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社会課題とアートがつながるということ

ジャパン・プラットフォーム主催トークイベント「奈良美智さん シリア難民の生活を体験」に参加させていただきました。

今年3月にヨルダンの難民キャンプとホストコミュニティを訪れた奈良美智さんの現地での様子の報告と、そこで奈良さんが見たもの感じたことをシェアするという貴重なイベントでした。

まず奈良さんがヨルダンのシリア難民キャンプを訪れた様子を伝えるダイジェスト動画のあと、奈良さんのソロトーク、そしてパネルディスカッション。

◆パネリスト:
奈良美智さん/美術家
松永晴子さん/国境なき子どもたち シリア難民支援現地事業統括
山崎やよいさん/アラビア語通訳者 考古学者
三浦雅子さん/JPF事業評価部モニタリング評価スペシャリスト

◆モデレーター:古田大輔さん/Buzzfeed Japan 創刊編集長、シニアフェロー

奈良さんはとても温かくてチャーミングな方で、松永さんや山崎さんもすごく芯が通った自分の価値観を持っていて魅力的。古田さんの仕切りもさすがで、とにかくトークの内容が良すぎて濃すぎて全てを伝えきれませんが、たくさんメディアの方もいらしていたので掲載記事を読んでいただけたらと・・・。

ただ、私が一番印象に残った奈良さんの言葉を。「どうして今回、難民キャンプに行こうと思ったのですか?」という質問への回答です。

「目的があって行くと、それを果たすための何かを探そうとする。僕は、目的なく行って、自分の中で生まれてくるものがある。それをたまたま人に見せているだけ。」

何かをするとき、「なんのために」とすぐ目的や理由を求めてしまうけど、ときどき肩に力が入って、すこし窮屈だなぁと感じることもあります。

そして私は性善説なので、人はもともと誰かの役に立ちたいとか、共感したり協力する力を持っていて、だからわざわざ目的を掲げなくても、ちゃんと課題を捉えたり行動を起こしたりすることはできる、と思っています。

課題解決力や批判的思考が大切だと説かれ、そういう力を育てる教育について語られることの多いこの頃ですが、もっとシンプルに、アタマより心の部分で感じることの大切さ。

奈良さんのフラットな姿勢やアートの力から、その基本的なところに立ち返らせてもらった気がしました。


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