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セカンドキャリアを考えてみる

こんにちは、ラン丸(@sign45917948)です。

今では、転職が一般的となり、社会人が自分のキャリアを考える機会が増えているようです。

今回は、キャリアを考える4つのポイントについて解説していきます。

全ての人がセカンドキャリアを意識するように

人生100年時代といわれ、従来の老後のキャリアという意味から、セカンドキャリアは誰もが意識をする概念に変わりつつあります。

つまり、変化を想定し、次を意識した視点が求められています。

反対に終身雇用や生涯同じ会社に勤務するといった、安定の考え方は薄まりつつあります。

なぜ、すべての人がセカンドキャリアを意識した生き方を求められるようになってきたのでしょうか?

そうした背景には、様々な要因がありますが、主に4つの側面が挙げてみます。

キーワードは、長寿命化少子高齢化情報化機械化です。

順番にみていきましょう。

①長寿命化

平均寿命が伸びることで、人生が長くなるため、キャリアにさまざまな影響を及ぼしています。

当然、社会や環境も変化するため、ひとつの仕事をずっと続けていくわけにはいかなくなります。

「人生100年時代」といわれていますが、この数十年を振り返っても平均寿命は急速な伸びをみせています。

医学やテクノロジーの向上によって100年の人生が当たり前になる時代も到来しつつあるわけです。

100年というと、例えば60歳で定年を迎えてもまだその先に40年間もあります。

これまでの、数年間だけ働くといった認識では、当然ながら時間も体力も持て余してしまうでしょう。

年齢に応じた興味や気力・体力で続けられる仕事を探して働き続けなくてはいけなくなると思います。

また、マネープランの見直しも必要になってきます。

今までは65歳まで定年延長して働き、その後の人生20年くらいを見積もり、介護や終活費用などを考えたらよかったのです。

しかし、人生が長くなることで、収入や支出について考え直す必要となるのです。

キャリアに与える影響という点では、両親や家族の介護という問題もあります。

②少子高齢化

平均寿命が長くなれば、子ども1人あたりにかかる介護に従事する時間も長くなる可能性があります。

例えば、自分が働き盛りの中で両親や結婚していれば配偶者の両親の介護にも、エネルギーを割く必要が出てくるかもしれません。

いずれにしても、医療の発展により寿命が長くなることで、今までとは異なる人生戦略が求められ、選択肢も多様になっていくでしょう。

その中で自分の人生をどう組み立てるか。

自分はどこまで働き、家族へどう貢献し、どのように自分の人生を充実させていくか。

旧来のモデルにとらわれず、これらの問題を一人ひとりが考える必要があります。

③情報化

インターネットがインフラになる以前、情報の主な流れは一方通行で、大手メディアなどが配信した情報がローカル(個人)に届くという構図でした。

情報センターが配信する情報がすべてで、そこから距離が離れている人ほど「情報弱者」になっていくという構造でした。

しかし、インターネットの普及によりWEBメディアの活用が当たり前となり、大手メディアもローカルも双方で情報発信されるようになりました。

例えば、SNSの情報をもとにニュースを提供されたり、SNS発言がバズって流行が生まれたりするなど、個人の発言が充分にパワーを持つ社会がやってきました。

最近では、YouTubeで個人の発信に対する影響力が高まっていますよね。

これによって、労働市場の構造も劇的に変化してきています。

今まではハローワークに行ったり、求人情報雑誌を閲覧したりするなど、一方的に情報を受け取るだけでした。

しかし、今の情報収集のトレンドは求人検索とWEBコミュニケーション。

誰もが情報を自分から獲得しにいける時代となり、この変化が個人のキャリアの歩みにも強い影響を与えています。

例えば、転職を考えた時、簡単に転職先の情報を収集できたり、検討先の年収水準や福利厚生情報を事前に知ることができます。

この結果、労働市場は成熟し、転職や副業、起業も大きなリスクを抱えずに実践できる世の中になってきたわけです。

さらにキャリアモデルについても様々な情報が共有され、多様なキャリアの在り方も生まれました。

「大手企業で昇進・昇格していく=成功・安定」といった画一化された考え方は薄れてきています。

こうして社会的なステータスの重視よりも、個人の判断や価値観でライフキャリアとビジネスキャリアをバランスさせていく「キャリアの個人化」の流れが強まってきていると思います。

