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月間販売額2億円を突破! 漫画のデジタル配信サービス「ナンバーナイン」が2023年に取り組んだ販促施策

突然ですが、本日ナンバーナインが提供するデジタル配信サービス「ナンバーナイン」(以下、「ナンバーナイン」)のLPがガラッとリニューアルしました。

このタイミングで、キャッチコピーを「あなたの漫画を、すべてのストアへ。」から「あなたの漫画をドカッと広げる」に刷新しています。

「ナンバーナイン」をスタートさせたのが、2018年7月のこと。当時は漫画家個人が自作を商流に乗せてKindleやLINEマンガ、コミックシーモア、ピッコマといった電子書籍ストア(アプリ)へ配信することは一般的ではなく、「デジタル配信サービス」と言ってもピンとこない作家さんも多かったです。

それから5年半が経ち、2023年には「ナンバーナイン」を通しての月間流通総額が2億円を突破するまでに成長しました。これもひとえに弊社を信頼し作品を預けてくださった漫画家の皆さんのおかげです。ありがとうございます。

もちろん私たちもサービスとして様々な取り組みを行ってきたのですが、特にこの1〜2年に関しては、お預かりした漫画をより多くの人に届けるための販促やプロモーション活動に一層注力した年でした。

今回のnoteでは、LPのリニューアルを記念して、2023年に「ナンバーナイン」が漫画をドカッと広げるために取り組んできたキャンペーンやプロジェクト、開発した機能などを振り返ってみたいと思います。

それでは、できることがどんどん増えている「ナンバーナイン」の成長の軌跡をご覧ください。

漫画をドカッと広げる5つの施策

施策その1: セール・キャンペーン広告

まず1つ目は、作品の割引施策です。これはサービス開始当初から取り組んでいる販促活動の基本中の基本ですね。

「ナンバーナイン」では、どのストアで誰の作品がどんなキャンペーン(無料、◯%OFFなど)で広告(バナー)として打ち出されたのかをデータとして保有しているのですが、2023年のナンバーナイン発のセールは267件施策を実施した冊数はなんと47,550冊にものぼります。

ちなみに、上記は自社発の施策数ですが、電子書籍ストア発の広告展開もたくさん行っていただいています。2023年は166件のキャンペーンを実施し、延べ368作品がキャンペーンの対象となりました。

施策を打って新たな読者と出会う機会をつくることで、最終的に作家さんには施策を打つ前以上の売上として還元されることが多いです。なので、作家さんに許諾をいただきつつ、「ナンバーナイン」では今後も積極的にキャンペーンを行っていきたいと思います。

施策その2: 紙書籍の出版

2つ目は、「ナンバーナイン」経由で配信された作品で人気のものを紙書籍化するプロジェクト。ナンバーナイン自体は紙書籍の流通を自社で行っていないため、KADOKAWAさんや一迅社さんといった出版社と協業的に取り組んでいます。

累計出版数:13作品(2024年1月時点)
※2024年5月には20タイトルの発刊を予定

出版タイトル(一部): 『異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。』(根田啓史)、『おかえり、初恋。』(かめみずとら)、『就活失敗したサキュバスさんを拾いました』(八木戸マト)、『ニートくノ一となぜか同棲はじめました』(小龍)、『西沢5ミリ短編集 元カノに幻想を抱くなバーカ』(西沢5㍉)、『ヤクザと目つきの悪い女刑事の話』(晴十ナツメグ)など

この取り組み自体は2019年頃から始まり、ここ1〜2年で紙書籍化のお声がかかる機会が増えてきています。現在は紙書籍販売と連動したグッズ販売などの取り組みもあります。

施策その3: Xオリジナル連載

Xオリジナル漫画連載とは、従来の雑誌やアプリなどの媒体にとらわれず、作家さん自身のXアカウントを連載媒体にしてオリジナル作品を連載する取り組みです。

「Xで漫画を読んでいるユーザーが多い」「作品の反応がすぐに見れる」「作家自身のアカウントにファンがつく」「拡散力が高いため新規ファン獲得につながる」というXの特徴「ナンバーナイン」の販促力を掛け合わせることで、商業連載に匹敵するヒット漫画を生み出すことができつつあります。

■ 連載作家① かめみずとらさん
連載作品…おかえり、初恋。』電子書籍既刊6巻&紙コミックス既刊2巻発売中。WEBマンガ総選挙2022、2023ともに9位。
Xフォロワー…2,600人(連載前)→16万2,000人 ※2024年1月31日時点

■連載作家② 直正也(じき まさや)さん
連載作品…カワイイ恋は着飾らない』電子書籍既刊2巻発売中。
Xフォロワー…22万3,000人(連載前)→33万7,000人 ※2024年1月31日時点

「ナンバーナイン」だからこそできるユニークなポイントは、「担当編集とゼロから企画を立ち上げる」「すでに連載中の企画に対して原稿料をもらってつくる」かを選べる点と、原稿料の有無によって印税率が変わる点でしょうか。

作品をお預かりするだけでなく、一緒に作るところから関わるからこそドカッと広げる施策もより深く取り組んでいける本プロジェクト。今年はオリジナル連載の企画立ち上げを積極的に行っていくので、楽しみにしておいてください。

