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6.決済 - はじめての通信販売&Eコマース

※本記事は2005年に作成し、自身のホームページ(Chikunai.net)で2016年ごろまで公開していた記事をnoteに転記したものである。私の管理不行き届きで、ホームページを失ってしまった。なるべく2005年の頃のまま転記するため、今読むと古臭さのある点は、ご理解いただきたい。このシリーズのトップはこちら→「はじめての通信販売&Eコマース

決済の王道は代引きとクレジットカードです。それに付随して郵便振込、コンビニ振込、銀行振込、ネット銀行決済と続く構図になります。他に珍しいところでは、DoCoMoとKDDIが携帯電話による決済代行サービス、DoCommerceとプレミアムEZ回収代行サービスを行なっています。また、ソニーファイナンスのeLIOは、専用カードリーダー「パソリ」を通してカード番号を送ります。
先払いにはリスクが無く、後払いにはお客様から支払われないリスクがあります。たとえ小額な商品で、簡単なコンビニ支払いであろうと後払いに完全な回収はありません。この場合、自社で回収業務を行うか、回収業務を委託するか二つ選択肢があります。回収業務は非常に煩雑なため、本来の通販業務に力を注ぐためにも回収代行が良いでしょう。

  • 代引き(代金引換)

  • クレジットカード

  • コンビニ振込み

  • 郵便振込み

  • 銀行振り込み・ネット銀行決済

  • ※上は記事作成の2005年当時です。最近は電子マネー、ポイント払い等も

代引きは通販のなかでもっとも代表的な決済方法の一つです。これがあるからこそ通販があるといっても過言ではありません。運送業者が商品のお届けと一緒にお客様から代金の回収も行います。通販企業は運送業者を通して直接取り引きする形になります。代引きの場合は支払ったが商品が届かない。商品を届けたが支払われないといったトラブルが生まれないがメリットです。注文者本人が自宅にいない、商品を注文していない(注文者本人以外が受け取りに対応、又は家庭の事情)、受け取り時にお金が無いといった理由で、商品が戻ってくるケースもあります。対象地域は運送会社によって異なりますが、いくつかの離島などで使えない程度です。運送会社にご確認ください。もし使えない場合の為に他の決済が頼りになります。
回収できる代金は30万円が上限(佐川急便は100万円以上可)になっています。高額商品でなければまず問題ないでしょう。手数料は代金によって変化しますが数百円から。代引き手数料を消費者に負担するところもあれば、企業側が負担するケースもあります。前者の消費者負担は300円程度が一般的です。
代引きサービスは、ヤマト運輸のコレクトサービス、日本通運のペリカン集金サービス、佐川急便のe-コレクトなど大手運送業者提供されています。

  • コレクトサービス(ヤマト運輸)

  • ゆうパック 代金引換(日本郵政公社)

  • ペリカン集金サービス(日本通運)

  • e-コレクト(佐川急便)

クレジットカードも通販のなかで代表的な決済の一つです。日本クレジットカード協会によるとカード会員数(発行枚数)は1億人に達しています。収入の無い主婦や学生などの低年齢層の所有率の低いことがデメリットとして挙げられます。お客様からの代金回収はカード会社が行うため、後払いでも通販企業に回収リスクはありません。リスクはクレジットカード会社が負います。ただし、決済できるかどうかはカード会社に問い合わせて承認を得なければなりません。
決済の手順としては、お客様からカード番号と有効期限(と名義人と暗証番号をチェックする場合もあるらしい)を聞き、クレジットカード会社に決済可能か問い合わせます。問い合わせを与信、またはオーソリといいます。クレジットカード会社はカード会員の決済したい金額に対して、利用限度額の枠を越えるか確認します。利用限度額の枠を与信枠ともいいます。問題なければ承認番号が得られます。、後日クレジットード会社に代金を請求できます。代引きに比べて月末締め翌々月入金と回収までの期間の長さがデメリットです。クレジットカード会社は通販企業からの与信と請求を元に、カード会員に対して請求を行います。
利用限度額はクレジットカード会社やカード会員の状況(年収、ローンなど)によって変わります。社会人はだいたい50万円くらい。カードで決済するとその金額分減っていきます。代引きとは異なり、クレジットカード会社がカード会員の銀行口座から代金を引き落として回収できるまで、利用限度額は元に戻りません。会員が使い過ぎていると与信枠が減り、利用限度額を超えると例え安い金額でも決済できません。利用限度額は曖昧で、厳密に50万円に達すると決済できなくなるわけではありません。

クレジットカード会社は、VISA、Master Card、JCBと提携しているクレジットカード会社(DCカードやUCカードなど)に加盟すれば、ほぼクレジットカード会員は網羅できます。JCBに加盟するとアメリカン・エキスプレスの決済も可能です。これはアメリカン・エキスプレスが、日本におけるカード加盟店業務をJCBと提携しているためです。

  • VISA

  • Mastercard

  • JCB

  • アメリカン・エキスプレス

  • ダイナースクラブ

最低限、代引きとクレジットカードは利用可能としたいです。

コンビニ振込み・郵便振込みは、代引き・クレジットカードに次ぐ一角として人気です。コンビニ又は郵便局へ行って支払う手間はありますが、コンビニの普及により非常に手軽な決済サービスとなっています。郵便局の数は平成13年度のデータで約25,000局、コンビニエンスストアの店舗数は2002年調査によると約40,000店と数値で見ても分かるとおり非常に多いです。手数料も企業側が負担しています。私が知る限りでは、お客様に負担させるケースを見たことがありません。
振込用紙は郵便振込みとコンビニ振込みの一体型が多く、商品と一緒に送る後払いタイプが多いようです。前払いで使うこともできます。特にコンビニ振込みだと入金確認作業が非常にしやすくなっています。振込用紙のバーコード部分に注文番号を埋め込めるためです。お客様がコンビニで振込みを行うと、決済代行会社より入金日、入金額の情報とともに、バーコードに埋め込んだ注文番号が受け取れます。企業は注文番号を元に販売システムと付け合せ、入金消し込み作業が行えます。
後払いだと企業側は債権回収業務がつきまとわります。回収率は決してよくはありません。主力の通販業務に専念するためにも、回収業務は委託したほうが賢明です。金額面で折り合わない場合は、無理にコンビニ・郵便振込みを導入しなくてもいいです。代引き・クレジットカードだけでも大丈夫です。

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