④機械化

今まで人間がやってきた仕事はロボティクスやAIの活用によって、肉体労働や単純作業の負担は軽くなるでしょう。

それは、ビジネスだけでなく家事も同様です。

人はより効率的にお金を稼げるようになり、ある程度の余暇時間を手にするようになります。

そうなった時に、自分は余った時間を何にどう使うのか、ということを考えておくことも求められてきます。

暇つぶしがビジネスになっていきます。

これまで、自分の時間の大半は仕事へ費やされてました。

しかし、仕事に対して注ぐ時間が減少するとなると、私たちはその時間をどのように過ごすのでしょうか。

どのような時間の使い方をすると人生が充実するのか、そうした考えもきっと求められてくるのだろうと思います。

いかに思考が停止している状態で仕事をしているかが感じられるでしょう。

キャリアの個人化が強まる傾向に

人生をゲームに置き換えてキャリアを解釈すると分かりやすいかもしれません。

従来のゲームは、「勝ちパターン」のモデルが見えていました。

偏差値の高い学校に入り、大企業に就職をして、そこから昇進・昇格して、定年を迎えて、余生を過ごす。

若手社員の時に多様な経験を積み、自己成長に投資をする。

するとミドルでの収入を最大化でき、貯蓄も増え、豊かな老後を送れたり子孫にお金を残せたりする。

そんな勝ちパターンがありました。

これからは「どうしたら勝てるのか?」が多様化してきます。

ゲームのルールが常時変化し、前述の長寿命化、情報化、機械化といった要素が絡んで社会が変わっていきます。

人生をどうコントロールしたら勝てるのかは変動的で、常に情報を収集して大きな動きを捉えながら動いていくことが求められるのです。

そもそも、自分にとって勝ちとは何かを個人が考え直さなければいけないのかもしれません。

ルールが変わるのに、主人公が変化していかなければ、そのゲームに適応できません。

主体的にキャリアを選択していくことが必要になってきます。

次は、どうキャリアをみつけるのかについて具体的に解説します。

キャリアを考える二つの視点

具体的にはキャリアをどのように考え、行動すればよいのでしょうか。

個人のキャリアについては、大きく二つの視点があると思っています。

1.ビジネスキャリア

一つ目は、ビジネスキャリアです。

自分自身のビジネススキルや専門性、ビジネスで活用できることをどうやって身に付けていくか。

どのような企業で昇進昇格して、という仕事を軸にした視点です。

2.ライフキャリア

もう一つが、ライフキャリアです。

自分自身が人生で何をしていきたいのか、何をすると自分らしく生きられるのか。

結婚や出産なども含めた、私生活の歩みです。これを、どのように進めていくのか、という視点です。

ビジネスパーソンは、多くの時間を職場で過ごしています。

そのため、キャリアというとビジネスキャリアばかりを意識してしまいがちです。

その結果、自分のライフキャリアをイメージする時間が少なくなりがちです。

しかし、外部環境が変化し、個人差や価値観の違いがうまれ、自由度の高い働き方ができる時代がきています。

ライフキャリアを意識せずに仕事していて良いのか、という問題が出てきます。

ライフキャリアの意識が必要

例えば、親の介護について、あるいは女性なら出産・育児に伴う休暇について、そういったことを、会社がどこまで真剣に考え、支援してくれるでしょうか。

一定レベルの調整や対応はしてくれるでしょうが、長期休暇をとった社員の昇進昇格は遅くなることはあっても、優遇されることはないでしょう。

会社が行うキャリア支援・キャリア開発は、あくまで「会社の利益(ベネフィット)をいかに高めるか」というところに主眼があります。

会社と個人、それぞれの判断基準は異なるので、会社がデザインしているビジネスキャリアに個人の私生活の事情を完全にフィットさせるのは、現時点で限界があります。

だからこそ、個人が主体的にキャリアを考える姿勢が求められますし、個人を主語にしたキャリアをつくることが、大変重要だと思います。

会社への適応がキャリアにもたらすリスク

先述の二つのキャリアを考える上で誰にでも起こりうるのが、適応というリスクです。

人は、自分が主軸を置いている社会やコミュニティに、自らを適応させていく傾向があります。

自分が属するコミュニティ内の判断軸、考え方、そこで重視されているスキルといった、「型」のようなものを身につけていくのです。

それは、その組織の中で仕事をしたり、生活したりする上では重要なプロセスです。

一般的に、適応とはポジティブな文脈で語られるキーワードでしょう。

しかし、適応が進みすぎてしまうと、そこから抜け出せなくなります。

全てを所属するコミュニティの判断軸や評価軸でしか解釈することができなくなり、そこから離脱、逸脱できなくなってしまいます。

コミュニティの「中」を意識しすぎることで、「外」の情報にアクセスしづらくなります。

