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世界初のマラリアワクチン

世界では現在、1秒間に7人がマラリアに感染し、2分間に1人のペースで5歳未満の幼児が命を落としている。そんななかで世界保健機関(WHO)が10月6日に世界初のマラリアワクチン「RTS,S/AS01(モスキリックス)」の推奨に踏み切った。ワクチン開発したGSKは声明で、資金と推奨が確保された場合、毎年最大1500万回分のRTS,Sを供給すると約束している。同社は、このワクチンの製造をインドの製薬会社バーラト・バイオテックに移管する準備もしており、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2028年までに実現するだろうと報じている。GSKは、製造コストに5%だけ上乗せした価格でワクチンを販売することも約束している。長期間にわたる治験の結果安全性が証明され、予防に役立つことが証明された。第3相治験では、生後5~17カ月の子どもについて、接種後1年間で56%の効果が確認された。4年間の評価では、ワクチンの効果は約36%まで低下した。他のマラリア対策と併用することで予防効果が上がると言われている。このワクチンを接種することでマラリア感染を毎年280万~680万人減らし、5歳未満の幼児1万1000~3万5000人の命を救うことができるという。今必要なのはこのワクチンの大量生産だろう。

マラリア

マラリアは蚊を介して、マラリア原虫に感染することで発症する病気。熱帯・亜熱帯地域でよくみられ、中でもサハラ以南のアフリカ、南米アマゾン河流域、パプアニューギニアなど大洋州地域が流行しやすい。日本も例外ではなく将来的に熱帯化すると言われており、マラリアの流行が危惧されている。約1〜4週間の潜伏期間を経て発症する。重症化して死ぬこともある。蚊の吸血が原因で感染し、蚊がヒトを刺す際に蚊の唾液を介してヒトの体内に注入され感染する。主な症状は寒気やふるえ(悪寒戦慄)を伴う高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、下痢、嘔吐など。また、発熱は発熱期と無熱期を繰り返すことが特徴である。





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