つくる人と買う人の間で
駅から家までの帰り道、仕事が早く終わった日には、お惣菜屋さんに寄る。
気さくなおばちゃんと感じの方が個人でやっているお店だ。
あいにく私が食べたかった餃子は売り切れていたので、エビチリとチャーハンのどちらを買うかで迷っていた。
「どっちも美味しいよ!」と勧められたので、どっちも買うことにした。今月はお金があまり無いのだけど。
押し付けもされていないし、ただ美味しいことを伝えられただけなのに、「買おうかな」って思わせるあのおばちゃんは、営業のプロだ。
商品を袋に入れてもらっている時、「焼きそばの野菜、食べる?」と聞かれた。タッパに入っている。何か入れ物に移してくれるのかなと思っていたら、ビニールの小さい袋に入れてくれた。
まさか、ビニール直入れで渡されるとは思っていなかったけれど、その、気を遣わない感じの、さっぱりとした「余ってるからあげようと思って」という感覚が、気を遣いがちな私には新鮮だった。
ギブする時には、綺麗にラッピングしなくても、それだけでいいことがある。そうお惣菜屋さんのおばちゃんから学んだ。
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