例えば、重要なプロジェクトに参加しているときや繁忙期などは、自分のライフキャリアに対する意識は希薄化していくものです。

仕事に没頭する状態が長期間続けば、やがて会社の外のことには関心を持たなくなります。

いわゆる「会社人間」というものでしょうか。

このリスクを踏まえると、個人にとって良い適応とは自分の所属するコミュニティに属しつつも、どこか外部へ意識的になっている状態ともいえるかもしれません。

全ての意識を今いる場所にのみ集中することは、現在のキャリアにおいては効果的かもしれませんが、長期的なキャリア戦略としては得策ではないでしょう。

それでは、適応が過剰にならないためにはどうしたらよいのでしょうか。

まず、前提として今所属しているコミュニティ内で、しっかりと自分の価値を発揮することが大切です。

少し矛盾した言い方で混乱すると思います。

つまり、専門性を修得したり、ビジネススキルを高めたりして、自分の価値を高めていくことが重要です。

今いる場所で、世の中から評価される価値を生み出すことができなければ、外の世界に身を置いても評価されないからです。

注意すべきは、「世の中から評価される」という視点です。

外部環境から見て、あるいは一般的に見て、価値ある仕事ができているかが大切です。

反対にその会社の中で評価されていても、市場価値が低ければ、長期的に不安定なキャリアと言えるでしょう。

しかし、それだけでは適応レベルが高くなりすぎるリスクもあります。

それだけでは先述のように拡張的な視野は持てません。

自らの市場価値を高めつつ、コミュニティの「外」の情報を収集する姿勢が求められます。

変化に備えて準備をしておくことが必要です。

そのためには、コミュニティの外で自らのキャリアにとって有益な人間関係を広く築いておくことがポイントになります。

内部で自らの価値を高めつつ、外部とのネットワークを構築していく。

このバランスが大切ですね。

内外に割り振るエネルギーをバランスさせることで、視野も広がっていきます。

自分の仕事が世の中でどのように語られ、持っているスキルはどこまで評価されるのか。

それをさらに高めるためには何が大事なのか。

今の自分にはどこまで柔軟な働き方が可能になるのか。

このように自分のキャリアを俯瞰することが可能になります。

次に、外の世界とのつながり方をみていきます。

外の世界とのつながり方

日本人の多くは、他人にキャリアの悩みを話すことを避ける気がします。

例えば、相談できない若手社員がいるとします。

今、目の前の仕事にすごく嫌気がさしていて、やめたい、異動したいと思っているけれど、それをなかなか同僚や先輩に話せない。

それを話して、やる気がないとか、業務に手を抜いていると思われるのが恐いからです。

これが、過剰に適応してしまっている状態です。

自分のキャリアであるにも関わらず、会社を主語にして考えています。

個人を主語にしたキャリアを考えるためには、外部の情報へアクセスし、自分が外の世界でどのようにキャリアを歩めるのかを想像することが重要です。

手段の一つとしては、転職サイトに登録したり転職エージェントに相談したりする、という方法もあるでしょう。

今まで自分が何やってきたのか、どんなスキルを持っているのか、これからどうしたいのかを、社外の人に向けて社外の言葉で話してみる。

自分の職務を、会社という枠を超えて、労働市場の観点から言語化することで、改めて、自分自身の価値を認識することができると思います。

そうすることで、「自分の仕事は、外の世界ではより高い付加価値を持っていそう。自分らしいライフキャリアが歩めるかもしれない。」ということが見えてきます。

私も転職エージェントに相談したことがありますが、自分を俯瞰して見れるいい機会だと思いました。

転職する予定がない人も自分の位置を確かめるためには良いキッカケだと思います。

そこから、自分自身のキャリアを前に進めるための戦略を練っていきます。

今の会社に対して、ネガティブな影響、致命的な影響を与えることなく、よりよく次のキャリアに移行するためには何が必要か、社会とのネットワークはどう作ればいいのか、などについて考えていく。

他にも、今の自分の能力で通用する部分や、人間関係や価値観は合うのか、不安なことは情報を仕入れて準備する。

積極的にアクションを進めながらも、着実に準備をしていく。

このような動き方です。

今いる場所と、世の中の状況、そして自分のこれから居たい場所、居るべき場所。

それらを俯瞰しながら、自分を変化させていく。

それこそが、ある意味で「安定的」なキャリアの歩み方といえるのではないでしょうか。

今回は、以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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