも言えるこの曲をライブで聴けるだけでも行く価値があるのは言わずもがな。そもそも最小限の音数で仕上がっている"Stay"を名曲に仕上げたのは、囁きから歌い上げるに至るまで幅広いダイナミズムを作り上げる事が出来る彼女のボーカリゼーションがあってこそ。新曲"Glowing Paints"でもその魅力を遺憾なく発揮している彼女は、現在進行系で覚醒の真っ只中にいるわけで、これを観ない手は無い。

3. J Balvin [8/19 MOUNTAIN STAGE 18:20-]
- Mi Gente (with Willy William)  / 7.13億再生

"Despacito"以降、ポップシーンはすっかりラテン一色。先日リリースされたばかりのNicki Minajの新作でもラテンが一つのキーワードになっていたように、今は誰もが自身のサウンドにラテンをどう取り入れようか試行錯誤している真っ只中とも言える。
そんなシーンにおいて、今誰もがその手を求めているのが、このコロンビア出身のレゲトンシンガーJ Balvin。上記の驚異的再生回数を叩き出した"Mi Gente"にはRemixでBeyonceが参加し、Cardi Bと組んだ"Like It"は彼女を再びチャートの1位に送り込み、Drake無双の今でもチャートの上位をキープ中。
では何故ここまでラテンが流行っているのか?それはシンプルに「めっちゃ踊れる」からで、それをこの猛暑に観れるのって本当素晴らしい事だと思うんです。

2. Clean Bandit [SONIC MANIA SONIC WAVE 22:00-]
- Rockabye (feat. Seau Paul & Anne-Marie)  / 7.71億再生

このnoteを書いているモチベーションの7割くらいは、「なんでみんなClean Banditの話しないの!?」なので、こうやって数字で表せるとスッキリしますね。"Rockabye"以外も、"Symphony"、"Solo"と毎年億再生単位の大ヒット曲生み出してますからね。
ストリングスを武器にした持ち前の美しいメロディは徹底的に磨き続けながら、ビートはトレンドに合わせて常にアップデートをし続け、移り変わりの早いダンス・シーンで常にトップに立ち続けているのです。今、"Rather Be"を聴いても全く古く聴こえないのは、あくまで彼らがメロディに執拗に、徹底的にこだわってきたから。
今年のソニマニはNIN+マイブラで一見ロック色が強いように見えるけれど、実はこのランキングにいるClean Bandit、Marshmello、Petit Biscuitを一気に観れるという超貴重な機会。意外と忘れがちだけど、ソニマニも"ダンス・ミュージックの現在"をしっかり映し出しているんですよ。

1. Chance the Rapper [8/19 MARINE STAGE 17:40-]
- I'm the One (with DJ Khaled, Justin Bieber, Quavo, Lil Wayne)   / 7.76億再生

「"I'm The One"かよ」とツッコまれる前に一応補足ですが、彼は"No Problem"でも2.92億再生で11位に入れます。ただ、この曲は、Chance the Rapperの存在をより広くポップ・シーンに広げた楽曲であり、これをきっかけに彼の名を知ったリスナーも多い。サマソニで彼のステージに足を運ぶ理由にもなるのでは。2012年に最初の作品を発表し、以降はあらゆる垣根を壊しまくって、今では世界最強ラッパーの一人になったChance the Rapper。今でも彼の作品は基本的に全曲フリーで聴けます。
彼に関してはもう散々他のメディアやSNSでも語られているし、それはいつもの通り、本当に届けたい人々には届かないし、だからこそCalvin Harris事件は起きたわけだし、それでもやっぱり言いたいのは「今年最も観るべきライブは、サマソニのChance the Rapper」ということ。
ザナックスに溺れたり、鬱になったり、ドラッグキメまくったり、話題作りのためにリリックに他の人の名前を入れたり、それ以前にSNSの様子がおかしな事になったり、ミームとして消費されたり、とにかく目まぐるしく動き続ける2018年の音楽シーン。その中で、唯一、世界を正面から真面目にポジティブに描いてくれるChance the Rapperのライブは、同じく散々な2018年の日本でも、観る人を凄く勇気付けてくれるものになるはずだから。


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ノイ村

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