TSMC

TSMCとは、「Taiwan Semiconductor Manufacturing Company」の頭文字を取った名前です。

他社で設計された半導体を製造する、台湾の半導体受託製造メーカーです。

時価総額はおよそ100兆円のグローバル大企業です。
(2024年2月)

ライバル会社である、アメリカの「Intel」や韓国の「サムスン」より時価総額よりも大きな会社とされています。

経済産業省は2021年6月に「半導体・デジタル産業戦略」を取りまとめた。国内半導体産業の復興に向け、補助金などで直接支援する方針にかじを切った。これまでにおよそ4兆円の予算を確保した。

1号案件がTSMCの熊本第1工場だ。経産省が構想から関与し、最大4760億円の補助金を用意して誘致した。
TSMCと、TSMC子会社でソニーグループ、デンソーも出資するJASM(熊本市)の両社が申請していた計画で認可した

第2工場向けには最大7700億円の予算を設ける。自動運転向けなどの先端品を輸入に頼らざるを得ない状況を改善する狙いがある。
TSMCが熊本県に第2工場の建設を発表した。日米欧は対中国をにらみ半導体サプライチェーン(供給網)の再構築を進めてきた。トヨタ自動車も加わる新たな枠組みで日台が協力を深め、経済安全保障を強化する。

熊本第2工場は国内で最先端となる回路線幅6ナノ(ナノは10億分の1)メートルの半導体などの生産を予定する。製品の性能や投資規模は第1工場を上回る。

【なぜ 熊本?】
九州が“シリコンアイランド”と呼ばれる半導体関連産業の集積があるためである。 九州には大小の約1000社の半導体関連企業があり,そのうち,200社以上が熊本県に集中している。

経済産業省、TSMC開発センターを含む次世代半導体の後工程技術開発に5件のテーマを採択(2021年)


経済産業省は、先端半導体に求められる高性能コンピューティング(HPC)やエッジコンピューティング向けの3次元実装技術、及びそれらの実装技術を支えるパッケージ基板や接合材料などの共通的な基盤技術の開発を実施し、国内に無い先端性を持つロジック半導体の後工程技術を確立するために「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の先端半導体製造技術の開発(助成)に関する実施者の公募を行い、5月31日に5件の採択を行った。

5件の採択テーマは以下の通り

(1)先端半導体製造(後工程)プロセス技術の開発

概要:基板上実装技術(On-substrate technologies)を中心として、新しい加工材料、基板材料、接合プロセス、新規の接合・計測機器技術等を含む3DICパッケージング技術について開発し、TSMCジャパン3DIC開発センターが産総研のクリーンルームに構築するプロセスラインの評価・検証を通じ信頼性の高い組立技術として統合する。

実施者:TSMCジャパン3DIC研究開発センター株式会社
〈パートナー企業〉
【材料メーカー】旭化成、イビデン、JSR、昭和電工マテリアルズ、信越化学工業、新光電気工業、住友化学、積水化学工業、東京応化工業、長瀬産業、日東電工、日本電気硝子、富士フイルム、三井化学
【装置メーカー】キーエンス、芝浦メカトロニクス、島津製作所、昭和電工、ディスコ、東レエンジニアリング、日東電工、日立ハイテク
【大学、研究機関】産業技術総合研究所、先端システム技術開発組合(RssS)、東京大学

(2)ダイレクト接合3D積層開発技術(WoWおよびCoW向け装置・プロセス開発)

概要:Cu-Cuの低温ハイブリッド接合によるWoW(Wafer on Wafer)接合技術及び、CoW(Chip on Wafer)接合技術の構築とその実装化に取り組む。

実施者:先端システム技術研究組合(RaaS)
【共同実施先、組合員企業】産業技術総合研究所、SCREENホールディングス、ダイキン工業、富士フイルム、パナソニックスマートファクトリーソリューションズ、東京大学

(3)ポスト5Gエッジコンピューティング向け半導体の3D積層要素技術研究開発

概要:積層モジュールの基本特性及び信頼性取得が可能となるピッチサイズ目標を年度ごとに設定し、ロバストな半導体製造プロセスの要素技術を確立する。

実施者:ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社

(4)最先端パッケージ評価プラットフォーム創成

概要:基板、装置、材料メーカーによるコンソーシアムを創成、評価プラットフォームを設置し次世代半導体パッケージの評価技術、基板、装置及び材料を開発する。

実施者:昭和電工マテリアルズ株式会社
【共同実施先、協力企業】味の素ファインテクノ、上村工業、荏原製作所、新川、新光電気工業、大日本印刷、ディスコ、東京応化工業、TOWA、ナミックス、パナソニックスマートファクトリーソリューションズ、ヤマハロボティクスホールディングス

(5)次世代情報通信向け先端パッケージの材料開発

概要:3次元実装密度向上において重要となる、Wafer Level パッケージ向け封止材、アンテナ向け封止材、再配線用感光材のファインピッチ対応技術を開発する。

実施者:住友ベークライト株式会社

【新生シリコンアイランド九州】

半導体関連産業の集積による経済効果を高めるため、九州・沖縄の地方銀行11行が16日、連携協定を結びました。

連携協定を結んだのは、福岡銀行など九州・沖縄の地方銀行11行です。
九州では台湾の半導体大手の熊本県への進出など、大規模な半導体設備投資が相次ぎ、九州における経済波及効果は、10年間で20兆円あまりにのぼると試算されています。
11の銀行は、合同商談会による地場企業の参入支援や、半導体関連企業の誘致などに取り組み、「新生シリコンアイランド九州」を目指したいとしています。

【シリコンアイランド九州】 
かなりいい資料 

https://www.kyushu.meti.go.jp/seisaku/jyoho/oshirase/220520_1_3.pdf

【TSMC、米から116億ドルの補助金・融資獲得】 4/9

米政府は半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)に対し66億ドル(約1兆円)規模の補助金と最大50億ドル相当の融資を提供する計画だ。同社がアリゾナ州で進める工場の建設を後押しし、重要技術の国内生産に向けたバイデン政権の取り組みを強化する。
8日発表された暫定合意によると、TSMCはアリゾナ州フェニックスに第3工場を建設する見通し。同州の第1、第2工場はそれぞれ2025年、28年に生産を始める見込みとなっている。今回の支援パッケージは米アップルやエヌビディア 向けに半導体を供給するTSMCが予定する3工場の投資(650億ドル超)を下支えすることになる。
TSMCの第3工場は次世代の回路線幅2ナノメートルプロセス技術に頼り、20年代末より前の稼働を予定する。レモンド米商務長官は人工知能(AI)など新興テクノロジーや軍事にとって、2ナノ半導体は必要不可欠だと指摘。発表前のブリーフィングで記者団に対し、「米国内で米労働者と共に最先端の半導体を初めて量産する」と述べた。TSMCは25年に台湾でまず2ナノ品を生産する計画だ(ブルムバーグ)


半導体の製造工程と関連銘柄


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