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今朝の白夜と鯉のぼりの夢

最寄りの駅まで行く地下鉄の終電に間に合わなかったので、仕方なくその地下鉄への乗り換え駅まで行く電車に乗った。乗り換え駅についたときにはもう明け方の4:00になっていた。最近は日が長いためか、外はもうすっかり明るい。
駅ナカの商店街で、フルーツタルトとアクセサリーを売っている店があった。その日の朝、その店の主人と、帰りに必ずフルーツタルトを買いに寄る約束をしていたのを思い出した。
フルーツタルトしか買わない予定だったが、一緒に売っていたイヤリングが可愛かったので、それも一緒に買うことにした。主人がそのイヤリングを包みに入れている最中で、そのイヤリングが3万円以上することに気がついた。てっきりフルーツタルトと同様に700円くらいだと思っていたので、慌てて店の主人に、やはりイヤリングは買わないことを伝えた。店の主人はもう少しで一気に店の売り上げを伸ばせるところだったので流石にいい顔をしなかったが、渋々承諾してくれた。約束どおりフルーツタルトだけ買って店を後にした。
駅では母と待ち合わせをしていた。駅から自宅に向かう坂道の途中にある市庁舎の壁に、大きな朱赤の鯉のぼりが飾ってあった。しかも、ちょうどその上空には飛行機が2機飛んでいて、いずれも飛行機雲が虹色に尾を引いていた。何かのイベントでもあるのだろうか。
青空に朱赤の鯉のぼりに虹色の飛行機雲なんて素晴らしいシャッターチャンスだったので、母と私は足を止めて、スマホのカメラで写真を撮った。市庁舎の無機質なコンクリートの壁が邪魔で、なかなかうまい構図が見つからない。結局鯉のぼりと市庁舎の壁が画面の大半を占め、青空と飛行機雲が小さくしか写らない、少しアンバランスな写真になってしまった。母の方はというと、うまいことパノラマ機能を使ったようで、朱赤の鯉のぼりと青空と虹色の飛行機雲が、万華鏡のように写し出されていた。

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