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「11月10日後楽園 GHC5大選手権のみ開催/11月11日ドラゴンゲートとの合同興行について」 プロレスリング・ノア 齋藤彰俊

「11月10日後楽園 GHC5大選手権のみ開催について見どころ。」
いつどこで名勝負が生まれるか分からないし、どの試合にもその選手の生き様を見ることが出来る。
故に試合に優劣等はないのだが、 GHC5大選手権のみの開催となれば特別感は否めないであろう・・・

・ジュニアヘビー級タッグ選手権
小峠選手 吉岡選手 VS 近藤修司選手 大原選手
新たな強者とタッグを組んだ大原選手、調印式の会見を聞く限り、とてつもない信頼感と強さを持っている事はあきらかである。
この試合の結果を左右するのは、敵味方共に近藤選手をどのようにするのかなのではないだろうか?
チャンピオン側としてもそれまでチームワークと緻密に組み立てた戦いが、近藤選手のジュニア枠を遥かに超えたパワーの一撃で一気に流れが変わってしまい、いきなり結末へと追い込まれる可能性があるし、その強靭なるパワーは、流れによっては頭脳派である大原選手の計算を激変の誤算へと導く可能性がある。
ジュニアの選手は動くことで体重以上のダメージを相手に与えることが出来るのだが、動けない状態に追い込まれる事は致命的と言っても過言ではないだろう、
一撃でその状態に追い込むことが出来る強みもあるが、その使い方を一歩間違えるまたはタイミングがずれるだけで挑戦者チームに大ダメージを与えてしまう表裏一体の戦いと言えよう。
追い込まれれば追い込まれる程、計算外の力を発揮するチャンピオンと頭脳派で巧みな技と爆発的なパワーの挑戦者チーム。
綱引きと似ており敵を少しでも中心線に近づけた方が勝ち。
焦らないことが肝要。
どちらかが勝ち急いだ時に運命の勝利の手綱を手放す可能性が大なのかもしれない。

・ジュニアヘビー級選手権
ニンジャ・マック選手 VS ダンテ・レオン選手
この二人の戦いは、幾度と繰り返してきたライバル対戦である。
裏を返せば相手がどう出てくるか、どう動くか知り尽くしている事でもある。
毎回の対戦で、相手の意表を突く新技を出しているとは思えない。
となれば、試合の流れと技の組み立ての仕方で勝利を掴んでいるのではないか。
まるでジェンガのような戦いである。
この場所でこの技を引き出して良いものか、このタイミングでこの技を積み上げて良いのか?
ただでさえバランス感覚が良い二人だが、この試合はGHCなのだ。
積み上げてきた試合が一気に崩れて敗者にならぬように、神経をより研ぎ澄ましたバランス感覚が求められる。
どんなに慎重に戦っていても、崩れる時は一瞬になりそうなライバル対決。
その一瞬はバランスだけでなく、新たな新技が出る可能性も大きい。
楽しみである。
もう一つは次期挑戦者にとっての朗報だが、イレギュラーな技を繰り出し、対戦相手であるNOAHの選手を苦しめている二人が、相手を知り尽くしているだけあって、自分の持てる力を出し切って戦うのだ。
この一戦は優秀な塾であり参考書と言えよう。
この戦いを見れば問題の解き方と攻略法が見つかる事間違いなし。

