買い物は投票なんだ

「買い物は投票なんだ」という本を読んだのは、
新型ウイルスが流行る前の年。

藤原ひろのぶ という、社会活動家の本。
「社会活動家」という仕事?肩書き?が、どうもあやしくて、偽善っぽくて好きになれない。なんか「人のために生きてます~」みたいな崇高な人間を気取っている気がする。

さて、この本を見つけたのは、さらに約1年前の2018年の終わり。
Amazonで何かを検索中に出てきて、レビューの数も少ないその本がとても氣になった。
でも当時の私は離婚して、間もなく生活を立てるので忙しく余裕はゼロ。
そのまま放置していた。

2019年。少し生活に落ち着きが出た頃、
隣町の大きな図書館でのんびり読書をする休日が出来た。
子どもが保育園へ行っている間、ゆっくりした時間を持つなんて久方ぶり!新しく入った寄贈本のコーナーを眺めていると、その本が目に入った。

買い物は投票なんだ

見覚えのある表紙。
大人向けの本だと思っていたその本は、可愛い絵本だった。

「買い物は投票なんだ」
わぁ、ものすごいパワーワード~~
投票だなんて、大げさ~。ね(笑)

そう思いながら手に取り、その場でパラパラめくった。

えっ!!!!!

そう!これ!そうなの!
私の読んだ感想です。

消費に対する違和感

ワンシーズンで時代遅れになる、素敵ファッション
ワンコインで買える、プラスチック製品

良い香りを使い分ける 柔軟剤
用途で使い分ける 大量の洗剤

スーパーやコンビニで容赦なく 廃棄される食材たち
よく分からない調味料で加工される 不自然な食材たち

普段から、ただただ消費する暮らしに違和感を感じていました。
本を読みながら、
「そうそう、そうなの。こんな選び方をしたいの」

でも当時は、
仕事として、会社で違和感を感じながらも「消費の為の品を仕入れて販売」し、さらに消費を促す戦略を考える日々。
私生活では、違和感を感じながらも、生活のため安い食材を購入していました。

自分が違和感を感じる生活、やめたい。

ほんのちょっと変える。

翌年、違和感を感じていた仕事を辞め、関わっていたコミュニティから思い切って出るために田舎へ移住しました。

全てではないけれど、
少しだけ消費を変えました。


すぐにサイズアウトする子どもの服を友人と循環させたり、自分の服もリサイクルショップを活用したり。傷んだ服はダーニングをして楽しんでいます。
/オーガニックに全フリできないし、リサイクルショップで買うのはファストファッションのもの。

調味料は良いものを選んでシンプルに。専用調味料を使わないので、冷蔵庫もスッキリ。田舎暮らしなのでお肉はジビエ中心になり、その土地の無農薬野菜をいただくことが出来るようになりました。
/たまに外食でチェーン店を利用することもあります。

専用洗剤をやめて、石鹸や重曹・クエン酸を使っています。
掃除・洗濯はもちろん、顔身体も大丈夫。
/ヘアだけは、ペタペタ感が気になってオーガニック系のシャンプーを使っています。

また、家具も買わない。手作りしたり、頂いたり。
プラスチック収納も買わない。
不要なものをため込まない暮らしにして(まだまだですが…)、収納雑貨がいらなくなってきています。

不要なものを買わないので、空間がスッキリ。
何だか心もスッキリ。

心が自由になってきている氣がします。

選ぶ責任と、楽しみ

お金を出すこと。選ぶこと。
少しずつ意識するようになりました。

お金を出しながら、違和感と罪悪感を感じるような使い方から
お金を出して、嬉しくなる使い方が出来るようになってきました。

これは、私にとってはとても大切なこと。

沢山のものが揃っていて、それが安くいつでも手に入る。
便利でありがたい暮らしが出来ることに感謝しつつ、自分の一つ一つの選択に意識を向けること。

自分が、本当にしたい選択をすること。

私は「ひとのため」にモノ選びが出来るほど、出来た人間じゃないから、
自分がまず違和感を感じないモノ選びがしたい。

意識を本来の場所に戻してくれた
作者さんたちに感謝です。

追記

移住後、藤原ひろのぶ さんのお話会にも子どもと一緒に参加。
「社会活動家」なんて、あやしくて、偽善っぽい人間。そう思っていましたが、偽善では無いことを確認しました。(あやしさは残っています(笑))
偉ぶらない人柄、自己プロデュース力と人徳。素敵な人でした。

親子で「消費・世界の現状と未来について」考える機会になり、お話会参加後は、子どもと日々の「買い物」について話すことがスムーズになりました。

まだお会いしたことの無い、ほうさんにも会ってみたいなぁ。

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