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私自身の就職/転職体験と就活GeekHub

こんにちは、きの子と申します。大阪でフリーランスエンジニアをしています。

今年、「就活GeekHub」というエンジニア向けの合同説明会イベントをはじめました。次回は2020/1/25開催予定です。

就活GeekHubカバー

この「就活GeekHub」開催モチベーションの1つに、自身の過去の就活/転職活動についての後悔があります。

そこで、今日は自身の就活/転職の経験について書いてみます。

就職活動〜新卒入社の会社を辞めるまで

私は九州の大学の理工学部に在籍していました。九州に住んでいましたが、大阪で就職活動をしました。

中3ぐらいの頃からプログラマになりたいと思っていて、自然と情報工学科に進学し、特に迷いもなくプログラマの求人を探しました。大学3年の終わり頃に「そろそろ就活しないといけないかなぁ」みたいな、割とありがちな感じではじめた記憶があります。

就職活動は、これまたありがちな感じで、合同説明会に行って人事の人の話を聞いたり、就活サイトでよさそうな企業を探したりという方法で行いました。

当時(今もかもしれませんが)、多くのシステム会社が「文系出身でプログラミング経験がなくても大丈夫!」という触れ込みで人を集めていました。ただ、「今はできなくても入ってからで大丈夫!」という形で人を呼び込む企業に対して、当時の私は好印象を持てませんでした。(※あくまで当時の私の意見です。研修がしっかりある企業であれば大丈夫だろうなと思います。)

その中で「学部が文系・理系は関係ないけれども、勉強はしておかなければだめ。内定者には課題を出すし、情報処理試験も入社前に受けてもらう。」という、大阪のシステム会社の人事の方に出会いました。

情報処理試験の勉強は情報工学の基礎を体系立てて勉強するために良いと認識していたので、この会社なら信用できると考えました。

この会社は、SI事業を行いつつ、自社のパッケージソフトウェア開発も行っている、従業員数120人程度の中企業でした。

私は、そのシステム会社に迷わずエントリーしました。一次グループ面接、二次、最終役員面接・・・とトントンと進み、4年の4月にはさくっと内定GET。

選考過程の中で印象的だったのは、最終面接で役員の方が「ものづくりの楽しさ」を目を輝かせながら語ってくれたことでした。私はこの会社にますます好印象を持ちました。

九州で大学に通いながらの大阪での就活だったので、数を受けることも難しく、この会社に入社することを決めました。私の就職活動は2〜3ヶ月であっさりと終わりを告げることになります。

その後、大学を無事卒業。関西に戻り、その会社に勤めだしました。Java/Strutsで自社製品を開発しているチームに配属されました。何もかもが予定通りでした。

が。

私が入る直前に組織が大幅改変。私の入社前にはその人事の方は辞めていました。

会社、特に私が所属していた自社パッケージ製品開発チームは混迷を極めており、プロジェクトの炎上は日常茶飯事月残業80h-100hは当たり前で産業医面談の常連に。(産業医のおばちゃんに「あらまた来たの〜」って言われていた・・・。) どんどん人がチームから抜けていくし、会社からもいなくなっていきました。

また、組織改編で新しく上に立った管理職に技術者軽視の風潮がありました。「コードは誰にでも書ける」「管理側にいかなければだめだ」と言われました。プログラミングが好きでプログラマになったので混乱したし納得いかなかったです。

技術の話をするのが好きな方が全くいなかったわけではないです。むしろ元々はそういう方が多い会社だったのではないかなと思います。ただ「好き」でやっている方がどんどんいなくなっていった印象でした。

学生の頃にはあった「プログラミング・情報工学を学ぶことが楽しい」という気持ちはいつしかなくなっていました。会社の人間関係は良好だったので楽しい思い出もたくさんありますが、仕事は辛いことのほうが多かったです。1年目の終わり頃には、泣きながら「辞めたい」と上司に訴えて、でも説得され、その後も定期的に「辞めたい」と言って説得され・・・みたいな感じでした。

そして3年目の夏頃。私はこの会社を辞めました。

(※  ちなみにこの会社の方々とはまだ交流があり、近況を聞いています。当時の若手の尽力により今はよい環境になっているとのことです。私の話はあくまで昔の話ということで・・・。)

派遣エンジニアに転職

1社目退職後、私は派遣エンジニアになりました。
会社を辞めるのが大変だったので、あまり簡単に正社員になるものではないな・・・と考えたためです。

どういう案件を希望したか覚えていないですが、プログラミングできて残業が少ないならどこでもいいかなぐらいの感覚だったと思います。

そして大阪のシステム会社に派遣で働くことになりました。社員のみなさんがとても良くしてくださり、居心地も悪くなく、残業も少なく・・・。辞めやすいようにと派遣を選択しましたが、1年、2年と順調に契約更新。それなりに平和な日々を過ごしていました。

ただ、私が所属していたチームが利用していた言語は、ASP(VBScript)やVB6でした。10年前ぐらいの話ですが、当時の時点でレガシーな技術です。

2年ぐらい経った頃に「私、このままVBScript書き続けててえぇんか・・・?」とふと思い、他の会社に移ることを考えだしました。

紆余曲折ありその後同じ会社の他チームのC#案件に参加しましたが、結局辞めることにしました。

というわけで、3年勤めて辞めることになりました。「派遣だから引き止められないしな・・・」ということで、話は簡単でした。よかった。

そしてフリーランスエンジニアに

派遣エンジニアを辞めた後はフリーランスになりました。

この頃ITコミュニティーの存在を知り、勉強会や各種イベントに参加するようになりました。参加して最初すごく衝撃的だったのが、みんな仕事や技術の話をすごく前向きに楽しそうに話していることでした。しかも所属している会社や年齢もみなさんバラバラ・・・!会社員時代、このような場があると言う事を全く知りませんでした。

