ロングからミニボブにしたい話

もうここ何年もロングヘアである。
毛先を重たくしたり、前髪を作ったり作らなかったり、カラーを変えたり、腰近くまで伸ばしっぱなしにしたり、鎖骨下5センチくらいのところまで切ってみたり、マイナーチェンジはしつつも、ずっとロングヘアである。

ロングヘアは、ドライヤーで髪を乾かすのに時間がかかったり、トリートメントの減りが早かったり、お風呂場で毛がたくさん抜けるような気がして驚いたり、カバンのショルダーに髪が挟まったりと煩わしいことも多い。

しかし一方では、重ために切ってもらえば癖も出ないし、起き抜けでも櫛で軽くとかせば雰囲気が出るし、スタイリング剤など付けなくても毛先だけちょっと巻けば会社にも行けるし、もっとちゃんと巻けば上品にも仕上がるし、ポニーテールは簡単なのに可愛いし、美容院には半年に1回とか4ヶ月に1回とか行けばなんとかなるし、良いことずくめなのだ。

しかし最近ものすごく髪を切りたい。今は前髪なしの後ろが肩甲骨下くらいで、毛先と顔まわりだけ少し軽くしてある感じのロングなのだが、鎖骨下5センチとかそんな微々たるものではなく、前髪ありのミニボブにしたいのだ。

本当はずっと映画『レオン』のマチルダのような髪型(巷でいうマチルダボブ)に憧れていたのだが、ロングはロングですごく好きなのと、切るのはいつでもできる、せっかく伸ばしたのにもったいない、ロングであることで辛うじて醸し出せる「いい女感」を失いたくない、という思いが勝ってなかなか切る気になれなかった。

実際のところ、マチルダボブはスタイリッシュ過ぎて似合わない気がするので、切るとしたら要素だけ取り入れて、なんというか幼さもあり艶っぽさもあるような、コンパクトなボブにしたいと思っている。

なぜ急にそんなに切りたくなったのか思い起こせば、7月に美容院に行った時、その美容師さんというのがもう長い付き合いになるのだが、こんなことを言われたのだ。

正確な言葉は覚えていないのだが、ここ数年ずっとロングなんですよね、みたいな話になった時、昔はショートにもよくしてたのにね、コンサバになったね、みたいなことを何気なく言われたのだ。

その時は、そうですね〜、と軽く流していたのだが、家に帰ってから、ふと自分が髪型に対してコンサバになっている、というのが残念に思われてきた。

ロングに慣れてしまって、ロングの雰囲気に頼りっきりになっていたので正直切るのが不安だったが、新しい髪型にするハードルは年々高くなるだろうし、このまま他の髪型を楽しめないのもつまらないと思い始めた。

そこからはもう切りたい気持ちが増幅するばかりである。切った後に着たい服や、切った後に先に述べたような煩わしさ(ドライヤーとかカバンのショルダーとか)が解放されるであろうことを思い浮かべてワクワクしている。

冬になったら、ミニボブで黒のタイトなタートルネックのセーターにベージュのフレアスカートを合わせたいのだ。
早く切りに行きたいけれど、あまりすぐ切っても伸びてしまうので、早くても10月頃かなぁ。それまではロングを楽しみつつダイエットして備えよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?