「高森町タブレット図書館」へのデジタル図書館提供を終了します
高森町タブレット図書館のベースとなっている新聞社の電子ライブラリー共同開発契約を終了することにしました。
デジカルとしては、本プロジェクトで獲得した多くの知見、経験、成果からデジタル図書館プロジェクトのさらに一歩先へと駒を進める考えです。
前進するための撤収です
生徒の利用も進み、コロナ禍スタートでDXの気炎もあがって個人的にはさらなる営業好機と考えていましたが、こちらの求めるスピード感で営業を担当する新聞社担当者との足並みが揃うことはありませんでした。
高森町には天皇皇后両陛下も行幸啓され本当に残念なのですが、このまま継続すると当方の負担があまりにも大きくなるため、撤収することにしました。
デジタル図書館で特許取得しました
この3年間の最大の成果は、エルエムシーのパートナーであったローカルメディアラボ社の牛島さんとの共同成果でデジタル図書館の特許取得です。
学校教育機関に提供する読み放題の図書館システムの特許です。もともと読み放題電子ライブラリーで開発を進めていましたが、読み放題システムの特許にこだわりました。
学校がリモート授業になった3年前のことですが、当時小6だった娘が学校から持って帰ってきたiPadにデジタルライブラリーシステムが入っていました。
そのシステムは同時貸出が二人に制限されており、人気がある本は14人も貸出待ちになっていて、結局、次女はその本を借りることができないまま卒業することになりました。
東京で書店にも図書館も困ることがない次女に対し、ICT教育に早くから取り組んでいる先進地域とはいえ、過疎地域で図書館も書店もない状況では、いつでもたくさんの図書に触れることができることに自体に価値があると考えました。
コンテンツとシステムの組み合わせ方
また、高森町タブレット図書館では、一般図書に加え新聞社のオリジナルコンテンツを加えたことが採用ポイントでしたが、システムや予算(収録数)以前に、コンテンツそのものが重要であるという極めて当たり前の事実を再確認しました。
昨年は町民向け図書館へのアップグレードのため研究開発を進め、予算の兼ね合いからコストダウンを追求していたのですが、その過程で既存技術の組み合わせで十分に実現可能とわかりました。
そして、この新システム開発とコンテンツ制作という2つの課題をデジタルライブラリービジネスの原点に立ち戻って再考するうちに、次の一手が見えてきました。
個人✕デジタル時代の営業に
唯一の反省点は営業です。前身プロジェクトの経緯もあって、全国に展開することを考えると新聞社との連携が必要と考えていました。
コロナ禍以前は、私も出張して直接会って話すことが当たり前との考えで、導入先と緊密な関係性を築くためにも、現地ネットワークがある組織と繋がっておくことは必要だと考えていました。
しかし、いまやテレワークがすっかり当たり前となっており、この先「個人✕デジタル」の方向性でビジネスが急加速するのは間違いありません。こうなってくると、いくら現地に根付いているからといって組織と連携することはかえって非効率です。
今後は、高森町町長のように先進課題意識のある首長や、危機意識を持って働いている地方自治体職員や学校職員の方々に、ダイレクトに接触を図り導入の実現を探っていく方向性で進めます。
令和6年度の導入を目指します
読み放題プラットフォーム
価値あるコンテンツ
学生には無料で提供
低コスト開発運用
以上の3年の蓄積、方向性からこの3月『次世代の教科書』プロジェクトを立ち上げました。
まずは価値あるコンテンツを提供してもらうべく、著者からアプローチを始めていますが高評価を頂いています。
個人✕デジタルは、学校教育機関、一般企業、地方自治体など、導入先となる組織の方々にも共通の課題と考えていますので、このような発信を続けていくことで、価値を理解認識してくださる方に遠からず出会えると確信しています。
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