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数字の達成が思わしくないときこそストーリーで攻略する

私は社会に出て約20年、コマーシャル畑を歩んできている。よって、常に”予算達成”という目標を追い、追われている状況である。売上というものには”運がつきもの”であり、常に目標を達成することは不可能なのである。

数字が達成できず、状況説明を求められたときに、どのようにストーリーを構築すべきなのだろうか?MRのみなさんもそういった場面に出くわすのではないだろうか。私は今でもシニアマネジメントへの説明責任があるため、ストーリー構築には苦慮することが多い。それでは、どうやってこの危機を乗り越えるのだろうか。

私が考える三つのポイントを紹介しよう。

①まず大切なことは”売上が成長していることを強調”することだ。具体的には、今の数字が何かとくらべて成長していることを示せばいいのだ。例えば、対前年では伸長している、対前期では成長している、この部分のセグメントを切り取れば成長率は非常に高い、などなど。何らかしらの切り口があるはずだ。まず冒頭に成長していることを示すことで、ポジティブなイメージを与えることができる。

②次に、”競合と比較して優位な状態にあることを示す”ことだ。。自社が成長しているということは競合他社が減少しているということである。この部分を切り取り、戦略的な背景と共に強調するのだ。例えば、競合品のシェアは落ちているが、自社は上がっている、競合は軒並み2桁ダウンだが、自社は1桁で保っている、などなど。競合との比較を示すことで、ポジティブなイメージをさらに強化できる。

③そして最後に、”KPIの進捗が順調であることを示す”ことだ。KPIは成果KPIと行動KPIに分解されることがあるが、どちらも順調であれば両方を示し、行動KPIのみならそれだけでも良いと思う。成果KPIは自分でコントロールすることができない場合は多いが、行動KPI(情報活動の回数などの行動)は自分で変えることができる。つまり、意識して動いていれば、何かしらポジティブな結果を残すことができるのだ。

このようにして、ストーリーの冒頭からポジティブな印象を与え、その上で予算が未達であることを紹介する。結果的に、予算未達というネガティブな状況であるにも関わらず、ポジティブな印象を聞き手に与えることができるのだ。

以上のように、印象をコントロールすることで窮地をくぐり抜けることができる。人の記憶キャパシティーは無限ではない。よって、印象に残ったメッセージを脳にインプットすることになる。例えば、”予算未達です”というメッセージから入りインプットされてしまえば、アウトプットにもネガティブな影響を及ぼす可能性は高い。よって、ストーリー内容と展開をコントロールすることで、相手の印象をポジティブに変えることが重要なのだ。

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