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YOUNG MANからサッカー界の革命児に 大谷真史から“人間として”学んだこと

関東サッカーリーグ2部に所属するCriacao Shinjuku。ここでリーグトップスコアラーとして大活躍を見せる大型新人がいる。大谷真史、その人である。とかいう堅苦しい書き方をしたが、なんかそういう表現はこの男の性に合わない気がする。僕だって普段はマーシーさんと呼んでいるのでここからはそんな感じでいこうと思う。

なぜこの記事を書こうと思ったかといえば、マーシーさんが先日ブログを更新した。このブログは開設当初から拝読していて、常に刺激をもらっている。

最近マーシーさんに会っていないし、クリアソンの試合を見に行けていない申し訳なさも大いにあるけど、これまで学んだことが多すぎて自分で整理したい気持ちがふと湧き上がってきた。マーシーさんへ感謝を伝えられるであるように、マーシーさんに僕から刺激を与えられるように書き留める。

○動く魂との出会い

僕がマーシーさんと初めて会ったのは忘れもせん2016年9月25日。味の素フィールド西が丘だった。彼が大学4年で駒大サッカー部の選手、僕はコマスポの1年坊主で関東リーグ初取材だった。駒大はその日が集中応援で、入場にはエスコートキッズがついていた。自分の腰くらいまでしかない子どもと仲良く話す大谷にカメラを向けると、レンズ越しに目が合う。こどもに「カメラあるよ」と一言伝え、2人でこちらを向いたところでシャッターを切った。ちなみにその写真は先輩のSDカードにしかない(笑) 優しいお兄ちゃんかと思わせられたが、試合が始まると鬼の形相で歯を食いしばり、泥臭くボールを追う1人のストライカーに変貌を遂げていた。駒大の戦士にとって、チームのために愚直にボールを追うことが何よりの優しさであることにこの時気付かされたのだ。試合はマーシーさんのアシストで決勝点が生まれて駒大が勝利したが、結果だけではない何かが自分の中でビビッと来てしまった。

その日にマーシーさんに取材に行ったわけではなかったが、その1ヶ月ほどあとに駒大は5年勝てていなかった専大に勝利。試合後嬉しさを大爆発させていたマーシーさんは周囲の人と握手しまくっていた。「僕のとこには来ないだろう」と思っていたが、気づいたら「あざした!!」と力強く握手されていた。後々「見たことあったから握手した」と伝えてもらったが、わずかな印象でも与えられていたことがとても嬉しかった。しかし、1年次の関わりはここまで。卒業していったマーシーさんはモンテネグロへ飛び立ってしまった。


○人の心の動かし方を学ぶ

その後はツイッターやインスタで繋がって時々話をした。現在オーストラリアでサッカー選手として挑戦をしている荒木直道くんが僕のことを話してくれたようで、アツいDMを送ってくれた。ある時、自分がコマスポの1面を担当すると、突如マーシーさんからメッセージが送られて来た。スクショを貼ってしまう。

この時期は目の前のことで手一杯だったけど、自分の目指していた方向性が正しいかどうかわからない時期だったのも確かだった。でも、こうして反響をもらえたことで引き続きここまで歩めているのだと思う。私見が認められない新聞で愛を表現することができていると実感できたのもこの瞬間だった。

○モボ・モガ

マーシーさんと初めてがっつり話したのは昨年の11月。渋谷で夕ご飯を食べることになった。集合すると、「おすすめの店がある」と渋谷のタワーレコードを抜け、奥の裏道のようなところに案内された。すると、「モボ・モガ」という薄暗目のお店に。そこではアボカドチキンを食べたのだが、それ以上に会話が印象に残っている。

マーシーさんは初めて話す僕に対して、自分の現状やこれからの目標、学んだことを真正面からぶつけてくれた。カフェ風の店内で結構声が大きかったと思ったが、その熱意に巻き込まれた自分もなぜ駒大のために動き続けるのか、これからどんな人間になりたいかを素直に話した

この人は絶対に人のマインドや経験をバカにしない。ほぼ初会話の人間であっても、必ず真っ向から受け止めてくれる。さらに、自分の体験を偽りなく話してくれるところが、僕がマーシーさんを何より尊敬している理由である。

「俺はプロサッカー選手を目指す」と、自分の夢も熱いまなざしで語ってくれた。それに対して僕は「絶対取材させてくださいね」と返した。この約束を果たすために自分もいるべき舞台に立つ必要があると感じた。

○本当の出会い

僕とマーシーさんの最初の出会いを上の方に書いたのだが、後々ここが最初の出会いではないことに気づいた。最初の出会いはどうやらYouTubeかやべっちFCだったようだ。

この動画でブラスバンドを指揮して踊り狂っているのがマーシーさん。この動画はテレビなどで取り上げられているので、サッカーファンは知っている人が多いと思う。この中の人がマーシーさんであることは後々知ったが、この動画自体は「マジですごい」と思っていた。この観衆の前で主役になっていることや、自分から何かをすれば人が付いてくるといったことをこの動画から学んでいる。勝手に(笑)インカレの大事な試合の取材に行く時、就職面接の直前など、自分の勝負所で必ずこの動画を見るようにしている。

○最後に

マーシーさんを応援する人は多い。第一の並みに自分は乗り遅れてしまった気がするが、気持ちは負けていない。話したのは数回しかないけど、その分一度にもらえるパワーは濃密だ。多分、これから何回会っても同じように感じるのだと思う。「有名になったら取材してくれ」そう話してくれたマーシーさんから「お前も有名になってくれ」的なメッセージをこれまた勝手に感じた。自らの姿勢や熱意を見せることで誰かを惹きつけ、熱くさせるのが大谷真史が大谷真史たる所以だ。自分もマーシーさんの魅力に置いて行かれないように、同じ舞台に立てるように努力したい。

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