施策その4: 創作BL大豊作まつり

創作BL大豊作まつり」は、「ナンバーナイン」に作品を預けていただいているBL作家さんが参加できるオリジナル販促キャンペーンです。

キャンペーン期間中に新刊BL漫画の一斉配信と既刊BL漫画の大規模セールを行い、BL情報サイト「ちるちる」や各電子書籍ストアさんと連動して読者に作品を届ける本施策。

イメージとしては、電子書籍ストアやメディアと一緒に行う「創作BLジャンルのオンライン即売会」が近いです。

■ 創作BL大豊作まつり実績
開催数: 6回開催
参加作品数: 3,669作品
Xフォロワー数: 15,896
総いいね数: 701,100
キャンペーン参加作品の年間売上総額:約1億2,000万円

X上で #創作BL大豊作まつり のハッシュタグが毎回トレンド入りするなど、非常に大きな盛り上がりを見せているのですが、現在はBLジャンル以外にも「創作百合フェスタ」や「ときめき少女マンガCollection」といった他ジャンルにも拡張しています。

施策その5: 漫画紹介SNSアカウント「あくせるちゃん」

あくせるちゃんは、「ナンバーナイン」でお預かりする作品をX上で紹介する公式Xアカウントです。

2023年から本格的にアカウントの運用を始めて、現在は13万7,000フォロワーを超える大きな存在になったあくせるちゃん。総imp数(投稿がユーザーに表示された回数)がまもなく10億impに到達せんという勢いで大変な成長期を迎えております。

正直、これまでは漫画家さん個人のSNSでの拡散が一番効果的な販促という向きがありましたが、あくせるちゃんのおかげでここ半年間の「ナンバーナイン」というサービスの販促力が急速に高まってきました。

あくせるちゃん発信で売上が伸びた作品として代表的なものは、『異形頭さんとニンゲンちゃん』(三毛たま)、『イケメン夫はゴリラ妻とプリティ娘を愛しすぎてる』(伊達しのぶ)、『奴隷を調教してハーレム作る』(アルデヒド)の3作品。

『異形頭さんとニンゲンちゃん』はあくせるちゃんで紹介する前の3日間と紹介後の3日間で売上比が3,206%UP『イケメン夫はゴリラ妻とプリティ娘を愛しすぎてる』は同2,406%UP、『奴隷を調教してハーレム作る』は同42,613%UPと、それぞれ嘘みたいな上昇率を叩き出してしまうほど「売れるメディア」に成長しています。

現在は、Xの他にTikTokでもあくせるちゃんが読者に届けるために日々漫画を紹介中です。

2023年に追加された新機能

上記のような施策に限らず、「ナンバーナイン」ではサービスの使いやすさ向上のためにさまざまな機能追加や改善にも取り組んでいます。

以下に、昨年取り組んだ5つの機能についてご紹介していきますので、サービスをご利用中の作家さんはこの機会に使ってみてください。

台割調整機能

JPG、PNGデータをアップすることで、その場で作品の台割を作成できる機能。原稿と同じサイズの「目次」「白紙」「奥付」もその場で追加でき、ページの入れ替えも行えます。

登録中データのプレビュー機能

登録中の漫画データが電子書籍ビューワーでどのように表示されるのかをその場で確認することができる機能。
※生成まで時間がかかる場合があります

管理画面TOPページのリニューアル

「ナンバーナイン」の作家向け管理画面のTOP上で、ナンバーナインからのお知らせ、配信中作品の表紙、配信ステータスが見られるようになりました。売上速報も、以下のような画面で過去の推移が直感的にわかるようになっています。

様々な比率の原稿も取り扱い可能に

推奨サイズ(下記)自体は変わりませんが、推奨サイズ以外にも正方形や横長の原稿でも入稿が可能になりました。
※推奨サイズと異なる画像サイズの場合、画像が荒くなる可能性があります

■ 推奨サイズ
縦サイズ1200〜2370pxcel
横サイズ860〜1680pxcel

本文データの自動サイズ補正

表紙のサイズに合わせるように、自動的に本文データに余白追加、調整をする機能を追加いたしました。本文データに少し差分がある場合でも簡単に入稿することができます。

<注意事項>
・リニューアルされる前に登録された巻は台割機能が使用できませんが、リニューアル後に登録された続刊は台割機能を使用して入稿が可能です
・審査依頼前の作品の場合、再度データを登録いただく可能性があります

ナンバーナインのミッションは「すべての漫画を、すべての人へ」です。今後も開発に注力し、「漫画を届ける」を手助けする機能を開発していく予定です。

その声が新しい機能開発のヒントになるかもしれませんので、もし「◯◯な機能があったら嬉しい」「◯◯で困っている」などありましたらお気軽にお問い合わせください。

漫画を広く届けることなら、どこにも負けないサービスになる

冒頭でも書いた通り、今回のサービスリニューアルに伴って、キャッチコピーが「あなたの漫画を、すべてのストアへ。」から「あなたの漫画をドカッと広げる」に刷新しました。

これはつまり、個人作家さんでも様々な電子書籍ストアに配信できるということが当たり前になりつつあるということであり、次のフェーズとして漫画をより多くの読者に届けることが求められるようになってきているということでもあります。

だからこそ、ナンバーナインは2024年も「あなたを漫画をドカッと広げる」ために大小様々な取り組みを行っていく予定です。そして、「漫画を届けるなら『ナンバーナイン』だよね」と作家さんたちから言っていただけるようなサービスになっていけたらと思います。

文 取締役CXO 小禄卓也


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