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ライブ配信を依頼したいときに精度高い見積を得るには

商品やサービスのプロモーションの一環として企業がライブ配信を活用するケース、また、オンラインサロンや講演・セミナーなどのイベントを(現地へ足を運ぶことができない人のために)ライブ配信でその様子を中継するケースなど、ライブ配信のニーズが増えてきています。

「ライブ配信をしたいのだけど費用はどのぐらいでしょうか?」とざっくりお問い合わせ頂くことも多いのですが、そんなご相談を頂くときに「こういう情報が予め提示して頂けたらより精度の高いお見積もりを出せるのに」と感じることが多々あるのが現状です。

そんな、「なんらかの目的があってライブ配信を活用したい。これから予算感を調べなくてはならない」という方に向けたトピックを簡単にまとめてみました。

相談時にあったほうがより良い情報

より精度の高いお見積もりを得るためには、
「会場規模」
「配信内容」
「スケジュール」

をできるだけ詳細に決めておき、相談を頂く時点でその情報を一緒にお送り頂いたほうが、ご依頼を受ける私たちも、ご依頼をして頂く皆さまにとっても「最初思っていたのと違ってしまった」という齟齬を減らすことができます。

具体的には下記のマニュアルがあると良いです。特にイベントでは(その規模が大きくなればなるほど)これらの資料が予め作成されることがほとんどだと思われます。

もし、これらの資料が(「暫定版」であったとしても)あると、後になって見積もられた予算が大きく変動する、なーんてことは(資料が大幅に変更がかからない限りは)かなり減るはずです。

まず、

1. 会場レイアウト図(「会場規模」)

機材と機材をつなぐケーブル長だけでなく、電源やネットワークを確保するためのケーブル長を算出するために役立ちます(また、養生の必要有無も推測できます)。

また、カメラから被写体を捉えるまでの大まかな距離も算出できるので、そのために必要となるカメラ性能要件も予測することが可能です。

2. 進行台本(「配信内容」)

カメラの台数はどのぐらい必要であるか、パワーポイントなどパソコンからの画面取り込みの有無など、これによって、カメラの映像を切り替えるスイッチャーのグレードもここで決まります。

予め進行台本が完成により近いカタチとなっていたならば、必要となる機材をかなり明確にリストアップすることが可能になりますし、さらに言えば、機材運搬に必要なコストも算出することもできるでしょう。

3. 進行マニュアル(「スケジュール」)

搬入から撤収までの全体スケジュールが把握することができれば、どのぐらいのスタッフが必要で、どのぐらいの拘束時間となるのかを判断することが可能となります。

特に、大きなイベントとなると、リハーサルが必要であったり(さらにどのぐらい待機が必要になるかとか)、前日に機材設置が必要か(それに伴って宿泊などの確保など)なども判断可能です。

これ以外にも事前にわかっておいたほうが良いこと

上記3点以外に、予め明確になっていたほうが良い(=結果、「最初思っていたのと違ってしまった」という齟齬を減らす)ものを挙げておきます。

これらも、場合によってはお見積もり金額に大きく左右する可能性があります。

4. 会場の音声集音は誰が担当するのか?

ある程度の規模の会場(ホールなど)や、ある程度の規模のイベントであれば、専属の音声さんがいらっしゃることがほとんど。こうしたケースの場合なら、ミキシングされた音声を配信に乗せる(少なくとも簡易的な音声コントロールは配信側でも必要になりますが)だけで済むはずです。

ただ、貸し会議室のような会場である場合、専属の音声さんはおらず、機器だけが置いてある… なんてケースもあるでしょう。この場合には、配信のスタッフ以外に、別途、音声集音を司るスタッフが必要になることもあります。また、そのためのマイクを追加しなければならないようなことも起こり得ます。

5. ネットワーク回線の有無とその品質について

普段「利用している場所のネットワーク回線を使う」なんていうケースの場合にはおおよそその会場のネットワークがどのぐらいのスピードがあり、その品質はなんとなく伺いすることが可能ですが、臨時的にその場所を借りるようなイベントの場合、場合によっては、事前にネットワーク回線の品質の調査が必要になることもあります。

ネットワーク回線があれば良いのですが、「そもそも回線が無い」とか、時間帯によって品質が下がるような会場も"ごく稀に"あるのも事実です。

例えば、東京ビックサイトや幕張メッセのような大きなイベントホールは専門のネットワーク業者の方がいらっしゃることも多いのですが、特に、貸し会議室のような場所の場合は、ネットワークに精通した専門の方がいらっしゃらないことも。

先の「4. 会場の音声集音は誰が担当するのか?」と「5. ネットワーク回線の有無とその品質について」はライブ配信のクオリティーを決める重要な要素となります。

6. ライブ配信をするプラットフォームはどこか?

近年、多くの人たちにライブ配信を視聴してもらうために、複数のプラットフォームでライブ配信をする(例: YouTube LiveとPeriscopeの組み合わせなど)ことも増えています。配信をするプラットフォームが増えれば増えるほど、必要となる機材が増える(=結果、お見積もりも変わる)ことがあります。

※ 逆に「どのプラットフォームで配信したら良いか?」というご相談も、配信内容に応じてご提案することも私たちの場合は可能です。

7. 配信映像のデータ納品(マルチカメラ収録)の有無

ライブ配信をすることによって(基本的には)配信をしたプラットフォーム上にアーカイブ(ライブ配信をした結果)が残すことができます。が、「そのデータをなんらかのカタチへ二次利用したい」ということもあるかもしれません。

具体的な一例を挙げるとするならば「ライブ配信した映像を編集してYouTube上へダイジェスト版をアップロードしたい」といったケースでしょうか。

より高画質なカタチで二次利用をしたい場合には、別途、録画機器を用いて配信映像のデータを納品することが可能です。が、その有無もご相談の段階で明らかにしておいたほうが良いでしょう。

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