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短縮されたセリフ

どうも 曼珠沙華です。

よく勘違いされがちなセリフとして

――『お客様は神様です』

がありますが。

このセリフ自体

かなり短縮されているセリフだったりします。

株式会社三波クリエイツ 代表取締役 三波美夕紀さんが
後に三波春夫オフィシャルサイトで投稿された記事が
こちら。

『お客様は神様です』について

少し長いですが こういうやり取りがあったそうです。

三波春夫著『歌藝の天地』
(1984年初刊 2001年文庫化 いずれもPHP研究所)より

「お客様は神様です」の発端
 お客様は神様です」という言葉が流行ったのには、びっくりした。
よく、この言葉の真意はどこにあるのかと聞かれるが、私も、その答えに
困ることがある。
テレビなどで、短い時間で喋るには、うまく説明が付かない。
(中略)
あれはたしか、昭和三十六年の春ころ、ある地方都市の
学校の体育館だった。
司会の宮尾たかし君と対談の際にこんなやりとりがあった。
 「どうですか、三波座長。お客様のこの熱気、嬉しいですね」
 「まったくです。僕はさっきから悔やんでいます」
 「!?」
 「こんないいところへ、何故もっと早く来なかったんたろう、と」

ここで、お客様はどっと笑ってくれる。ここまでは、昨日通りの対談内容。
すると、宮尾君はたたみかけて、
 
 「三波さんは、お客様をどう思いますか?」
 「うーむ、お客様は神様だと思いますね」

ウワーッと客席が歓声の津波!私ははっとしたが、宮尾君もびっくり。客席と私の顔を見比べて、
 
 「カミサマですか」
 「そうです」
 「なるほど、そう言われれば、お米を作る神様もいらっしゃる。
  ナスやキュウリを作る神様も、織物を作る織姫様も、あそこには
  子供を抱いてる慈母観音様、なかにゃうるさい山の神・・・・・・」

 客席はいっそうの笑いの渦。
(中略)
追記:
“翌日から、毎日このパターンが続いて…”とありますが、三波と宮尾さんが自発的にしたのではなかったのです。
山陰地方を廻るツアー中のこの出来事でしたが、
”三波春夫が、お客様を神様だと言う面白い場面があるよ”という評判がすぐに広まり、各地の主催者さんから
「あの場面、必ずやって下さいね。お客様も待っていらっしゃいますから」と言われ、連日この2人のトークの場面をやらなければならなくなった、というのが真相です。

結局の話、『お客様は神様です』というフレーズだけが

一人歩きしていき、フレーズの真意を勘違いされたまま

使われていき、今日まで至る。

言った本人も今頃、天の上から苦笑いしてると思います。

ここまで、見ていただきありがとうございます。

また 次の投稿で お会いしましょう。


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