そして、いろんな案件を経験し、いろんな会社、いろんな人たちとお仕事をご一緒しました。
ここで知ったのが、会社の目的や規模、作っているもの etc, etc・・・そして何よりそこに集う「人」が違うことによって、「エンジニア」と言っても働き方も仕事の仕方も思想も雰囲気も千差万別であるということでした。

会社員・派遣時代は私は、エンジニアはどの会社でも似たようなもので、使う技術は違っても、同じような仕事である思っていました。
でもそうではなかった。自分がいかに狭い世界で生きていたのかと、この業界の広さに衝撃を受けました。

そして8年。ありがたいことにフリーランスエンジニアとしてここまでやってこれております。

就活GeekHubについて

そして今年、エンジニア向けの合同説明会イベント「就活GeekHub」をはじめました。

回を重ねることにより「どういう場にしたいか」も1回目から少し変わってきました。というわけで、先述の自身の経験を踏まえて、どういう場を提供したいのか。就活GeekHubをどういう場にしたいのか、書いてみます。

・「いろんな企業があるんだな」ということを知る場を提供したい

先述の通り私は「どの会社も同じようなものだ」と思っていました。

でも「会社の目的や規模、作っているもの etc, etc・・・そして何よりそこに集う「人」が違うことによって、「エンジニア」と言っても働き方も仕事の仕方も思想も雰囲気も千差万別」です。

弊イベントでは「しっかりと対面で話してお互いを知ることによりミスマッチを減らす」とは言っているものの、まぁ実際は一緒に働かないとわからないことが多いし、入社してからの「こんな筈じゃなかったんや・・・」がなくなるとは思っていないです。

実際私は最初の会社は、「しっかりと対面で話して」ちゃんと選んだ会社でした。入社したこと自体には後悔はないです。

ただ、辞めたいと言うたびに周囲から「どこも同じようなものだよ」というようなことを言われ、私もなんとなく「あぁそんなものかな・・・」と思っていました。

でも、そうではないということを知っていれば、もっと早く違うアクションがとれたのではないか・・・という後悔があります。

当イベントは毎回、企業/参加者による「就活座談会」を開催しています。

過去、

・「自社サービス開発」と「受託開発」の違い
・「サービス」「技術」どちらで会社を選ぶ方がいいか

・遅くまで働くことはあるか

などといった、参加者からの質問をもとに話し合いました。

下記記事で2回目の座談会の内容を一部紹介しています。もしよければ御覧ください。

また企業ブースは椅子を少なめにし、対面でお互いしっかり話してもらえるような形を取っています。服装は自由です。「ジャージで行ける!」のキャッチフレーズ通り、ジャージで来ていただいても問題ありません。

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過去2回共、参加者から、

・色んな企業の話を聞くことができて面白かった、有意義だった。
・じっくり話をすることができたので、お互いのことをよく理解できた。企業とのマッチングする上での軸を深めることができた。

と、好評でした。

・「技術が好き」な人や企業が集う場としたい

これは私が「技術が好き」であるというところが大きいです。

もちろん、「好き」だけでやっていくことが難しいことはわかっています。
先述の最初の会社だって、技術しかできない人ばかりではうまくいかず、お金をまわすための組織改編だったのでしょう。

ただ、やっぱり「好き」を軸にしたい。これは私が、プログラミングが楽しくて、好きでプログラマになったのに、周囲には好きでやっている人が少ないという環境は辛かったためです。

そのため、企業も参加者も「技術が好き」であることは前提に、いろんなことを話し合える場としたいという想いがあります。

当イベントでは、技術ブログや公開しているコードなど、「技術が好きであることがわかるURL」を企業は必須、参加者は任意で提出してもらっています。

これは、当日の会話のネタにもしてほしいというのと、何かをアウトプットするきっかけにもなればいいなという気持ちがあります。

また会場に、雑談できるもくもくスペースを設けています。

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・もくもくスペースでいろんな参加者と話ができてよかった。
・もくもくスペースで話はしなかったけれども、聞こえてくる話を聞いているだけで面白かった。

と、こちらのスペースも好評です。

・リアルで直接、企業と就活/転職活動者が話をする場を提供したい

インターネット上でも、業界についての様々な情報を探すことはできます。

ただ最近学生さんをはじめとする業界未経験の方と話していて、一部の極端な意見を鵜呑みにして、全ての企業に当てはまると思っている人がちらほらいるなと感じています。 

ネットに雑多な情報が溢れている今、「リアルで直接話し合える場」を提供することにとても価値があるのではと考えています。

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というわけで、次回で3回目「就活GeekHub」 2020/01/25(土)大阪天満研修センターにて開催予定です。現在、出展企業/参加者共に募集しています。

今回は新たな試みとして、ブース訪問はなしの座談会のみチケットをご用意。より気軽に参加してもらえるようになりました。

このイベント、本当に毎回「どういう場にしたいのか」悩みながら、迷いながら開催しています。まだまだ試行錯誤中です。

でも確実に。過去の私が「こんな場がほしかった!」と思える場所になってきています。

学生さんだけではなく、過去の私のように「楽しくないな・・・」と思いながら仕事をしている中途の方も大歓迎!

「就活GeekHub」ご参加お待ちしております。(出展企業さんもまだまだ募集中!)

就活GeekHubカバー


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