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Foveonと私

いよいよ私もFoveonの世界に足を踏み入れた。

Foveonとはカメラ内部に搭載されているイメージセンサーの種類、通称「Foveonセンサー」

「Foveonセンサー」は現在SIGMA社のみが開発を行い、同社のカメラにのみ搭載されています。これに対し、一般的なカメラのほとんどには「ベイヤーセンサー」というイメージセンサーが搭載されています。

この二つのセンサーには以下のような違いがあります。

・構造
Foveonセンサー: 色を捉えるために、異なる深さで赤、緑、青の光をそれぞれ別々の層で捉えます。これにより、各画素がすべての色情報を含むことになります。
ベイヤーセンサー: 表面に赤、緑、青のフィルターが交互に配置されており、各画素は一つの色情報のみを捉えます。他の色の情報は近隣の画素から補完されます。

色再現
Foveonセンサー: 各画素が全色情報を持つため、色の再現が非常に正確で、細かい色の違いも捉えることができます。
ベイヤーセンサー: 色の補完が必要なため、時に色の再現に若干の不正確さが生じる可能性があります。

解像度とノイズ
Foveonセンサー: 高い色解像度を持つ一方で、高感度時のノイズが多くなる傾向があります。
ベイヤーセンサー: 一般的に高い空間解像度を持ち、低感度での撮影に適していますが、色解像度はFoveonに劣る場合があります。

この違いを踏まえると、Foveonセンサーは色の正確な再現に優れていて、ベイヤーセンサー感度やノイズ耐性に優れているという結論にいたりますが、タフな環境でもある程度の画を安定して撮れるのがベイヤーセンサー、撮れる環境は限られるが抜群の画を生み出すのがFoveonセンサーという理解でいいかもしれません。

そんなFoveonセンサーを積んだ数少ないカメラの中から導入したのが「dp2 Quattro」

見た目や細かなスペックに関しては今後深堀レビューの際にでも触れようと思いますので、今回は割愛。

なぜこの期に及んでFoveonの世界に足を踏み入れてしまったか、、それは写りと丁寧さの追求にあります。

「Foveonセンサー」が正確な描写をするとは分かってはいたものの、実際にはどんなもんかとレンタルで試していたのですが、使えば使うほどにFoveonの世界に深く深くハマっていきました。

このカメラ、というより「Foveonセンサー」の画作りにまんまと惹かれ、虜になってしまい導入を決心しました。
独特の色味や目新しい写りをするわけではありません。あくまで緻密で正確な描写。しかしそこに最大の魅力があります。

Foveonユーザーの間からは中判で撮ったかのような上質的な写りをすると評価されるほどの解像感。ここでいう解像感は画素数が高いことによるシャープさではなく、対象物の質感を正確に表現することを指します。
「解像感ってこういうことなんだ」と知らされました。

なぜこんな抜群の写りをするセンサー、およびカメラがライト層にあまり認知されていないかをあえて言っておくと圧倒的に使いにくいからということに尽きます。

もう10年前のカメラですから、AFの遅さや背面モニターの粗さは仕方ないと割り切れますが、他にも以下の要素があります。
・ISO400までしか使い物にならない(それ以上はザラザラで色も終わる)
・心もとないバッテリー(100枚撮れたら良し)
・ファインダーレス
・単焦点コンデジの割に大きめ
・Lightroomが.X3F(RAW)に非対応
・ゴースト、色被り祭り
・書き込み時間が長い
思いついただけでこれほどまでのデメリットがあり、まだ思い出せそうなくらい溢れでてきます。
この運用の煩わしさ、テンポの悪さを受け入れなければいけないのです。
そりゃ初心者に勧められないカメラであまり認知もされていなというわけです。

ベイヤーセンサーのカメラとは一線を画した極上の描写を手に入れるにはこれらを搔い潜らなければいけないわけです。しかし、これらを攻略するということは必然的に丁寧さを追及していくということにも繋がります。

私は普段FUJIFILM X-T5というカメラを愛用しています。

このカメラは本当に優秀で失敗もなければ使いにくいと感じたこともほとんどありません。今となっては「あっいいかも」と思った瞬間に目の前の光景をキャッチすることができます。写りも色味も素晴らしい。
しかし逆にしっかり写真に向き合いきれずに雑になってしまっていると感じることもしばしばあります。

便利すぎるゆえ、テンポを上げすぎてしまい楽しさを感じる前に撮れてしまう、この経験が写真に現れていると感じることもあります。

「dp2 Quattro」にはこの部分を矯正してくれることも期待してしばらく使い続けてみようと思います。

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