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目の奥に、強い痛みを伴う涙が溢れたら、感情にフタをする

涙の流し方に種類がある。

目の中でじわじわと溢れそうになる涙、すっと頬伝う涙、鼻をすすって涙が出るのを我慢する涙、歯を食いしばって止めようとする涙(でもとまらない)、目の奥に強い痛みを伴う涙。

兄が亡くなってからの2年間、大きな悲しみ故に涙することが多かったなかで、泣き方に種類があることにふと気づき、それらを知りたくて涙が襲ってきたときに、落ち着いてから必ず日記を書いていた。

何を見たのか、何を聴いていたのか、何を思い出したのか、どんな涙がこみあげてきたのか、この涙は以前のどれに似ているのか、細かに記録し、それらを総合した結果、涙の流し方にはおおまかに5つあるのことを知った。

様々な泣き方の中で最も辛いのは、歯を食いしばって涙を流すとき。
頭の中を走馬灯のように悲しい記憶が押し寄せ涙が猛烈に溢れ出て、止めようにも止まらない。泣き止むには身体に任せるしかない。永遠に続くのではないかと毎回不安に思うけれど、何故かちゃんと泣き止む。泣き続けられない身体の仕組みも事も知りたい。

もっとも困るのが、ほんの少し何かを見たり、聞いたり、思い出しただけで、目の奥に強い痛みを伴い溢れ出しそうになる涙のとき。他の涙と明らかに違うのは涙が出るまでの時間もっとも早い。思い出したのと同時に強い痛みとともに涙がガッと出ている。

その症状というのが、家にいるときはあまりならずに、仕事中や電車に乗っているときなど、思いも寄らないふとした瞬間に訪れるから、このときばかりは無理矢理にでもストップさせるために頭を振ったり、立ち上がったり、とにかく身体のどこかを動かし意識を身体に持っていく。その行為は無理やり感情に蓋をしている気分になる。

そして、猛烈に襲ってくる涙の正体は、もっとも深淵な悲しみに触れているときであり、その経験を何度かしていくうちに、少しづつ涙の衝動に変化が訪れるのではないかと考えている。段々と、痛みを伴う涙が少なくなっている気がする。

涙についての参考文献があまりない中、先日図書館で見つけた「涙―人はなぜ泣くのか」に、「エモーショナルクライング理論」というものがあり、研究や実施された調査結果が記されている。

まだ読めていないので私の知りたいことが書かれているのかまだわからないが、私は悲しみの深さと泣き方に相関性があると考えている。泣き方が悲しみのバロメータと化し、それを体験することで、癒やしのプロセスを体感し、辛さ・悲しみともにでも豊かな生活を育めると信じている。


最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。