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水戸ホーリーホックのニンニクがピンチで手が足りないので急に手伝いに行った話。

まずタイトルの意味が分からんのだがという方は↓こちらへ。 

先月末から、チームは5連戦でした。
ホーム2試合、からの近場AWAY2試合、間に天皇杯。ちょっと無理したけど全部参戦した我が家。

少しひと段落して、ホーム戦を翌日に控えた土曜日。
たまにはゆっくり外食して日用品の買い出しにでも行くかーと思ってた時。

クラブが育てたにんにくが大ピンチ!
行かなきゃ!
とはいえ、もれなく小学生が付いてきてしまう我が家なので、とりあえず、協力できるけど邪魔にならないか、行っても大丈夫かDMし、お返事を確認してから出発!

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↑(遅れますと宣言してフライングガーデンに寄る人。うまいうまい焼きランチでビフォーにんにく。安定のうまさ)

アツマーレにつくと既に黙々と皮を剥く人達、山積みのにんにく。コーチまで剥いとるし。

周りの方やスタッフさんにやり方を教えて貰いながら進める。
剥きすぎるとダメ、剥かなすぎてもダメ。傷つけたらもちろんダメ。
慣れてくるとスピードも上がって、なかなか面白い。
際どい感じになると「これノーファウルっすよね?」って確認したり(ファウルでした)
「あーその前の皮を剥かなければ売れたのにね」と姑的コメントをしてみたり、「これはかなり綺麗に剥けたので見てください」ってドヤ顔で披露したり。
途中、後ろの事務所から人が出たり入ったりして混ざってきたり。
みんなゾーンに入ってるので、にんにくから目をそらさず問いかけにうっすら返事だけしてるような中、

「おつかれすー、どうやってやるんすか?」
「あ おつかれすー、ここ持って、これをこうやってこう」 え、選手じゃん。
いや選手じゃん。いやいや。

そんで「みなさんおつかれさまでーーす!」て混ざってきたのは秋葉監督じゃん。

なんだこの状況…?
茨城県民的にはいやどうも、と言いたいところ。
でも今はとにかく、にんにくを剥かなきゃならない。
時間がないのだ。
山が減ってくると容赦なく追加されるにんにく。わんこそばかよ。
とにかく終わりが見えない。
剥くだけでこんなに大変なのに、この量をひとつひとつ手で抜いて、茎と根を切って…
すごすぎる。サッカークラブやで。

我に返ると、汚れるの覚悟のどうでもいい服に加え、手袋も膝も土だらけ、足はブヨに噛まれて血が出てるし、適当に髪を結んで飛んできた私は、正直とても選手にお目通りが許されるような格好ではない。
だけど、そんなことは気にならないくらい、本当に一生懸命、選手とコーチとスタッフと、にんにくを剥いた。

剥く間にしたいろんな話は、本当にただの世間話で、でもこんな時でなきゃそんな適当な話を選手とする機会なんかない。少なくとも、ソーシャルディスタンスな状況下では。

途中、ホクホクにんにく焼けたよーとスタッフさんが持ってきてくれて、みんなで味見。

生にんにくだからフレッシュでほくほくで美味いけど超ストロング。
さすが我がクラブが育てたにんにく。パワー!
(スタッフさんがジャーンて感じで持ってきたのに、みんな剥きに集中しすぎてリアクションが薄かったので、持ってくるところからやり直しする羽目に。笑)

子供達も、選手に剥き方を教えてもらったり、ブヨに噛まれたところの手当てをしてもらったり(本当にすみません)小さいころの話を聞かせてもらったり、学校の事をお話ししたりで完全に親戚。

試合前日に選手と和やかににんにくを剥いているのはかなり不思議だったけど、落ち着いた空気の中(手の動きは超早い)それぞれに心を整理できるような時間が流れて、とても貴重な経験になったし、なにより水戸ホーリーホックの大切なにんにくが無事で、本当に良かったと思いました。

そして試合当日、そんな選手が躍動する姿を、スタジアムの大歓声の中で見た子供達は、なにを思ったんだろう。
※ここでいう大歓声は心の大歓声です。

これからの人生でいろんな競走に巻き込まれていく子供達にとって、恐らく翌日の試合のメンバー発表後であろう選手達のアツマーレでのふるまい、ピッチの中での真剣さ、勝利後の笑顔は、どれもそれぞれ心の奥に残り続ける体験になったと思います。

水戸のサポーターはとても優しい。
今回のことに限らず、どんな事に関しても、水戸のためならツイッター上でも、スタジアムでも、アツマーレでも駆けつける。
そして時にはふざけて、時には黙って、クラブを、選手を、全力でサポートする。

これだけいろんな活動をしながら、全部の部門で本気で取り組むスタッフが揃っていること、それをしっかり理解している選手達。
そしてそれがサポーターにも伝わっているからこそ、楽しくて、愛しくて、駆けつけちゃうんです。

本気の熱量ってなんにでも宿っていて、それはスタジアムのゲームだけじゃなかった、というお話。

こんなクラブだから、私はここまで夢中になって、追いかけちゃうんだな。

帰り際、どうぞ少し持ち帰ってください、できれば大きいやつ以外で、とスタッフさん。
分かってる水戸サポ達、値が付きそうな、綺麗に剥けたものは避け、小さくて剥くの失敗したやつばっかり選ぶw
せっかくなのでスタジアムで見たみたいに干して、保存が効くようにオイル漬けと醤油漬けにしました!

(作業の最初から最後までのタイムラプスはインスタのリールに上げたので、よろしければ。音量注意⚠)

そしてGRF佐野さんの、今回の事がスタッフさん目線で書かれたあったかいnote。必読です。

最後に。

5日経過したけどまだ許してない(かゆい)
普段獰猛でアグレッシブな選手達と戯れてるブヨめっちゃ攻撃的。
ちゃんと虫よけしましょう。


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