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娯楽のUI~人々を笑顔にする任天堂~

みなさん、こんにちは!
株式会社クラウドワークスのUIデザイナー井上です。
Twitterで知ってるひとも多いかな・・・?

今日はUI Crunch #13「任天堂のUIデザイナーが語る娯楽のUI」というイベントに参加したので、グラフィックレコーディング(以下グラレコ)描きました!グラレコだけは伝わりにくい熱量もあるので、イベントで大事だと思った部分をまとめ、最後に自分の感想を書いていきたいとおもいます。
(このブログはすこしポエモミ〜な表現を含みます。)

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より感覚的に、直感的に、笑顔の共有を。

①あそび心を伝えるUIデザイン(正木さん)
みなさんが普段、人に何かを伝えたい時に気をつけていることはなんですか?人に何かを伝えるときには、"言葉を使うより、体験してもらう方がはやい。"

● 伝え方の心がけ
- 教えることよりたいけんしてもらうこと
- はじめての体験は貴重
- 体験はやっぱりおもしろく!!

● 「わかりやすさ」と「機能の多さ」を両立
- わかりやすさと高機能であることの両立はなかなか難しい
- 任天堂マリオメーカーではアイテムの配置をするとき
→聴覚・視覚などのユーザー操作になにかしらのレスポンスをしてあげる
→ユーザーは音やビジュアルで何ができるかを実際に遊びながら(体験しながら)理解することができる

● 「UI脳」と「娯楽脳」のバランス
- UI脳と娯楽脳のバランスが大事
- UI脳だけだとアイデアが制限される(つまらない)
- 娯楽脳だけだとアイデアが溺れる(どれが重要なんだっけ)

わくわくも、笑顔も、イチから創造していく。

②SplatoonUIの狙い(橘さん)
文字を見ただけで「あ、あのゲームだ!」とわかる体験、したことありませんか?ゲームの面白さ・世界観は文字だけでも作り上げることができる。

● 「わかりやすさ」と「新鮮さ」の両立
- 世界観に合うフォントがない→つくる
- フォントの太さで「スポーツ感・骨太」を表現
- フォントのラインで「液体・有機的」を表現
- 独自のフォントをつくることでSplatoonだけの世界観をつくりあげた

● イメージを定着させるということ
- 色に頼らなくても「あ、あのゲームだ!」とわかること
- 色がある状態→モノクロにして確認

● ここまでのまとめ
- 明度と彩度でのバランスが大事
- UI(わかりやすさ)と3D(新鮮さ)のバランスが大事

笑顔のその先に、たくさんの笑顔が。

③みまもりSWITCHは誰のもの?(藤野さん)
みなさんは、小さい頃ゲームの途中で親に電源コンセントを抜かれたとかゲーム機を捨てられた経験ってないですか。

私はあります。
でも、そんなとき「あんなに頑張って最終ステージまできたのに・・・うぅ・・・」となりますよね。

● 「ゲーム機遮断事件」の悲しみを消すために
- 任天堂Switchのコンセプトは「お子様に安心してわたせるゲーム機」
- プレイ時間の設定や遊んだ記録機能はコンセプトに沿ったもの
- 5人のペルソナを立て、様々な家庭で起こる一方通行な制限のユースケースを考える
- ゲーム内での家族コミュニケーションをUIによって助ける

● ゲームにより親子の共通の話題をつくる
- 小学生の時間の管理は「じかんわり」だから日付よりも曜日を大きく目立たせたUIに→親も塾の管理などは「じかんわり」を基準としている。
- アプリ内にちょっとゲームのキャラが登場→親も興味がわくと会話も弾む
- 親子にとって「安心」とは「制限」することではなく「笑顔にする」こと。子供が笑顔になれば家族みんなが笑顔になる。

笑顔づくりに大切なこと

● UI/UXデザインを考える時のインスピレーション元は?
- リアルな人物像を知るために、喫茶店で人間観察。井戸端会議が聞こえてきそうな席に座る。
- ドラマにおける起承転結の組み方は、ゲームでも組み方の参考になる。

● 大人から子供まで、幅広い層に受け入れられるために、UIデザインで意識していることは?
- まず「大人だから」「子供だから」という線引きをしないこと
- 自分が子供扱いされてると思った瞬間、面白くなくなる。

● 使いやすい、面白い、気持ちいいなど数値化しづらい感覚を、どう扱ってUI設計しますか?
- どれがいいUIかを見極めるものさしは「嫉妬」するかどうか
- 無難過ぎても嫉妬しないし、奇をてらい過ぎても理解できないので嫉妬しない

● ゲームのUIデザインで大切なこと
- 99回真面目をやったら1回遊べ

まとめ

笑顔の中心に、任天堂があった。
ここまでイベントで感じた重要なポイントをまとめてきましたが、任天堂のユーザーを笑顔にしよう、面白い体験を提供していこうという思いがすごかった。

会場に行った人はわかると思う。
このイベントの始まりから終わりまですべてが面白く楽しかった。
彼らの凄さはこんなところにまで滲み出るのか、と。
UI/UXデザイナーは約30人しかいないらしいが、

- オンラインサービス
- スマホゲーム
- 本体のOS開発
- ゲーム開発


30人で上記全てのデザインをやっている。
彼らも楽しみながら仕事をして、ユーザーにも楽しさを提供できる。
本当に素晴らしいと思いました。

いいイベントでした。以上!
(会場で、スプラトゥーンのBGMが流れてたのも最高のUXでした。)

フリーランスのUIデザイナー