レッドカードのタイミング ~退場後~

こないだ出禁を食らったYさんのその後の話を人づてに聞いた。

閉店間際にいつものお店に行ったら、飲み友達のおっちゃんSさんとTさんが居た。どちらも出禁をくらったYさんと顔なじみ。他愛もない話をしてその時は過ごしたのだけど、閉店時間になったので3人で店を出た後、Sさんが近くのスナックに行くと言う。

僕とTさんは行く気が無かったので、お店前まで送っていったのだけど、道すがらSさんが急にプンスカしはじめた。どうやらスナックには出禁になったYさんが居るようで、Yさんに呼ばれたため、合流するのだそうだ。

Sさんによれば、出禁になった後にYさんが改めて謝りに行ったらしい。その時の店長の対応がケンモホロロだったらしく、じゃあいいよと平行線を辿ったらしい。人づてに、しかもYさん寄りのSさんから聞いた話なので、私怨のようなものが混じっていて、聞いていてあまり気分は良くなかった。

お店の店長はLGBTの人なのだが、Sさん曰く「店長だってそういう立場なんだから、特定の人間を出禁にするのは差別になるというコトがわからないのか。これは土下座ものだ!」とかトンチンカンなコトを言い出した。

性的少数の差別と今回の件は全く別だし、たぶん言葉の雰囲気だけで言っているのがわかったため、これ以上のフォローはやめた。Sさんは普段はいい人なのだけどお酒が入ると少々のコトでキレたりして、ぶっちゃけ面倒くさい。

スナック前まで送った後、Tさんを誘って駅前の日高屋で少し飲んだ。まあ色々あるよねと言いつつ、僕はあまりSさんの意見が好きではないと伝えた。Tさんは穏健派なので話が通じて良かった。

年齢を重ねるにつれ、その人の人生の積み重ねがイコールプライドに変わっていくのだと思う。逆に言えば、変に折れるコトができなくなるんだと思う。Yさんの謝罪を受け入れなかった店長も店長で、おそらく一度抜いた剣を鞘に収めることはできなかったんだろう。

大人になってからの方が、仲直りって難しいのかもしれない。

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