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妊娠初期のトラブルと寝たきり生活の間に読んだおすすめ5冊(妊婦編)

2019年2月に妊娠したことがわかり、10月、もうすぐ自分に子供が生まれようとしている。この長かったようで早かった半年間とちょっとの間に、自分の体(と心)にはさまざまな変化があった。

日常ふと気づいたらいつも何かをググってる私だけども、ちょうど一昨年前くらいから今年にかけてまわりで出産する友人が何人かいて、産院探しから妊娠中、出産後のことまでその子たちから具体的な情報が直接得られたことはとてもありがたかった。

特に妊娠中のトラブルについては、自分がその立場になるまで人から詳細を共有されることってあまりない。切迫早産、妊娠悪阻、低置胎盤、常位胎盤早期剥離で緊急入院からの帝王切開などなど (知らない言葉は各自ググって下さい)、自分の周りだけでもみんな本当にいろんなトラブルを乗り越えて子供が生まれている。

以下は妊娠初期に私の身に起こった切迫流産(流産となるリスクが高まる状態)についてと、その後1ヶ月間の寝たきり生活含む妊娠期間に読んでよかった本について簡単にまとめた。どこかで誰かの役に立てばうれしい。

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突然の大出血

女性が35歳以上での出産を一般に高齢出産というのだけども(1993年までは30歳以上だったらしい by wiki)母体の年齢が上がれば上がるほど流産、早産含め妊娠〜出産に際したトラブルも増えやすい。

そんな高齢出産の私も安定期といわれる5ヶ月目に入る一歩手前、2回の大出血を経験した(下から)。1回目は外出中、副業のバイト先でパソコン作業をしていた時だ。

不意にサーと何かが下半身から滲み出てくる(え、漏らしたかな今?的な)いやな感覚がして、トイレに駆け込んだ。すでにタイツは薄い血液が混じった謎の液体でべっしょり(スカートはセーフ)、職場の人に事情を説明しすぐに早退。せめて着替えようと急いで駅でタイツを買い、もう1度トイレに行くと普段の生理の時でも考えられない量の真っ赤な鮮血がサササーっと勢いよく流れ出た。怖い。怖くて便器を直視できなかった。なんとか着替えてトイレを出て、パニック状態で泣きながら病院に電話し、電車に飛び乗りそのまま病院へ直行した。

後から考えたらタクシーに乗りゃよかったわと思うのだけど、その時は頭が真っ白で「ああ、もう赤ちゃんには会えないかもしれない」とそのことばかりで頭がいっぱいだった。病院について診察中も絶えず出血していたのでその量に驚かれたものの、ひとまず胎児は無事とのことだった。その後「切迫流産」と診断され、全ての予定をキャンセル、丸々1ヶ月間を自宅安静で過ごした。

これまで経験がなかったので知らなかったけど「絶対安静」とゆうのはトイレとご飯以外常にずっとベッドに横になってなきゃいけない状態なのだ。(大きい病院ならおそらく入院になってたけど私の産院は小さいこともあり自宅安静との指示だった)シャワーは週1回、ご飯もベッドの上で食べた。この「起き上がってはいけない」とゆうのが地味につらい。寝返りをこまめにうっても全身バキバキになった。

その間、自宅安静中にも関わらず2回目の大出血。生きた心地がしないまま再び病院へ飛んでったが、エコーでみるお腹の赤子は不思議と元気に動いていた。安静中、母が毎日うちに通ってご飯を作りに来てくれた。本当にありがたかった。

出血と精神的な不安はあったけど、痛みとか体の調子が悪いとかはあまりなく(つわりもほぼ終わってた)寝たきりベッド生活が暇すぎたのと、悪いことを考えすぎないようにとひたすら本を読んだ。とはいえ横になりながら本を読み続けるのにも疲れ、Netflixでドラマや映画を見たりググりまくって自分と同じ状況でポジティブな結果を得た人のブログをひたすら読みあさったりしてなんとかやり過ごした。

