『われらはレギオン1 AI探査機集合体』デニス・E・テイラー(著)金子浩 (訳)
ソフトウェア会社の社長兼プログラマーのボブ・ジョハンスンは、SF大会の会場で交通事故にあい死亡した。目覚めてみると、なんと117年後、キリスト教原理主義国家となったアメリカで、恒星間探査機の電子頭脳になっていた!はからずもほぼ無尽蔵の寿命と工業生産力を手に入れたボブは、人類の第2の居住地を探して近隣の星系を探索し、つぎつぎに新発見や新発明を成し遂げていく!傑作宇宙冒険SF、3部作開幕篇!
めちゃくちゃ楽しい!徹夜で一気読みしてしまった。アンディー・ウィアー並にサクサク読める。
出だしはAIじゃ無いじゃん!タイトル詐欺だ!と憤ってしまったけど、ボブが増えて探査、戦争、知的生命体遭遇、人類救済などが並行で進み、ワクワクが止まらない。
知的生命体が普通にいたり、居住可能で生物のいる惑星がぽんぽんでてくるのは都合良すぎるけど、楽しいのでOK!
ボブが元凄腕エンジニアなので、プログラムや機械工学なんでも出来るのも、卑怯だが話をめちゃくちゃ面白くしている。これがないと最初で詰んでる、というところも凄い。自分で首輪を破壊して、宇宙を好きに飛び回る姿は、眺めているこちらも幸福になるほど。
アメリカTVネタがふんだんに、溢れるほど盛り込まれているのも楽しい。スター・トレックからシンプソンズまで幅広い。ゴクウとかマリオも日本人として嬉しい。でも半分近く分からないのが悲しいけど。
探索するのは全部ボブのコピーだが、なんの影響か個性が生まれているのも面白い。いきなり社交性ゼロのやつが出てきて吃驚した。運動が苦手なやつとか、阿呆なやつとか、ケンカしだして笑った。
しかし、生物を放射線で皆殺しにした上食糧とし、さらに金属類を根こそぎ奪う未知の存在も出てきて遭遇がめちゃくちゃ怖い。ブラジル船ふくめ、敵が残ってるので、次巻以降の対戦が楽しみ。
難点は、ボブのクローンたちが多すぎて把握しきれない点。
読後パラパラめくりながら自力でまとめた(超大変。検索できるkindle版が欲しい)が、多分漏れ、誤りがあるので、登場人物一覧には頑張っていただきたい。年表も作りたかったけど力尽きた。星図もほしい。2巻以降に付いてることを祈る。
ボブメモ(インデントがコピー関係)
ボブ:遠征(エリダヌス座デルタ星系)
第4惑星(エデン)でデルタ人発見。保護中。
ライカー:地球帰還
ホーマー:地球帰還
アーサー:ライカー補佐 機雷で死亡
チャールズ:ライカー補佐
ラフル:ライカー補佐
ハワード:入植船護衛
ビル:エリダヌス座イプシロン星にとどまりステーション管理
ガーフィールド:ビルの補佐
カルヴィン:遠征(アルファ・ケンタウリ系)
ブラジルとUSEの工場発見、交戦、ブラジル船1隻逃す
バート:アルファ・ケンタウリ系でボブ工場管理
アーニー:バート補佐?(うろ覚え)
ゴクウ:遠征(アルファ・ケンタウリ系)
ライナス:遠征(インディアン座・イプシロン星系)
ヘンリー・ロバーツ(オーストラリア)のレプリカント発見
カーン:その他7体とマイロの敵討ち(八十二番星系)。
その他3体死亡。
マイロ:遠征(エリダヌス座オミクロン2星系→八十二番星系)
ブラジル船メデイロスの待ち伏せで死亡
マリオ:遠征(みずへび座ベータ星系)
金属泥棒の痕跡発見。Uターン中。
マーヴィン:エデンでボブの補助
ルーク:エデンでボブの補助→遠征(うさぎ座ガンマ星A)
ベンダー:エデンでボブの補助→遠征(くじら座カッパ星)
入植星メモ
ラグナロク:エリダヌス座イプシロン星系第2惑星 テラフォーミング中
ヴァルカン:エリダヌス座オミクロン2星系第1ーA惑星(二重惑星)
バターワース大佐一行が入植中
ロミュラス:エリダヌス座オミクロン2星系第1ーB惑星(二重惑星)
エデン:エリダヌス座デルタ星系第4惑星
エデン人という火を使う知的生命体発見
(見た目はコウモリ+豚÷2)
アルキメデス:天才少年
アーノルド:肉体派リーダー
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