・ヘビー級タッグ選手権
杉浦選手 小島選手 VS モハメド ヨネ選手 齋藤
対選手権という点で静まり返っていたファンキーエクスプレスが、有明という意味ある地で突然の挑戦表明をした。
それに対して男気を感じる対応で即座に受けたチャンピオン。
ここには言葉でも目に見えるものでもないものが明らかに存在していた。
チャンピオンチームはベルト取得のスペシャリストで、実力は勿論、試合の流れを読み作る能力に優れている。
一方のファンキーであるが、タッグという分野にて、二人共にベルトを奪取して来た選手でありGHCタッグに対する思い入れも人一倍であろう。
気持ちの面での充実感と比べ、タッグ連携と意思の疎通がどこまで出来ているかという点、ヨネ選手齋藤共にフィニッシュホールドを決めることが出来るかなのだが、あの二人が組むチャンピオン相手にそこにもって行くまでの流れを作って行けるか、先程の点をクリア出来ているかが勝負の分かれ目となり得る。
良い流れを作る上で、チャンピオンの同士討ちについ目が行ってしまうだろうが、通常同士討ちによって相手チームにとって有利に働くのは戦いにおいての常識的セオリーなのだが、気が付けばリズムを崩されているのは対戦相手の方だったというところも見受けられる巧みなチャンピオンチームなので、挑戦相手は要注意である。
ナショナル選手権
船木選手 VS イホ・デ・ドクトル‣ワグナーJr.選手
ルチャリブレ、スペイン語でプロレスの事であるが、「自由な戦い」の意味もある。
この自由な戦いのサラブレッドである戦士イホ・デ・ドクトル‣ワグナーJr.。
サブミッションに打撃、空中殺法と全てメキシコ仕込みのスペシャリストである。
自由な戦い(ルチャリブレ)、自由即ち何でもありの戦い方と言えるのだ。
今回の戦いにドクトル‣ワグナーJrはどの様な戦い方をするのかとても興味がある。
彼は試合中に「Viva Mexico」と叫ぶ。
それだけ自分の国に、そしてルチャリブレに誇りを持っている彼は、スタイルを貫くのではないだろうか。
いやっルチャリブレの禁断の技を出して来るのか。
船木選手は、一瞬の隙も見逃さない。
我々も知らないルチャリブレの一面が見れるとしたら、歴史の目撃者となれる貴重な一戦となるであろう。

・ヘビー級選手権
清宮選手 VS ティモシー・サッチャー選手
昔の世から殿になるにも王になるにも帝王学なるものを受けてきた。
真のGHCチャンピオンになるために、毎回過酷な授業が待っている。
だが、選ばれし頂点に立つ者が受ける授業ではあるが、殿や王の様に血筋というもので得られる地位などではなく、授業というテストが落第した時点で、その君臨した権利を即座に失ってしまうことは言うまでもない。
藤田戦が心の折り合い、衝撃荷重と脳震盪に耐え、感情と気迫をぶつけ合う体育会系の授業であるのであれば、 ティモシー・サッチャー戦は理数系と言えよう。
緻密な技の組み立てを計算し勝利への答えを求め出す。
通常学校の専攻では、理系にて物理と生物のどちらかを選択するか迷うところだが、この授業では両方を専攻しなければならない。
どの様にすれば相手の身体を苦しい体制に持ち込めるかの物理、そして相手がどのような生き物なのかを見極め対応する生物学も必要になってくる。
前回学んだ感情や気迫だが、サッチャー選手には全く関係ないというか通用しない。
彼は相手をどの様に仕留めるか罠を張り、捕食する瞬間を冷静沈着に狙っているからだ。
物理的に関節を決めるのに感情は必要ない。
彼の体内に流れる血液に温かさを求めても冷血なサッチャーには無駄なだけだ。
ただ、ただしである。
もし彼の感情を引き出し、計算と心を乱すことが出来れば・・・
前回の授業をモノにし、まったく別物のシチュエーションで応用出来たことになる。
清宮選手が真の王者への証を今回も手に入れるのか、サッチャー選手が冷たい蜘蛛の糸で結び固めて飲み込んでしまうのか、いずれも栄冠を掴めるのはただ一人である。

「11月11日ドラゲとの合同興行について見どころ」
皆さん8試合のカードを見たであろうか?
個人的に他団体の選手と組んだり、対抗戦というのは良く経験していとし、皆さんも見たことがあると思うが、今回は合同興行なのだ。
チーム編成も入り乱れなうえ、前日チャンピオンシップを行った選手も数人入っている。
ということはチャンピオンが入っている可能性も大であり、敵でっても味方であっても意識せずにはいられない筈だ。
そうでなくても初めての顔合わせも少なくない。
技術交流なのか対抗戦なのか、果たして敵なのか味方なのか、各団体他団体への気持ちはリスペクトなのかライバル心なのか・・・
ベクトルの大渋滞スクランブル交差点、いやっどこで美味しい戦いに弾けるか分からない、ポップコーン作り途中段階ではないか!
なんてことをしてくれるんだNOAHは⁉
面白い!面白すぎる!
見どころは全てである。
何が起こるか予想がつかないのだから・・・
後楽園二連戦共に言える!
何が起こるか観なければ後悔するだろう。

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