特に前半はお医者さんからも「このままこの量の出血が続いたら (赤ちゃんが) 危ないかもしれない」と言われてたこともあって、心理的に子育て本とか子供のことに関する本を読もうとは思えなかった。けど2週間も経つとだんだん出血も落ち着き、大丈夫そうだとわかってからはそういう本も読めるようになった。

約1ヶ月後、無事に安静も解除された。久々に外へ出ると桜はすっかり散ってしまっていたが、また普通に自分の足で歩けることと、お腹の子が元気に成長してるとゆうことだけで幸せだと思った。少しずつ体力も戻ってきて、その後の妊娠生活を続けることができた。

後から振り返ってみると、つわりが軽かったこともあり普通に外出したり立ち仕事をしたりと調子に乗ってたのだと思う。妊娠初期はたとえ元気そうに見えたとしても、胎盤ができて安定期に入るまでは絶対に甘く見てはいけない。(教訓)

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おすすめ5冊

そんなゴロゴロ生活中に読んだ本の中で、よかったもの5冊はこちら。

ベテラン産婦人科医の先生とライターさんとの対談形式で進んでく。胎児について、知らないことがいろいろ書いてあって興味深かった。

・胎児がお腹の中で実はいろんな表情をしてる
・父親のDNAが胎児を通じて母親に入る
・生まれる時に急に肺呼吸になる仕組み (産道を通って頭から出てくる際に赤ちゃんの鼻から水が出る!)などなど

特に妊娠と関係ない人が読んでも面白い1冊だと思う。


川上未映子さんの『きみは赤ちゃん』というエッセイ本に登場してとても気になってたので妊娠が分かった時に買った。届いてみると思ったより本が重くてでかい。最近はアプリでも似たような情報が得られるのだけど、本だと先の方まで読めるからよい。重いけど。1週間分1ヶ月分とまとめてちょこちょこ今も読んでいる(現在進行形)。


ネットのレビューがよさそうだったので購入。産婦人科のきゅー先生による妊婦さんが困った時に必要な信頼できる情報をまとめた本。妊娠ステージごとに、Q&A方式で書かれていてわかりやすい。ひととおり読んだけど、後から疑問に思ったこと、心配になったことを何度か見返した。


今年3月にほぼ日のお店でこの本の著者・写真家幡野さんの展示会がやっていた。息子さん(優くん)を撮った写真たち(と動画)は、見てるだけであったかい気持ちになるのと同時に、幡野さんの限られた時間と、自分のことを考えると心にツンとくるものがあった。その時に買ってきた本。自分が子供にどう接し何を伝えたいか、それはこれから都度変わっていくことなのかもしれないけど、じっくり考えたいと思った。

幡野さんのcakesでの連載もいつも楽しみにしている。


友達からオススメされた本。赤ちゃんが夜ぐっすり寝るようになるジーナ式と呼ばれるスケジュールがあり(とても細かい)、そのやり方が詳しく書かれている翻訳本。元の本がきっとそうなのだろうけど、この細かいスケジュールと注意事項を全部みやすいチャート化して欲しい!と心から願うくらい途中から読みにくかった。

しかし実際にやってみた系で表付きの記事を見つけたので、本を読んで実践する時にはこっちを参照しようと思う。

半年後にこの本をオススメしてきた友達に赤ちゃんの様子を聞いてみたところ、めっちゃ夜通しぐっすり寝ているそうなので、子が生まれたらぜひ実践してみたいと思っている。


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やさしくしてほしい

妊娠初期に起こった大きなトラブル以外にも、もう1人の命 (もしくは2人以上の場合だってある) を体内で作り育てている妊婦の体には様々な不調が次々と起こる。

公共の場でマタニティマークを見かけたら、ぜひ過剰なくらいにやさしく接してほしい。一見元気に見えたとしても、お腹が目立たなくても、さっと席を譲る、道をあける、荷物を持つのを手伝うなど手厚くサポートしてほしい。


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